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【週末に熱帯植物を中心に、植物の魅力をお届けします。】植物の潜在能力に驚き、ともに繁栄したいと願っています。 https://youtube.com/@001banana https://www.facebook.com/funfun.pingu

最近の記事

【週末投稿】つれづれ有用植物#242(ネンジュモ科ネンジュモ属:イシクラゲ)

時々、雨の多い時期に大量発生する事もある陸生藍藻です。 皆様も一度は見たことがあるのではないでしょうか。意外とあちこちに繁殖しています。多数の細胞糸が寒天質基質に包まれた状態で群体を形成し、芝生や土壌、コンクリート上に生育しているを見かける事があります。 イワキクラゲ (岩木耳)、カモガワノリ(鴨川苔)、キブネノリ(貴船苔)、シラカワノリ(白川苔)、アネガワクラゲ(姉川水母)、モーアーサ(毛アオサ)、ハタカサ(畑アオサ)など様々な別名や地方名がある様です。 日本で身近な存

    • 【週末投稿】つれづれ有用植物#241(アブラナ科オオアラセイトウ属:オオアラセイトウ)

      春になると河川敷や土手、庭などに可愛らしい紫色の花を見る事があります。場所によっては群生していて綺麗な越年草植物です。 原産地は中国で、日本では江戸時代に輸入されて栽培されたものが野生化して全土で見られるようになりました。 別名はムラサキハナナ(紫花菜)、ショカツサイ(諸葛菜)と呼ばれます。 ムラサキハナナという名前は紫色の菜の花の意ですが、単に菜の花(アブラナ)に形状が似ているというだけではなくて、野菜としての利用や種から油を採取する点などでもアブラナとの共通点が見られ

      • 【週末投稿】つれづれ有用植物#240(マツブサ科キシミ属:トウシキミ)

        ハッカク(八角)とかスターアニスという香辛料は聞いたことがあったり、料理で使った方もいらっしゃると思います。それじゃどんな植物なのでしょうか。今回はその有用植物である、トウシキミ(唐樒)をご紹介します。 常緑性高木で15m程に成長します。 中国南東部からベトナム北東部が原産らしく、紀元前2000年ころから果実や樹皮を利用する目的で栽培されてきたそうです。 今では中国南部やインド南部、インドシナ半島などで広く栽培されています。しかし日本では自生しておらず、薬用植物園の温室で稀

        • 【週末投稿】つれづれ有用植物#239(サルトリイバラ科サルトリイバラ属:シオデ)

          北海道から九州の山野に自生している雄雌異株のツル性植物です。 アイヌ語のシュウオンデが訛ってシオデとなった説 が有力なのだそう。 漢字表記では「牛尾菜」と書きます。由来は「若い茎の先に巻きひげが集ま った様子を牛の尾に例えた」と言われています。 ※ユリ科に分類している所もあります(本稿ではAPGⅣ体系を採用)。 群落を形成することはなく、排水が良く落葉が堆積した林間に分散して自生しますが、発生地が限られているため見つけるのが難しと言われています。 葉は互生して、長さ5〜1

        【週末投稿】つれづれ有用植物#242(ネンジュモ科ネンジュモ属:イシクラゲ)

        • 【週末投稿】つれづれ有用植物#241(アブラナ科オオアラセイトウ属:オオアラセイトウ)

        • 【週末投稿】つれづれ有用植物#240(マツブサ科キシミ属:トウシキミ)

        • 【週末投稿】つれづれ有用植物#239(サルトリイバラ科サルトリイバラ属:シオデ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#238(セリ科シシウド属:エゾニュウ)

          山地や川岸の草地などを散策すると、突如として白い花を咲かせた巨大なセリ科の植物の群生に出逢うことがある。北海道や中部地方以北に生育する大形の在来の多年草だ。 高さ約3 mにもなり、茎は赤紫色で太く,中空,直径5-6 cmになり,直立して上部で分枝するのが特徴。7月から8月が花期で、茎先の大型の複散形花序に白色の小さな花を多数つけますので、セリ科の植物であることが容易に分かります。 しかしセリ科の植物は見た目が似ている事が多く、選定が難しい事もあるそうです。 アマニュウ  

