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さよならを言わなくちゃ


昨日、心の底からそう思った。

初めてEnfantsのライブに行った。Enfantsは、元LAMP IN TERRENのボーカル松本大さんを中心としたソロプロジェクト、らしい。ギターは大好きなしんちゃん、ベースは健仁さんなのに。そのコンセプトすら、わたしは昨日知った。
わたしの中でEnfantsはLAMP IN TERRENの後釜、という認識しかなく、昨日のワンマンも「リリースしている曲が少ないから、どうせテレンの曲もやるでしょ、楽しみだな」と思っていた。
Enfantsを軽視してたわけではない。リリース日には通しでアルバムを聴いていたし、カラオケに入っているPlayとデッドエンドも歌えるくらい、ちゃんと好きだと思っている。

しかし、ライブが終わってびっくり。テレンの曲はニュー・ワールド・ガイダンスのみ。ほか全編Enfantsの曲のみ、アンコールなし。


「さよならを言わなくちゃ」


本当にそう思った。

テレンのライブは、その時のわたしの心情理解してるんか?くらいほしい言葉が降ってくるときがあって、明も暗も含めてわたしの希望だった。時折、ステージにいる大さんはまるで神様に見えたりもした(大袈裟)。それが昨日は、同じ大地に足が付いた等身大の青年だった。テレンのときのようなキラキラをいい意味で感じなかった。

ああ、そうか、もう終わったんだ、変わったんだと気付いた瞬間まった。

解散ライブの時に終わりを目にしたはずだったのに。バンドの名前だって変わっていたのに。 どこかでまだ続いてると思っていた。あの輝かしい音が、また目の前で鳴り続けるんじゃないかと思っていたんだ。

それでも不思議と悲しい気持ちには少しもならなくて、すっと受け入れられていた。Enfantsがそれを許さないくらいかっこいいライブをしていたし、涙流す余裕なんてないくらいに魅せられた。飲んでたビールも美味しかったなあ。

実は、その前にもうひとつ「さよならを言わなくちゃ」と強く思った要因がわたしの中であって。それが、ライブ前にLAMP IN TERRENを共に追いかけてきた友達とした会話だった。向こうはそんな風に感じてないと思うけど、わたしには大きな変化だった。

今まで「そういう話」を、避けてた訳じゃないけど何となく話してなくて、お酒を飲んではいつもバンドの話や日常であったことばかりしていた。「そういう話」は、その友達でなくても話せる人がいたから話さなくてよかった、ということもある。けれど、昨日は「そういう話」をした。それが予想外に楽しくて、もっと前から話せばよかったなあ、なんて思ったりした。今度があるかわからないけど、ここに至るまでにあったことも聞いてもらおうかなと思ってる。本当に面白かった。

昨日はかっこいいものを観たし、面白い変化もあったし、ずっと笑ってたし、ずっと楽しかったのに、「さよならを言わなくちゃ」って思った。
心の余裕があった? お酒のおかげ? わからない。わからないけど、「さよならを言わなくちゃ」って思った。多分、目の前にある景色よりもっと楽しい景色を見たいと思った。もっと胸がときめくような予感を信じてみようと思ったんじゃないかな。

Enfants、秋ツアー楽しみだな~

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