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「社会的価値」に添えてないと、自分が不正解に思えてしまう/漫画『ブルーピリオド』山口つばさ

主観的な価値と、客観的な価値とは、違っているし、距離があります。


主観的な価値は、誰がなんと言おうと、自分にとって大事なものです。
客観的な価値は、社会一般的に大事だとみなされているものです。


主観的な価値と、客観的な価値が、一致していることもあるでしょう。
でも、そのふたつが、かけ離れていることもあります。



大人になる。 とは。
社会的な価値を正しいとみなして、身につけ、それに沿って振る舞えることです。
社会人、と言いますよね。

社会人は、自分にとっては大事なものがあるとしても、社会的に価値がなければ、フタをすることになります。

それが、大人になる。ということです。



ここでいう「大人になる」というのは、「人間としてまっとうに生きる」とは、違います。
人間としてまっとうに生きるとは、自分にとって大切なことを、大切にし続けることです。


自分にとって大切なこと=主観的な価値。自分らしく生きるためのコア。

「大人になること」と「人間としてまっとうに生きる」ことは、
相反する部分も出てきてしまいますよね。
息苦しいことです。生きにくいことです。



山口つばさ『ブルーピリオド』第11巻


芸術って、すごくいいです。
自分にとって、大事だと思うこと、価値があると思うこと、自分が”いい”と思ったものを、自分にしかできないやり方で、自由に表現します。

「大人」が作り上げた「社会的価値」を、ぶっ壊して、人間らしさを思い出させてくれる。人間らしい生き方を呼び起こしてくれます。

芸術は、そういうものだと思います。


通信簿、偏差値。
受験、恋人、就職、結婚。

社会的に正しいと思われていること。


それらは、疑ってかかるべきです。
そこに、自分らしい人生、人間としてまっとうできる人生が、立ち現れるはずです。

山口つばさ『ブルーピリオド』第11巻


学校で評価される美しい絵が、描けなくてもいいのです。

自分にとって大切で、好きで、描きたいものがメカなら、それでいいのです。


そして僕は、「そのメカ、かっこいいよね〜!!」と言ってあげられる人間でいたいと思います。

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