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あの子へ ①

ここでは自分の身を明かしていないので割と好きなことを書けると思っている。

最近色々なワークで、自分の幼い時を振り返ったりすることが多くて、芋ずる式にくだらないことやびっくりするような些細なことが詳細によみがえったりすることが多い。小さいころに好きだったもの、つらかった出来事、その時の自分に返って癒しましょう・・・みたいなことにはなんの反応もないのが悲しいが、思いもよらない事に少し幸せになったので書いてみたいと思う。

私はとても田舎から東京に出てきた。19歳の時。田舎は東北の小さな町で、私はそこが大嫌いだった。もっと言えば親も兄弟も何もかも嫌で、早く都会に出て自由になりたいと割と小さなころから思っていた。(なので地元愛とかホームシックには無縁だった。同じ寮の子がお母さんに会いたいといっているのを聞いて心底びっくりしたものだ。)

その小さな田舎で、その子に会ったのは小学校低学年の時だった。

その子は本当にきれいな子だった。フランス人形みたいに整った目鼻立ちに少し茶色の細かいウエーブの髪の毛で、同じ年代の日本人とはどこか違った雰囲気は子どもでも幼かった子どもでも感じた。

いつも一人でいるか、あまり学校に来ず、でもいじめられているわけではなかった。きっかけは忘れたけど、私はなぜか少し仲良くなって、たまに遊んだ覚えがある。

少し離れたその子の家に遊びに行くと暗い玄関に下着姿の母親がけだるそうに出てきたのを思い出す。だれかが「あそこのお母さんは水商売だから、」と言っていた。

今思えば少しネグレクトっぽい育て方だったのかもしれない。彼女の唇はいつも荒れていたし、あまり学校に来なかったのもそうだったのかも。

長くなりそうなので続きは次回へ。


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