傾聴モードで楽になる!ふりかえりメンター術を紹介します
初めましての方は初めまして!
新卒で入社したIT企業でメディア運用・記事執筆をしながら、note毎週更新に挑戦しているMIKANと申します。
今回は、仕事の中で学んだ、相手にとっても自分にとっても良いふりかえりメンターのコツをまとめてみました。
初めは相手にとってより良いメンターとは?を考えていたはずですが、結果的に自分も肩の力を抜いてメンターがやれるようになり、とってもwin-winな状態になっていると感じています。
後輩がいる方や、ふりかえりを見る立場の方は、ぜひご覧ください。
ふりかえり(KPT)とは
私の会社では、ふりかえりはKPTというフレームワークで行っています。
ふりかえりを見てもらう側は、事前にKPTのフレームワークに従って準備し、その後準備したKPTの内容を口頭で共有します。
それを聞いた上司・先輩側からフィードバックを返すというのが、私の会社で行われているふりかえりの手法です。
やり始めた当初は、ふりかえりを見ている相手も、メンターをしている自分も、モヤッとした状態で時間が経ってしまっていました。
が、失敗を経て今なんとなくうまく行っている感触があります。
一体何が変わったのかを今回言語化してみたので、参考になると嬉しいです。
コツ❶:傾聴の徹底。自分からは喋らない。
私が最初にしたふりかえりに問題があったとすれば、それは「自分が喋りすぎた」ということだと思っています。
私が思うに、ふりかえりのゴールは、ふりかえりをしているその人自身の言葉で、具体的な施策・アクションを出すことです。(まず、このゴール自体も曖昧だったのが、最初うまくいかなかった理由だとも思いますが。)
自身の言葉でふりかえりをするのが大事だと思う理由は、実際に出てきた「Keep(できたこと/継続すること)」や「Try(挑戦したいこと)」を実践するのは、その人自身だからです。
メンターからTを言葉にして伝えても、それは他人の出したTになり、内発的にやる気分になりづらいと思っています。状況によっては上司の言ったTでも内発的になる場合はあると思いますが、できれば自分の言葉で出してもらうことを目指した方が良いと思います。
では、アドバイスもなしにメンターは何をするのかというと、私は「言い換え」「質問」のみをするように意識しています。
ふりかえりをする際、まず問題がふわふわと曖昧だったり、Tryも「気を付ける」「意識する」のように、具体的なアクションになっていない場合があります。メンターの主な仕事は、そのふわふわっとした説明を、より具体的にしてあげて、実践しやすい形に作り変えてあげることだと思います。
個人の意見をメンターの際に伝えなくとも、アドバイスを入れずとも、実は「質問」「言い換え」だけで、相手の内省は進みます。
もちろん、自分の方が仕事において知識を持っているなら、その情報伝えることは相手のためにもなります。でも、あくまでそれはふりかえりをする上で、蛇足くらいに思っています。
私は、問題を解決する良い方法を知っている場合のみ、「私はこうしている」「ちなみにこういう方法もある」のように付け加えるようにしています。
コツ❷:Kなら事実を、TならPを最初に深掘りする。
傾聴を前提にして、何から具体化していくと良いのかという話です。
先ほど伝えた通り、ふわふわしている曖昧な箇所を具体化するのがメンターの主な仕事だと思っています。が、私が以前した失敗は、「Kや、Tを先に具体化させようとしたこと」です。それの何が良くなかったというと、いくらKやTを具体化させても、その前提の事実が曖昧だったり、問題点がずれていたりすると、手戻りが必要になるからです。
例えを話します。
Pとして、「会社に遅刻した」
Tとして、「遅刻しないように気を付ける」
を出した後輩がいました。
それに対し、先輩はTを具体化しようと考え「気を付けるって具体的にどうやるの?」と質問をします。
その質問を受け、後輩が「タイマーを2個つける」にTを改めました。
ではこれでOKでしょうか?私は、これだとPを解決するTになっていない場合があると考えています。
次に、Tを深掘りする前に、Pに対して「なんで遅刻したか思い当たるところはある?」と聞いたとします。
その質問を受け、後輩から、「最近眠れないんだ」という話が出たとしましょう。
その前提があった場合、Tは「タイマーを2個つける」だと乖離があるように感じます。遅刻したことの原因が寝不足なら、寝不足を解消するTを出した方が良いからです。
もちろん、実際タイマーをつけることで遅刻は改善するかもしれませんが、先にPを深掘りした方がよりPの解決に直接的に効果のあるTを出せる感覚があります。
Kの場合も同様で、「よかったこと」の事実を深掘りしてから、なにを継続したいのかを具体化するようにしています。そうした方がより経験に直接紐づいたKになり、継続しやすくなると感じています。
コツ❸:できるかできないかを、こちらで判断しない
これは、コツ❶に似ていますが、意識しないとつい(私は)やりがちなので別枠でお話しします。
先ほど、「遅刻したこと」を解決するTとして、「タイマーを2個つける」というTを例示しました。
こちらは、具体的なアクションにはなっているので一見問題はありません
が、人によっては「本当にそれで起きれんの?」という気持ちになったりもするんじゃないでしょうか。
特に、同じく遅刻したことがあり、かつタイマーをつけたけどダメだった過去がある人。「それ、本当にできるの?」「やれるか心配だなぁ」という気分になるはずです。なんなら、口に出してしまったりもしますよね。私はしました。
けど、それは相手の可能性を否定することになってしまいます。自分ができなくても、後輩ができる可能性はゼロじゃありません。だって、後輩と私は違う人間です。得意、不得意も違います。
とはいえ、長いこと見ている後輩だったり、知見がある場合に、「ほとんど100%無理だろうな」というTが出る可能性もあると思います。ただ、それでも、やはりできるできないの判断はしない方が良いと思っています。
それは、こちらで「できない」と相手に伝えるより、一度やってみて自分でダメだったという経験を得る方が、はるかに学びになるからです。
後輩のことを思えば思うほど、「失敗してほしくない」という気持ちが湧いてしまい、つい「これ、本当にできるかな?」「こうした方が良いかも!」と言ってしまいがちです。が、それは相手の失敗から学ぶ機会を奪っていることにつながります。かつ、失敗するとは限りませんからね!
相手の可能性をこちらで判断しないこと、そして、失敗するかもと心配に思っても見守ること。これが、結果的に相手のためになるふりかえりのコツになるのかなと思っています。
ここまでいろいろと偉そうに話しましたが、私もまだまだメンターとしてもふりかえる側としてもペーペーです。今後もメンターをする中で、「どうするのが相手にとって良いか」「どういうふりかえりが良いか」を考えていけたらと思います。
来週の記事予告
来週土曜は、「私のふりかえりの仕方を紹介します」というテーマで書こうと思っています。いつも通り20時頃公開予定です。
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ふりかえり気になった方は、ぜひ来週の記事もご覧ください!
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