Yuichiro.ito@Finatext(フィナテキスト)

Finatext CFO。

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マガジン

記事一覧

2023年のフィンテック業界を振り返る

今回は、2023年のフィンテック業界で目立ったトレンドを5つピックアップして、振り返っていきたいと思います。 その前に、、実は去年1月時点で2023年のフィンテック業界の…

Appleの金融業参入の衝撃と分化していく金融サービスの担い手

この記事はFinatextグループ10周年記念アドベントカレンダーの26日目の記事です。 昨日は片山さんが「スタートアップのプロダクトマネージャーに向けた採用のエッセンス」…

プロンプトとは何か?プロンプトの本質と制約とそれを乗り越えるための工夫

前回のnoteでは、ChatGPT / LLMの原理を、進化の過程を振り返りながら整理してみました。今回は、GPTを活用するために今最も大切な"プロンプト"について、まとめてみたいと…

文系非エンジニアがChatGPT / LLMを数式なしで解説してみる

先日、社内でChatGPT / LLMを活用した実証実験をしていたら、一部感動するほど結果が出たことで、今更ながら俄然興味を持ってしまいました。 これからビジネスユースケー…

フィンサイト #13 独断と偏見で選ぶ2022年フィンテック4つの潮流

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。 第13回のテーマは「独断と偏見で選ぶ2022年フィ…

フィンサイト #12 組織再編から見えてきたゴールドマン・サックスのフィンテック事業の未来

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。 第12回のテーマは「組織再編から見えてきたゴー…

フィンサイト #11 米国でますます盛り上がるベンチャーデット

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。 第7回のテーマは「米国でますます盛り上がるベ…

ユースケースから見えてきた、エンベデッドファイナンスの3類型

2020年12月に、こちらのnoteで「エンベデッドファイナンス」を紹介してから、この言葉が少しずつ浸透し、国内外で様々なユースケースが出てきました。 エンベデッドファイ…

フィンサイト #10 大手プラットフォーマーが相次いで保険サービスの組込みを発表

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。 記念すべき第10回のテーマは「大手プラットフォ…

フィンサイト #9 マクロトレンドを読む!米国フィンテック企業の決算ナナメヨミ

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。 第9回のテーマは「マクロトレンドを読む!米国…

フィンサイト #8 FTXのCEOが提案する、クリプトを用いた金融取引の新しい姿

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。 第8回のテーマは「FTXのCEOが提案する、クリプ…

フィンサイト #7 今年のネオバンクの主戦場は税務申告支援ビジネスか?!

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。 第7回のテーマは「今年のネオバンクの主戦場は…

フィンサイト #6 BREXの中小企業向けサービス撤退の真相

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。 第6回のテーマは「BREXの中小企業向けサービス…

従来型の金融業界から見たステーブルコインの類型

Terraが運営するUSTの価格暴落を契機に、改めてステーブルコインに注目が集まっていますが、実は「ステーブルコイン」と一口に言っても、様々なパターンがあります。 が、…

もしもWikipediaがweb3だったら

最近話題のweb3ですが、どうも具体的な活用イメージができずに悩んでおります。 そこで、web3を理解するために、既存サービスを例に、それをweb3的に立ち上げるとしたら、…

今話題の日本版「コーナーストーン投資」を解説

ココナラ、セーフィー、エクサウィザーズ、、そして当社Finatextホールディングスと、2021年は「コーナーストーン投資」/「親引け」のIPO案件が多かった1年だったかと思い…

2023年のフィンテック業界を振り返る

2023年のフィンテック業界を振り返る

今回は、2023年のフィンテック業界で目立ったトレンドを5つピックアップして、振り返っていきたいと思います。

その前に、、実は去年1月時点で2023年のフィンテック業界の予想をしていました。

この予想が当たったのかも気にしつつ、振り返ってまいりましょう。

① チャレンジャーバンク/BNPLの逆襲チャレンジャーバンクやBNPLは、2022年まで黒字化できない/金利下がれば使われなくなるといわれ

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Appleの金融業参入の衝撃と分化していく金融サービスの担い手

