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ボツ企画:これから征夷大将軍になる人の はじめての幕府

誰もがあこがれる「征夷大将軍」になって、幕府を開府しようというハウツー本です。

君でもなれる、征夷大将軍

中学生ぐらいになると、クラスでも勉強のできる一部生徒がハマる謎議論が、この「征夷大将軍になって幕府をひらくことは可能か?」というテーマです。それをまじめに掘り下げて書いてみよう! という厨二病全開の本がこれです。

このテーマについて、現代史を「江戸幕府の後継政府による統治の歴史」とみることで、変種の幕府政治であると仮定。幕府の構成要素を「武力による政権奪取」「天皇による任命」の2つに絞り込むと、第二次世界大戦で無条件降伏した日本に進駐してきた進駐軍は、マジ幕府

日本人に主権が返還されたことを「アメリカ幕府からの禅譲」と仮定すれば、昭和期の自民党政権は「幕府」の色を残していたことでしょう。

と、そんな仮説の上に仮説を重ねていくと、現状は幕府のどのような形態であるかという問いになかなか結論が出ない状況でもあります。

戦後自民党政治を終わらせた男・小沢一郎氏が、民主党政権の崩壊にともないキングメーカーとしての権力基盤を維持できなくなった結果、日本の南北朝時代の末期、誰が正当な後継者なのかわからなくなった状態に該当してるんじゃなかろうか? などと思っていますが……そんなの、本人から話を聞きたくなりますよね(激怒されるかもしれないけど)。

学校教育において現近代史を教えることが、なぜかタブーみたいな状況に置かれてはや数十年、「エンタメとしての近現代史」みたいな味付けになるのかな、ぐらいのことは考えていました。そこにアプローチするための「なんちゃって幕府論」。

ただし、この「なんちゃって幕府論」に対して、アカデミックの分野から「反論」なり「ここは論拠が薄いぞ、なにやってんの?!」といったツッコミがないと、背骨のない「クラゲちゃん」本になってしまいます。勢いで書くにしても、納得のできる論拠がないと話になりません。

勢いで乗り切ろうとしたものの、なかなか骨太な政治論を行わないと成立しにくいという結論に至り、ボツになりました。


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