日経新聞の「伝統産業をReborn」の記事を読んで思ったこと
こんにちは。佳輪(かりん)です。
贈り物向けに名入れのできる縁起物の包丁を販売しています。
今日の日経新聞で、「伝統産業をReborn スタートアップ、アジアで26万円成熟酒 老舗と海外向け包丁開発」という記事がありました。
同じ包丁に携わっているものとして気になります。
一本、3万円台の包丁がクラウドファンディングで600万円強売り上げたそうです。3万円と言えば、一般的にホームセンターなどで売られている包丁の10倍以上の価格です。こちらで販売されているのは料理好きな独身男性向けに特化した、切れ味と手入れのしやすさにこだわった包丁でした。
タイトルには伝統産業のReborn(生まれ変わり)とありましたが、商品自体は伝統産業を感じるものではありませんでした。では何が伝統産業のRebornなのかというと、製造しているメーカーが歴史のある包丁メーカーということ。
伝統的な技術を活かして見せ方を変えることで、こんなにも注目のされ方が変わる。これはとても大切なアプローチだと思います。
ところで、”伝統”とは何でしょう?
”伝統”が頭に付く言葉と言えば、伝統工芸、伝統文化、伝統芸能、伝統行事、伝統料理などがあります。
また、伝統と聞くとどんな印象を持ちますか?
歴史を感じる、かっこいい、高そう、古臭い、今風ではない、懐かしい、手作りを感じる、その土地に根付いている、難しそう、誇りを感じる…
伝統とは、どちらかと言えば目に見えないもの。慣習、やり方、考え方、精神性など。そして、工芸、文化、芸能、行事、料理などは目に見えるもの。
私たちは、目に見えるものに大きく影響されます。ライフスタイルの変化の中で、伝統的なものが古臭い、今の時代に合わない、不便、高いなどの理由でなくなっていくのはとても残念ですし、もったいないことです。
例えば、昔の家は和室があり、そこには畳がありました。今は畳がない家がほとんどでしょう。そうなると原材料を作る人や、製品を作る人が仕事を失い、伝統が途絶えてしまいます。
伝統的なモノ、コトの本当に大切な部分は、目に見えない部分。
どんな形であれ、その伝統の灯を繋ぐ(その価値を知ってもらうような)活動は素晴らしいと思います。
日本の伝統的なモノ、コトは海外で評価が高いことはよく知られています。しかし、日本人こそ、受け継いできた大切なものの価値を知る必要があるのではないでしょうか。
佳輪(KARIN)
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