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いつも感謝の気持ちを忘れなければ、必ず誰かが応援してくれる

痛みを分かち合う「森のイスキア」という場

青森県の岩木山麓に悩みや問題を抱え込んだ人たちを受け入れ、痛みを分かち合う「森のイスキア」という場がありました。主宰していたのは佐藤初女(はつめ)さんです。残念ながら2016年に94歳で亡くなられました。

青森には取引先があったので、17年間にわたり毎月訪れていたのですが、森のイスキアを訪れる機会はありませんでした。行けばよかったなあ。佐藤さんが亡くなられた後は、森のイスキアは閉められたままだそうです。

佐藤さんは森のイスキアを訪れる人に「おむすび」を握って出しました。これを食べると不思議と生きる力が湧いてきたといいます。下記のサイトに佐藤さんのおにぎりの作り方が紹介されています。食べてみたい。

亡くなられる前年にお声を聞くことができました

2015年に著書『限りなく透明に凛として生きる』が上梓され、同年4月の出版記念講演会が目黒で開催されました。そのときに佐藤さんは座ったままでしたが、初めてお声を聞くことができました。

佐藤さんは一番好きな言葉に「感謝」を挙げています。著書の一文は「いまを感謝で生きていけば、必ず道は示され、夢や希望につながっていく」。経営も同様です。自戒を込めて感謝がベースにあることの大事さを感じます。

「そんなきれいごとでこの難局が乗り越えられるのか」「具体的な新しいアイディアや行動こそが求められているのでは」と声を上げる人がいるのは重々承知しています。その意見に反論はありませんし、基本的には同感です。

「ありがとう」が飛び交う企業文化をつくる

しかし、自分ではこれでいけると思った対策や計画もうまくいかないことの方が多いように感じます。経営は一人ではできません。社員や顧客や仕入れ先など、さまざまな人たちの支えがあるからこそ成り立ちます。

感謝の「謝」は、矢を放つことであり、その結果、弓の緊張が解けるのを意味しています。感謝を語ることで心の緊張が解けていきます。対策や計画がうまくいく企業には「ありがとう」が飛び交う文化があるように感じます。

悩ましいことが本当に多い世のなかです。気をつけないとその流れに巻き込まれてしまいます。気持ちが落ち込んだときには、「ありがとう」をたくさんいうことに限りますね。そんなことを思う週末金曜日の午後です。


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