「『いつ』ではなくて『どこ』が重要だ」というふうに、5W1Hを意識する ~映画「マトリックス」の場合
◆概要
【「『いつ』ではなくて『どこ』が重要だ」というふうに、5W1Hを意識する】は「魅力的なセリフ、会話」を作るためのアイデア。
◆事例研究
◇事例:映画「マトリックス」
▶1
本作の主人公は、アンダーソン(男性30代。後に「ネオ」と呼ばれることになる人物)。
いろいろあってある日のことだ。
・Step1:アンダーソンはモーフィアスという男に導かれ、「仮想現実」を抜け出して、本当の「現実」に向かうことを決意した。
しばらく後――
・Step2:気がつくと、アンダーソンは見知らぬ場所にいた。
・Step3:彼は訊く「モーフィアス、俺はどうなったんだ?ここはどこだ?(What is this place?)」。
・Step4:するとモーフィアスは「重要なのは『どこ』ではなく、『いつ』だ(More important than "what" is "when".)」。
※補足:モーフィアスは「what」と言っているが、これは1つ前のアンダーソンのセリフ「What is this place?」を受けてのものであり、したがってここでは「どこ」と訳すのが適切だ。
・Step5:アンダーソンは意味がわからない「『いつ』って……?」。
・Step6:モーフィアスが答える「きみはいまが1999年だと思っているだろうが、実際には2199年頃だ。まぁ正確にはわからんがな」。
▶2
ご注目いただきたいのは、「重要なのは『どこ』ではなく、『いつ』だ(More important than "what" is "when".)」というモーフィアスのセリフである。
要するに「重要なのは、いまがいつなのかという点だ」という意味だが――ストレートにそう言ってしまっては面白くない。
そこで【「『いつ』ではなくて『どこ』が重要だ」というふうに、5W1Hを意識する】という技法の出番だ。
改めてモーフィアスのセリフをご覧いただきたい。
「重要なのは『どこ』ではなく、『いつ』だ(More important than "what" is "when".)」。
「どこ(what)」と「いつ(when)」を対比する形にしたことで、リズム感のあるおしゃれなセリフになったといえるだろう。
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