Appleの金融業参入の衝撃と分化していく金融サービスの担い手

この記事はFinatextグループ10周年記念アドベントカレンダーの26日目の記事です。
昨日は片山さんが「スタートアップのプロダクトマネージャーに向けた採用のエッセンス」という記事を公開しています。

Appleが「Embedded Finance(組み込み型金融)」として、米国で4月に提供を開始した預金サービスが、わずか3ヶ月半で100億ドルもの預金額を集めたという衝撃的なニュースは最近話題と

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プロンプトとは何か?プロンプトの本質と制約とそれを乗り越えるための工夫

プロンプトとは何か?プロンプトの本質と制約とそれを乗り越えるための工夫

前回のnoteでは、ChatGPT / LLMの原理を、進化の過程を振り返りながら整理してみました。今回は、GPTを活用するために今最も大切な"プロンプト"について、まとめてみたいと思います。

ユースケースを考えていくうえでは、このプロンプト自体とその制約を正しく理解することがめちゃくちゃ重要だと思いますので、まずは「プロンプトとは何か」を整理していきましょう!

1. よく聞く”プロンプト”っ

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文系非エンジニアがChatGPT / LLMを数式なしで解説してみる

文系非エンジニアがChatGPT / LLMを数式なしで解説してみる

先日、社内でChatGPT / LLMを活用した実証実験をしていたら、一部感動するほど結果が出たことで、今更ながら俄然興味を持ってしまいました。

これからビジネスユースケースを考えていくうえで、「本質的にどういうものなのか」を理解しておくことがとても大切だと思い、改めてChatGPT / LLMの基本的な仕組みを整理してみました。

私みたいな文系で行列や統計はわからないけど、もう少し根本的なと

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フィンサイト #13 独断と偏見で選ぶ2022年フィンテック4つの潮流

フィンサイト #13 独断と偏見で選ぶ2022年フィンテック4つの潮流

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。

第13回のテーマは「独断と偏見で選ぶ2022年フィンテック4つの潮流」です。

4つの潮流

今年は、Twitterでニュースサマリーを毎週投稿し、ポッドキャストも12回ほど配信させていただきました。その内容を振り返りつつ、そこから個人的に気に合った4つのトピックを取り上げたいと思

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フィンサイト #12 組織再編から見えてきたゴールドマン・サックスのフィンテック事業の未来

フィンサイト #12 組織再編から見えてきたゴールドマン・サックスのフィンテック事業の未来

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。

第12回のテーマは「組織再編から見えてきたゴールドマン・サックスのフィンテック事業の未来」です。

トピックス

組織再編に伴い、GSはコンシューマ向けビジネスMarcus縮小か?!という懸念が出ています。

しかし、実はGSのコンシューマ向け戦略はもともと3つあり、Marcusは

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フィンサイト #11 米国でますます盛り上がるベンチャーデット

フィンサイト #11 米国でますます盛り上がるベンチャーデット

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。

第7回のテーマは「米国でますます盛り上がるベンチャーデット」です。

トピックス

VCや新興市場株のパフォーマンスが悪化する中で、スタートアップ向け融資に注目が集まっており、Pitch Book dataによると、今年も米国だけで300億ドル規模のベンチャーデットによる資金調達が

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ユースケースから見えてきた、エンベデッドファイナンスの3類型

ユースケースから見えてきた、エンベデッドファイナンスの3類型

2020年12月に、こちらのnoteで「エンベデッドファイナンス」を紹介してから、この言葉が少しずつ浸透し、国内外で様々なユースケースが出てきました。

エンベデッドファイナンスとは、言うなれば、金融業界の「チャネル革命」だと考えています。これまで金融機関は、商品組成から販売まで全てを自社で完結させてきましたが、これからは多くの金融サービスが外部パートナーとの連携を通じて提供されるようになっていく

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フィンサイト #10 大手プラットフォーマーが相次いで保険サービスの組込みを発表

フィンサイト #10 大手プラットフォーマーが相次いで保険サービスの組込みを発表

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。

記念すべき第10回のテーマは「大手プラットフォーマーが相次いで保険サービスの組込みを発表」です!

