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君があまりにも綺麗すぎて~

<写生画と美人画>
~中之島美術館、福田平八郎展・・・福田美術館、上村松園、鏑木清方から嵯峨嵐山文華館

 どちらかと言うと、洋画より日本画が好きです。
 連休前に中之島美術館で福田平八郎展を、連休中に嵐山で、福田美術館、嵯峨嵐山文華館を観てきました。

1.中之島美術館~福田平八郎展~


 福田平八郎展は、連休前でかなりの人混みになりました。
 没後50年の今年、中之島美術館での初の展覧です。
 写生狂と言われた福田平八郎。
 たくさんのスケッチも展示され、色鮮やかな風景が多かったです。
「昔から竹は緑青で描くものと決められているが、私には、まだどうしても竹が緑青には見えない」この言葉のように、平八郎の描く竹は、いろんな色でした。どれも細部まで細やかで、竹、でした色遣いに遊び心があって、鮮やかで、観ていて楽しくなってくる絵でした。


中之島美術館HPより、画像は借りました



代表作「雲」(大分美術館所蔵)

 空の青はプルシアン・ブルーなどの化学合成顔料からだしたそうです。
 平八郎氏の絵は、観ていて、楽しくなるというか、癒されるというか元気をもらえるのです。写生が行き届いており、その上に少しずれた色の取り合わせがあるような感じです。そうい意味では、俳句的なのかもしれないです。

他にも「漣」「桃」「雨」などの代表作が展示されていました。

2.嵯峨嵐山文華館 ~歌川広重などの浮世絵から北野恒富まで

 当日は、福田美術館→ランチ→嵯峨嵐山文華館→カフェ、の順に回ったのですが、嵯峨嵐山文華館が第一会場だそうで、広重たちの浮世絵の美人画から鏑木清方、その弟子たち北野恒富までの絵画が歴史とともに展示されていました。
 常設として、百人一首の和歌も作者と一緒にありました。

3、福田美術館~上村松園、鏑木清方、伊藤深水など

 「君があまりに綺麗すぎて~」とサブタイトルがある通り、この世の美とは思えないほど美しい、幻想的な浮世絵風の美人画がたくさんありました。まずは、上村松園氏の絵画です。映画「序の舞」で名取裕子さんが熱演されていたとおり、松園氏自身が波乱に富んだ人生であり、彼女の描く美人画には気品と神々しさがありました。


上村松園・四季婦女

 美人画の多くの着物の図柄は四季を彩り、風物詩が描かれていることが多く、横に四季折々の花や木もあり、心なごむ構図でした。
 上園氏の「四季婦女」の絵柄も、着物柄や小物で四姉妹が四季をあらわしており、日本ならではの絵だなあ、と思いました。今回、なぜか鏑木清方氏の絵はカメラ撮影NGマークが多かったです。同時代の松園とともに、ため息がでるほど美しい絵が多かったです。



 今回、わたしが一番心惹かれたのは、鏑木清方の弟子、伊藤深水の「夕化粧」でした。ちょうど、青葉の時期でもあり、緑とブルーのコントラストは息を呑むほど美しかったです。楚々とした目のあたり、鼻筋が通り、少し愁いを帯びた表情で、奥ゆかしさもあって、「君があまりにも綺麗すぎて」というポスターのキャッチコピーがぴったりの絵でした。

伊藤深水作「夕化粧」

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