「社会的価値」に添えてないと、自分が不正解に思えてしまう/漫画『ブルーピリオド』山口つばさ
主観的な価値と、客観的な価値とは、違っているし、距離があります。
主観的な価値は、誰がなんと言おうと、自分にとって大事なものです。
客観的な価値は、社会一般的に大事だとみなされているものです。
主観的な価値と、客観的な価値が、一致していることもあるでしょう。
でも、そのふたつが、かけ離れていることもあります。
大人になる。 とは。
社会的な価値を正しいとみなして、身につけ、それに沿って振る舞えることです。
社会人、と言いますよね。
社会人は、自分にとっては大事なものがあるとしても、社会的に価値がなければ、フタをすることになります。
それが、大人になる。ということです。
ここでいう「大人になる」というのは、「人間としてまっとうに生きる」とは、違います。
人間としてまっとうに生きるとは、自分にとって大切なことを、大切にし続けることです。
自分にとって大切なこと=主観的な価値。自分らしく生きるためのコア。
「大人になること」と「人間としてまっとうに生きる」ことは、
相反する部分も出てきてしまいますよね。
息苦しいことです。生きにくいことです。
芸術って、すごくいいです。
自分にとって、大事だと思うこと、価値があると思うこと、自分が”いい”と思ったものを、自分にしかできないやり方で、自由に表現します。
「大人」が作り上げた「社会的価値」を、ぶっ壊して、人間らしさを思い出させてくれる。人間らしい生き方を呼び起こしてくれます。
芸術は、そういうものだと思います。
通信簿、偏差値。
受験、恋人、就職、結婚。
社会的に正しいと思われていること。
それらは、疑ってかかるべきです。
そこに、自分らしい人生、人間としてまっとうできる人生が、立ち現れるはずです。
学校で評価される美しい絵が、描けなくてもいいのです。
自分にとって大切で、好きで、描きたいものがメカなら、それでいいのです。
そして僕は、「そのメカ、かっこいいよね〜!!」と言ってあげられる人間でいたいと思います。
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