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「お手軽先生」多すぎ問題

皆さんは、何か運動習慣はありますか?
私は職業柄、日々自分のカラダに向き合っています。

街を見ると…最近は大型店舗のフィットネスジムよりも、小規模の「ちょこっとトレーニング系」ジムが増えましたね。

ガチなトレーニングな人には物足りないかもしれませんが、運動を何かの"ついでに"やりたい人には、敷居が低いという良さがあるのでしょう。

コロナ禍以降、街の小規模ジムが急激に増えたのも潜在的ニーズがあるから。

そもそも運動習慣が無い人って…

運動はしたいけど
○家で1人では継続出来ない…
でも
○本格的なジムでは敷居が高い…
という
微妙な心理がある(と思う)のです。

ビジネスを展開する企業の人達は、良く社会の事象を観ていますね。

以前から24時間系ジムは、無人営業が多いと聞きますが…
事故などのリスクはどうしてるのか?なんて思っていました。

24時間系無人ジムも、システムがきちんとしているから、成り立っているんでしょう。

さてコロナ禍を経て…運動系レッスンは多様化してきました。

特に完全に定着したのがオンライン。

私は対面にこだわるので、オンラインは正直好きではありません。

それでも2020年は、オンラインに救われた面もありました。

画面の向こう側と繋がりを感じられたことが、精神的にとても大きかったし…

人前が苦手、人の目が気になる、恥ずかしい…という人にとっては、むしろオンラインの方が良かったのかもしれませんよね?

時を経て、例えマスク着用でも対面レッスンが復活した時は、本当に嬉しかったです。

"当たり前"の有り難さが嬉しくて…。絶対にこの気持ちを忘れてはならない!と気持ちを新たにしました。

そんなコロナ禍を振り返ると…

先が見えない不安に乗じた「インストラクター量産ビジネス」が、大量発生しましたね。

ヨガやピラティス、はたまた「開脚インストラクター養成講座」などを…

オンラインのみで!
リアルな研修もなく!
トータル20数時間で!
しかも資格審査も無く!
認定料込みという「資格発行」ビジネス。

指導経験も積ませず、試験もないペーパードライバー的指導者って…

それ、人様からお金をいただいて、きちんと教えられるのだろうか?と疑問しかありません。

単に覚えたマニュアルを伝えるだけでしょ?
顧客とのトラブル(怪我など)に対して、保険等も無いだろうし。

繰り返すけど…オンラインのみで、認定料込みの資格。

誰でもインストラクターになれてしまうって…もし運転免許に置き換えたら、恐ろしい事。

いや!運転免許というより、運転経験の無い人が教習所の教官になるみたいなことでしょ?恐ろし過ぎるし…

受講者の人達、それで指導者でやっていけると本気で思うのでしょうか?

講座費用は高額なもので30万円前後で、安価なものは5万円弱。

オンラインと言っても、テキスト動画をアーカイブで観られる…って、それはテキスト代と視聴料みたいなものでしょ?

人を指導する資格にしては、あまりに無責任なやり方。

法律に触れていなければ"詐欺"じゃないけれど…

あまりに安易。

と、ここまではコロナ禍に感じた「ペーパードライバー的インストラクター養成ビジネス」の話し。

それとは別に…
最近InstagramなどのSNSに、「ダイエットコーチ」なる呼称で、ご自身のビフォーアフターの写真を載せている女性(特に主婦の方)いますよね。

努力して綺麗なママになって、顔つきも充実してる様に見えたり。

それはとても素敵なことで、応援したくなるけれど…

ご自身の体質や気質を基準にしたダイエット法が、果たして"誰にでも"当てはまるのか?
と、疑問に思うのです。

ダイエットコーチを名乗る方で、ぽっちゃりな人は論外として(たまにいます)笑

また、ダイエットアスリート(ボディメイクコンテスト系…)は、その道のプロだから、彼女達も除くとして。

競技エアロビクス日本一から、ボディメイクのコンテストチャンピオンになった、鳥巣愛佳さん。ちゃんと食べてちゃんと絞る…で結果を出してる稀有なトレーナーさん。湯島でジムをしています。


1番疑問なのは…

自分が痩せられたから、その経験がそのまま商売になる!と安易にオンライン等でダイエット指導するケース。

もちろん食べ物や食べ方の知識を持って、それなりに指導してるとは思うけど。

そもそも自分で減量や断食が出来るメンタリティの人は、コーチなんか必要ないし。

糖質依存の人は、マインドセットを変える様な指導しないと、必ずリバウンドするわけです。

痩せる歓びが、痩せ我慢のストレスを上回る実感を持たせるって、結構な仕事ですよね?

食生活は生きてる限り続くもの。

トレーナー依存にならない様、自律出来るところまで指導出来るのが、本当の指導者です。

それが○○コーチの仕事。

ハッキリ言うと、自分が痩せるなんて簡単なことなんです。

本気になれば良いだけ。

指導対象を本気にさせる能力が無い人が、自分の痩せ方の方法を押し付けても、絶対に痩せません!

肥満で糖質依存のひとは、痩せたいとアタマでぼんやり思ってるだけで、本気じゃないんです(この言い方、きついですか?)

私からしたら、深層心理では「痩せたくない」のでは?と思うくらい。

トレーナーにお金を払うことで、安心を買えるし…
依存から脱却したいのは本当の気持ちでしょう。

でも敢えて依存させて、一時的に痩せさせつつ(食への欠乏感を膨らませる)。

目標数字が達成したら、欠乏感から食べまくってリバウンド。

で、またトレーナーの指導を受ける…という永久ループビジネスでしかありません。


運動と食事の指示するだけじゃ、トレーナー依存に向かわせるに過ぎないのです。

本気で体質改善したり…
マインドをリセットするには

太る原因(体質や生活環境、心理的傾向性)を、指導対象に理解してもらい…伴走者の様に付き添い、やがて伴走者がいなくても自分で歩める様になるしかありません。

それがダイエットコーチの在り方ですよね?

指導対象が依存してきたら「お得意さん」になるので、一時的には良いけれど…

リバウンドを繰り返す本人は、自己肯定感が下がるばかり。

「やっぱり私はダメなんだ…」

と思わせてしまうだけ…
結局、辞めちゃいますよ。 

それで良いと思うなら、あまりに誠意が無さすぎです。

本当に価値ある指導は、生徒や指導対象が自律出来る様に導くこと。

私は強くそう思います。

私が指導する生徒達には、「自分が自分の先生なのだ」と教えていて、自律させる指導者こそ本物だというのが、私の持論なのです。

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