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ささやかだけど、できることを

 先日の地震の後、Xのタイムラインに怪しげなリポストがいくつか流れてきました。リポストしている方は百%優しい心やあたたかい心でなさっているのがわかるだけに、人の善意を踏みにじる行為に義憤を覚えました。主に偽の救助要請なのですが。被災者の方々を気遣い、自分も何かしたいと思う心は素晴らしいのに、それが愉快犯やインプレッション稼ぎ(=お金稼ぎ)が目的の人に利用されてしまうのはとても残念です。また、普段のポストから考えて多分若い方々が騙されているのも、残念でした。若い方がこれに懲りて人を疑うようになってしまうかもしれないので。

 そんなことがあったので、ある若いフォロワーさんが「被災者のために、どんな寄付をすればいいかな?」と呟いたのに応えて、ふるさと納税による寄付を紹介してみる気になりました。ふるさと納税なら、国の制度なのでフラットに紹介できますし、私のポストをきっかけに若い方が自分でも調べて寄付先を決めることができれば、X上に巣食う怪しげな団体に善意を利用されることもなくなると考えました。
 一方では、普段は読書&日常についてまったりポストしているのに、現実的なことを呟くのはどうかとも思ったのですが。
 寄付に対して、拒否反応を持つ方もいらっしゃいます。「全部自己責任でお願いします」という意見も否定はしませんし、特に日本で起きたことなら、国民の寄付に頼らず、国が何とかすべきという意見は、私もある程度賛成です。勤め人の場合、「息すれば税金取られ」という感じですもんね。ニュースを見ても、さぞ無駄なところに使われているんだろうなと考えてしまいます。
 ただ、将来的には税金の使い道を精査して、無駄を省き困っている人に使って欲しいと思っても、今目の前にいる被災者の方々には間に合いません。何らかの形で、国民同士支え合うしかないのでしょう。

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 幸い、ふるさと納税についての呟きは、インプレッションの割にリポスト回数も多く、皆様の役に立てたようです。
 noteでも、みらっちさんが記事を書いて下さいました。

 みらっちさんの記事に、私なりに補足すると。

 まず、「ふるさと納税とは何か?」ですが、それについては、下記の総務省の説明を参照して下さい。


これは、震災等の非常時ではなく、通常時のふるさと納税について説明したものです。要約すると、税金の一部(住民税額の二割が目安)を、ふるさと納税として自分で選んだ自治体に寄付できる制度です。寄付という名前ですが、二千円以上は確定申告により還付されるので、「自分で支払う税金の一部が、ふるさと納税になる」と考えた方がいいでしょう。下記の「税金の控除について」には、年収別にできるふるさと納税の額が載っています。年収四百万の独身勤め人は四万二千円、年収七百万で扶養家族二人がいる勤め人だと七万八千円という風に、支払っている税金の額が多いほど、ふるさと納税できる額も増えます。

 
 ふるさと納税は、各自治体に直接寄付することもできますが、「ふるさとチョイス」「さとふる」といった専門サイトからの寄付、楽天やJR、JALなどのモールを通しての寄付も可能です。今回の地震に際しては、ふるさとチョイスからの寄付について呟いたのですが、これについては後ほど触れます。

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 さて、普段は「好きな自治体に寄付して、返礼品をもらう」ふるさと納税ですが、地震等の天災時には「被災地に返礼品なしで、寄付だけをする」ことができます(普段でも、返礼品なしの寄付は可能です)。
 我が家が利用している「ふるさとチョイス」のサイトでは、今回の地震だけでなく、災害が起きるたびに「ふるさとチョイス災害支援」が行われています。災害支援では、普段のふるさと納税とは違い「返礼品はなく、全額寄付」「サイト側も手数料を受け取らない」ことになります。ここまでは、他のサイトも同じだと思いますが、ふるさとチョイスでは「寄付の受付どころではない被災地の自治体のために、他の自治体が寄付の事務作業をする」制度が確立されているんですね。下記の記事を見てもらえばわかりますが、「能登町の代わりに滋賀県庁」「穴水町の代わりに高知県須崎町」等々、多くの自治体が寄付作業を代理で行うことになっています。茨城県境町のように災害のたびに代理作業を行っている自治体もありますし、姉妹都市同士の助け合いもあり、日本の自治体の底力を感じる制度です。


カバー写真は、輪島市の白米棚田の写真です。この棚田も、地震で地割れしてしまったとのこと。言葉が見つかりません。
 


 
 

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