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溺れる子供(2024/02/24)

 午前中に眼科へ行った。随分混んでおりまた遅くなるかと思ったが、経過は幸い順調で、写真を撮るだけで昼前には終わった。

 昼間に少しうさぎと遊び、その間はぽかぽかしていたのだけれど、夕方になると段々寒くなったから、久し振りにスーパー銭湯へ行くことにした。このところ、休みの日は夜まで家で仕事をしているか安静にしているかだったから、久しく銭湯へも行っていなかったのである。
 銭湯は存外混んでいた。
 ジェットバスに浸かってから露天岩風呂に入り、外の壺風呂でのんびりするのがいつものパターンで、今日もそうしてジェットバスから始めた。
 暫く浸かっていたら、先刻からちょろちょろしていた子供らが入って来た。兄弟か従兄弟か、小学校の低学年から幼稚園の年少組ぐらいの四人連れである。
 この風呂は深めだから出入りするのに階段がついているが、彼らは縁から直接ドボンドボンと入って来る。
 最後に一番小さいのが少し逡巡した後で意を決して飛び込んだ。
 大人の腰ぐらいの深さだから彼の身長ではきっと足りないだろうと思ったら、果たして溺れ出して悲鳴を上げる。
 さすがに助けなければと立ち上がりかけたところで、兄が肩を持ち上げて助けてやった。

 大したものだと感心しながら、小学生の時に隣町のプールで溺れかけたのを思い出した。水に浸かって歩いていたら、突然床が五十センチばかり低くなっていたのである。
 甚だ驚いてパニックになり、ピョンピョン跳んで水面から手を出していたら、監視員が引き上げてくれた。
「あそこに立入禁止って書いてあるじゃろ?」と彼は言い、こちらは死にかけてびっくりした直後だから「はい」と言ってしまったけれど、そう言われてもどこに書いてあるのかわからなかった。
 全体、立入禁止区域なら入れないように囲っておくべきだったろう。それもせずに「書いてあるじゃろ」では、あんまりやる気を感じない。
 あのプールも今はもうドラッグストアに変わってしまった。

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