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真夏の九州うつわ旅・3日目(その1) ~洋々閣をあとにして~


夏休みに九州北部をめぐった「九州うつわ旅」の記録をしています。

2日目は唐津の老舗旅館「洋々閣」さんに宿泊しました。朝起きるまでの様子はこちら。


今回は、3日目の朝食からの記録です。




3日目:8月10日 曇りときどき雨、ときどき晴れ

台風は峠を越えた。時折吹く風は、朝起きてから徐々に弱くなっている。
雨は降ったりやんだり。

朝食はおだやかにできて良かった。

おだやかではあるけれど… なんと、川島豆腐さんの、あのざる豆腐もあるものだから、うれしくておいしくて、朝からまた頬っぺたが落ちた。


右上のブルーのお椀が ざる豆腐
席についてから焼いてくださった鯵の干物。


この朝食を頂きながら、ともに旅する親友チャルと本日の予定を確認。台風は峠を越えたとはいうものの、午前中はすこしおとなしく。そのあとは昼食を頂いて、たいせつな窯元に伺って、それから次なる宿泊地へ。いいかんじ。


朝食後は館内でゆったりと過ごし、ちょうど10時にチェックアウト。


宿泊室
ロビー


昨日からのことを振り返れば、台風だというのに、これだけリラックスできたのは間違いなく洋々閣さんのおかげ。
全部は書ききれなかったけれど、一つひとつのご対応が細やかで、お心のこもったサービスを頂いた。それでいてちっとも気取っていないところに心やすらぐ。きっとマニュアルよりも、相手をおもう「心」を羅針盤にされているのでしょう。
建物と人とサービスと、唐津らしさと、古き良き日本の風格と。すべてがワンダフル。
お世話になりました。


チャックアウト後は、前日に訪ねた「一番館」さんへもう一度。近くだから、移動は心配ない。


一番館が営む「唐津ちょこバル」


今日はご主人がいらした。ご主人・坂本直樹さまは、唐津観光協会の会長でいらっしゃる。地元でも、うつわの世界でもご活躍のお方だ。

一番館さんには坂本さまがセレクトされた(あるいは窯元に特別発注してつくられた)唐津焼と有田焼のうつわが並ぶ。
唐津の「中里太郎右衛門窯」、有田の「柿右衛門窯」、同じく「今右衛門窯」を肥前の三右衛門窯というそうで、その3つを肥前国を代表する窯としてメインに扱っていらっしゃるという。
実際に拝見した感覚としては、もちろんその3つは多く扱っていらっしゃるものの、やはり地元だけあって唐津焼の作品が充実していて、目移りしちゃう。初日に訪ねた「隆太窯」や「殿山窯」のほか、女性作家 和田佳津さまの「佳津窯」など、いろいろ。佳津窯の作品は、唐津焼に独特のステキなアレンジが加えられて、とっても魅力的だった。そのことについては、いつか改めて書いてみたいと思う。

こちらは「作礼窯」岡本作礼さまの朝鮮唐津
同じく「作礼窯」。岡本修一さまの朝鮮唐津
「浪瀬窯」竹花正弘さまの作品


お店に並ぶ作品たちをゆっくりと堪能し、お2階のギャラリーもじっくり拝見した。


中央:中里隆さまとロイヤルコペンハーゲンのコラボ作品


さらにはずうずうしくも、唐津焼のあれこれについて、坂本さまにいろいろと伺ってしまった。一つひとつ、とても丁寧にご教示くださって、感激。


・・その土地のやきものを知りたいと思うとき。もちろん、窯元に伺って、作品を鑑賞したりお話を伺ったりすることには、大きな価値がある。作陶現場の空気に包まれることは、他では味わえない贅沢な体験かもしれない。けれどこうして、複数の窯元の作品を その方の審美眼をもって取り扱っていらっしゃるお店を訪ねると、それはまた異なる視点から土地のうつわを眺めることができるもの。知らなかった世界や、それまであまり興味のなかった世界にも触れることができるし、何より全体を俯瞰できる感覚だ。一番館さんは、この点でとっても勉強になっちゃった。このように すてきなお店を見つけることも、うつわ旅の大切なポイントだと思っている。


そうしてさんざんお話を伺って、さいごに。
「これ、結構人気があるんですよ」ってご案内いただいたのは、唐津焼ガチャ! なにこれ、おもしろい。


手書きが あったかい。


で、私がひいたのはこちら。

タケノコの箸置き。
箸置きはいくつあってもうれしいもの。


このお店がある通りの名はもともと「呉服ごふく町商店街」だったそうだけれど、現在は「五福ごふくの縁結び通り」と改名されている。衣・食・住・文化・健康の5つの福が来る縁結び商店街。すてきな街づくりをされているのだ。


さてと、ガチャもたのしんだことろで、お礼をお伝えして一番館さんを後にする。

まもなくお昼の時間。

唐津駅近辺のとあるお店で、とあるランチを頂いた。結構まえから予約をしていた。

うーん、、感想は……。記録しないことにしようっと。
そんなこともあります。
人生も旅も、いつもパーフェクトってわけにはいかない。
けれどきっと、どんな経験も、どんな選択も、何かしらの糧になるのでしょう。



お昼のあとは、すこしお散歩を。


今日で唐津は最後なのだけれど、台風やら定休日やら、もろもろの理由で、本当は行きたかったのに伺えなかった窯元がいくつかある。
その中の1つが、唐津で最も歴史ある窯元「中里太郎右衛門窯」。思いを浄化するかのように、場所を訪ねて外観だけパシャリ。


唐津駅からアクセスのよい場所に。
「御茶碗窯記念館」


次回のたのしみをたくさん抱えながら、唐津駅近郊を後にした。





3日目:8月10日(木)  台風が通り過ぎる。雨が降ったりやんだり、日が照ったり。
佐賀県唐津市「洋々閣」で至福の時を過ごし「一番館」でうつわをたのしみ、ランチ後すこしお散歩を。


このあとは、たいせつな窯元に伺います。



最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。





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