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強みがなくなる時代

 最近話題のAIですが、なんだか遠いところの話・・・と思っている人たちが多くおられます。今後は強みがAIによって薄まる時代になるかもしれません。という話です。

生成AIが登場し、AIの流れが大きく変わった

 AI自体は1960年頃から開発が続いており、今までも度々ブームが起きていました。
 最初の頃はAI用の専門言語が登場し、人工知能のような振る舞いをする、簡単なものでした。その後、ニューロ&ファジーという少し曖昧なことを判断するようなものに使われ、そして前のAIブームにおいては、ディープラーニングというたくさんの情報を覚えさせた上で判断をさせるようなものでした。
 今までのAIについては、何かを判断させる。というものが中心でしたが、今回のAIブームは大きく変化しました。

 今回のAIブームにおいては人の言葉や感性に近いものが創造できるようになっていたことが大きな変化です。人に寄り添うAIが身近なものになったのです。
 今までのAIは何かの判断・・・つまりは機械的なものの中に組み込み、活用するようなことが前提のAIでした。今や工場における不良品判断や駐車場のナンバー読み取りなど、様々なところに組み込み、活用されています。しかし、今回は人の言葉を認識し、感性のようなものを使い創造することができるようになってきたことにより組み込まれる場所が大きく変化しようとしています。

人のそばに寄り添うAI

 今回のAIは人の言葉を理解し、人が認識する情報を出力することができるようになりました。今までは機械の中に組み込まれ活用されることが多かったAIですが、今回のAIは人の生活や活動の中に組み込めるものに大きく変化しています。つまり、特定の仕組みの中に組み込まれるものではなく、社会の中に実装されるようなものに変化したのです。生活や仕事の中でも普通に組み込める存在に成長する可能性が極めて高いです。
 人と同じ言語を使い、人にわかる映像や画像を出力し、聞くこともできれば、話すこともできる。手足をつければ人と協働作業すらこなせる可能性があるのです。

 まさに人のそばに寄り添い、一緒に暮らし、一緒に仕事をする存在にまで成長する可能性が出てきました。
 しかも、そのできることが人の創造活動を模倣できるようになってきています。

得意分野を持ったAIが沢山増える?!

 今回の生成AIは各企業が基礎的な仕組み部分を競って開発しています。また、現状の生成AIはかなり汎用的なものになっています。これは基礎開発段階ではよくある流れでショーケース的にまずは認識をしてもらう、開発の成果が分かりやすくするためです。
 ChatAIなどもかなり汎用性が高い反面、膨大なデータをもとに回答を行うため、処理が重たくなり、回答まで時間がかかるケースも多いです。「AIは反応が遅いから・・・」と言われる方もおられますが、まさに現在のショーケース的な仕組みだから仕方がない部分です。
 ただ、ある程度の基礎ができた時からAIの開発は一気に実用段階へシフトします。
 「なんでもできるAI」から「専門的なことを行うAI」にシフトするでしょう。
 より具体的な利用用途を見極め、そこに特化したAIが登場してきます。
 今までよりも早く判断したり、より生活や仕事に特化したり。と人々の傍にいて、常に助けてくれるような存在に大きく変わっていくでしょう。

 実際、前のAIブームにおいても、汎用的なユースケースから専門的な用途に特化していきました。今回の生成AIでも同じことが起きるでしょう。

人を補う存在に進化するAI

 生成AIが人々の生活や仕事の現場に入り込むと人の行動をアシストしてくれる存在になっていきます。こういうことって苦手だな。と思っているようなことも人になり変わってAIが行う時代になっていくでしょう。
 絵が苦手、文章が苦手、判断が苦手・・・そんなところもAIが補い始めるでしょう。
 一方で専門的なAIが登場すると専門性を活かしていたようなところにもAIが入り込みます。
 人が強みを持っていた領域にも活用されていくことで、人は弱みもですが、強みも補われる時代へと変化していきます。
 自分の長所も短所もある意味AIがアシストしてくれる時代になった時、今までの常識が大きく変わる世界になる可能性もあります。

 自分が何もので、何をする人なのか。を明確に持っておかないと飲み込まれてしまうかもしれません。

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