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NeuroNest

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脳と心の専門家が語る、ちょっと深くて濃い話。 疑似科学やインフルエンサーに惑わされず、「脳と心への理解を本当に深めたい人のためのマガジン」を目指してやっていきます。
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記事一覧

「知性を数値化したい」という人間の欲望

SNSなど見ていると、IQ (知能指数/Intelligence quotient)という概念があまりに無批判かつ盲目…

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食人部族とアルツハイマー病

「人間を食べる部族が発症する、特殊な脳の病気がある」 ……という話を聞いたことがあるでし…

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世にも珍しい「医原性アルツハイマー病」の報告

「アルツハイマー病」という名を聞いたことがない人はいないでしょう。 しかし、「医療行為に…

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教科書はどこまで正しいか?―「Gerstmann症候群」を題材に

先日、荒神氏と話していた時のこと、 「知識領域によっては『教科書に載る話』と『研究や臨床…

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人類は「アファンタジア」を正しく検出できるのか?

前回の記事では、「心像 imagery」という概念を提示し、それが無い状態、すなわち「アファンタ…

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神経科学的に適切なアンガーマネジメントのすゝめ

皆さん、怒ってますか? 私はちょうど先週、数年ぶりに激怒しました。(後述) さて怒った時…

荒神弥哉
2か月前
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私たちは何も考えずに「脳で物を考えている」と思い込んでいないか

現代に生きる私たちの多くは、「脳」こそが「精神を司る臓器」であることを知っています。 しかし、これは歴史的に見ればそれはほど「アタリマエ」のことではありません。 そもそも私たちは「精神を司る臓器は脳である」という説を本当に理解しているのでしょうか? 「だって医者も科学者もみんなそう言っているから」という理由で「脳で物を考えている」などという教義を信じているとしたら、「精神の本体は心臓である」と信じていた人たちと本質的に何ら変わりませんよね。 「脳が精神を司る臓器」であ

「アファンタジアAphantasia」とは何なのか

突然ですが、「キリン」を思い浮かべてみてください。 それがあなたの目の前にいると思って。 …

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20世紀の心理学・神経科学において最も有名になった症例の話

 「海馬と記憶」の関係は、現代を生きる私たちにとっては「常識」と言えるほどの位置づけにな…

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【NeuroNest】企画紹介

こちらはマガジン【NeuroNest】の企画紹介ページです。 このマガジンでは、「脳と心」につい…

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