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ただの散歩がとても愛おしい豊かな時間に。

寝かしつけをしていた時に
ふと思い返していた。



今日の散歩帰りに息子と
見上げた空に浮かんでいたお月様。

「あ、お月様が見えるよ!」
とわたしが言うと、

空を見上げてきらきら目を輝かせながら
必死に探す息子の横顔。


すぐに雲に隠れてしまって、
5分くらいそのままじっと空を見上げて
雲の合間にお月様が現れるのを待っていた。


すると、
予想していた場所より
はるか上にお月様が現れて
「あ、あそこに見えたよ」
と息子に呼びかけた。

うれしそうな息子の表情。


何気ないワンシーンだったけど
この上なく幸せで豊かな時間だった。


日常をただ過ごしていると、
忘れがちになるけれど
わたしは望んでここにいて、
ずっと願っていた未来が
今ここにある。

子どもと手を繋いで散歩したい。

小さな願いかもしれないけど
数年前のわたしにとっては
とてもとても気が遠くなるような
夢のような願いだったのだ。


そう思うと
すべてが愛しい瞬間の
ひとつひとつだったと
思わずにはいられない。


ただの散歩。


車を運転していた人が
息子の姿を見つけて
わざわざ止まって
ミラーを開けて
手を振ってくれたこと。

よくお世話になってる
クリーニング屋さんの前を通って
コインランドリーが回転するのを
息子がじぃっと見ていたら、
店員さんが声をかけてくれて
息子のことを気にかけてくれたこと。

雪が冷たくて嫌がってた息子だけど
わたしが雪を丸めて、
バーンと地面に落とすのを見たら
自分もやりたくなって
雪を落としてはしゃいでいたこと。

でも、やっぱり手が冷たくなって泣いたこと。



どれもどれも
愛おしい瞬間だったなぁ。



特別な場所に行かなくとも、
特別なものを手に入れることをしなくとも、

今を味わう心を持ち合わせていたら

この瞬間を大事に
慈しむことができるんだと思う。

それもこれも息子に教えられている。


ありがとう。

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