トピックス今年8月、米国の大手プラットフォーマーであるShopifyやAirbnbによるEmbedded Insurance(保険の組込み)の事例が相次ぎました

Shopifyは、

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フィンサイト #9 マクロトレンドを読む!米国フィンテック企業の決算ナナメヨミ

フィンサイト #9 マクロトレンドを読む!米国フィンテック企業の決算ナナメヨミ

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。

第9回のテーマは「マクロトレンドを読む!米国フィンテック企業の決算ナナメヨミ」です。

トピックス
フィンテック業界では、ダウンラウンド、リストラ、規制強化等々、暗いヘッドラインニュースが多いですが、クリプト系を除き、各社の足元の事業/売上進捗は決して悪いものではありませんでした

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フィンサイト #8 FTXのCEOが提案する、クリプトを用いた金融取引の新しい姿

フィンサイト #8 FTXのCEOが提案する、クリプトを用いた金融取引の新しい姿

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。

第8回のテーマは「FTXのCEOが提案する、クリプトを用いた金融取引の新しい姿」です。

トピックス

今回はFTX CEOのSam Bankman-Friedのクリプトに関するユースケースを説明した一連のツイートを取り上げ、「FTXのCEOが提案する、クリプトを用いた金融取引の新

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フィンサイト #7 今年のネオバンクの主戦場は税務申告支援ビジネスか?!

フィンサイト #7 今年のネオバンクの主戦場は税務申告支援ビジネスか?!

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。

第7回のテーマは「今年のネオバンクの主戦場は税務申告支援ビジネスか?!」です。

トピックス

今回は「ネオバンク等に税務申告機能をSaaS型で提供するAprilが$30mを調達」という記事を取り上げ、税務申告機能が今なぜ注目を集めているのかについてお話ししました。

一見、マニア

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フィンサイト #6 BREXの中小企業向けサービス撤退の真相

フィンサイト #6 BREXの中小企業向けサービス撤退の真相

私が最近気になったフィンテックトピックについてゆるく話す、「フィンサイト」というポッドキャスト番組をやっています。

第6回のテーマは「BREXの中小企業向けサービス撤退の真相」です。

トピックス

今、フィンテック領域の中で最も熱いうちの一つがB2B決済ビジネスです。特に近年は様々なスタートアップが登場し急成長を遂げています。

最初にスタートアップ向け法人カードという分野を切り開いたのが、B

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従来型の金融業界から見たステーブルコインの類型

従来型の金融業界から見たステーブルコインの類型

Terraが運営するUSTの価格暴落を契機に、改めてステーブルコインに注目が集まっていますが、実は「ステーブルコイン」と一口に言っても、様々なパターンがあります。

が、、いまいちそのパターンを正確に理解できていませんでした。そこで今回は自分に馴染みのある、従来の金融商品の枠組みから、ステーブルコインの類型を整理してみたいと思います。

私のような、、「一般的な金融商品は何となくわかるけど、ステー

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もしもWikipediaがweb3だったら

もしもWikipediaがweb3だったら

最近話題のweb3ですが、どうも具体的な活用イメージができずに悩んでおります。

そこで、web3を理解するために、既存サービスを例に、それをweb3的に立ち上げるとしたら、どういうものになるのか妄想だけで考えてみたいと思います!

今回は事例として、"Wikipedia"を取り上げます。

まず考える前提として、簡易的にビジネスモデルは、「Wikipediaのサイト内に広告を掲載し、その広告収入

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今話題の日本版「コーナーストーン投資」を解説

今話題の日本版「コーナーストーン投資」を解説

ココナラ、セーフィー、エクサウィザーズ、、そして当社Finatextホールディングスと、2021年は「コーナーストーン投資」/「親引け」のIPO案件が多かった1年だったかと思います。これらは、多く方にとってはあまり聞きなれない単語だったのではないでしょうか。

そもそも「コーナーストーン投資」とは何か?
アメリカで主流となっているものとどう違うのか?
なぜ2021年になって一気に増えたのか?

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