          【週末投稿】つれづれ有用植物#238(セリ科シシウド属:エゾニュウ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#237(サクラソウ科サクラソウ属:キバナノクリンザクラ)

          今回はキバナノクリンザクラ(黄花九輪桜)をご紹介しましょう。 ヨーロッパから西アジア・シベリア南部に分布する耐寒性多年草です。 植物の命名は、時々根拠なく「感覚で付けられる」事があり、後から誤解を与えてしまう事があります。和名は残念ながらその類になります。 花が九輪に見立てて命名されましたが、花序が輪生こそするものの、段を作って咲くことが無いからです。 園芸店などではプリムラ・べリスで流通していますが、ハーブ名のカウスリップの名で販売されていることが多いようです。複数の花

          【週末投稿】つれづれ有用植物#237(サクラソウ科サクラソウ属:キバナノクリンザクラ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#236(セリ科シャク属:シャク)

          春の若葉が美しい季節に、少し湿り気が多い山道などを歩くとニンジンの葉に似た「シャク」と呼ばれる植物にであることがある。 若い株は山菜として、葉・茎・根が食用や薬用に利用されています。 採取時期は暖地が4月、寒冷地は5月ごろが適期とされており、茎が立たないうち若苗の根元から切り取って採取すのが良いとされています。 また根は、ヤマニンジンと呼ばれて食用にされます。 セリ科の植物は似た容姿で、毒をもつものがあり注意が必要です。 シャクに似ている有毒の植物としては「ムラサキケマン

          【週末投稿】つれづれ有用植物#236(セリ科シャク属:シャク)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#235(クワ科パンノキ属:パラミツ/コパラミツ)

          輸入ショップコーナーなどで、シロップ煮缶詰、チップスや乾燥果実として「Jackfruit(ジャックフルーツ)」という名前で見かけた方がいるかもしれない。日本ではパラミツ(波羅蜜)と呼ばれ、東南アジア、南アジア、アフリカ、ブラジル等で果樹などとして栽培されている。日本では生の実を売っている所は極めて稀なので、あまり知られていない熱帯果樹だ。 以前ボランティアで熱帯性気候であるフィリピンの村を歩いていたら、小さな家の庭にジャックフルーツの実が当たり前の様にぶら下がっているのを見

          【週末投稿】つれづれ有用植物#235(クワ科パンノキ属:パラミツ/コパラミツ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#234(キク科ツワブキ属:ツワブキ)

          海沿いの草原や崖、林の縁に見られる常緑の多年草です。 葉は革質でつやがあり、草姿はフキを小型にしたような形です。 フキの葉柄には穴が空いていますが、ツワブキにはこの穴がありません。 常緑性で花の少ない晩秋から初冬に開花するので、観賞用に栽培され庭などに植えられているご家庭もありますから、界隈で身近に見られるかもしれません。 江戸時代から愛好家らにより品種改良が行われ、数多くの品種が作り出た古典園芸植物でもあります。班入りや縮れた葉(獅子葉)をもつ種もあるんですよ。 花は

          【週末投稿】つれづれ有用植物#234(キク科ツワブキ属:ツワブキ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#233(イラクサ科:イラクサ/カラムシ)

          山地の林縁や林内、道端や石垣などの湿った場所に、1m前後になるハート型の葉を見かける事がある。イラクサ科の植物かもしれない。 今では雑草扱いされ多くの方が、まさか「有用植物」とは思わないだろう。 食べたり、ハーブティーで楽しんだり、繊維を取って利用する事ができ、これらが分布していた地域で、古くから人々に利用されてきました。 イラクサやカラムシは慣れてくれば違いが分かってきますが、初めは難しいかもしれません。またイラクサは棘をもっていて素手で触ると痛い思いをしたり、後からか

          【週末投稿】つれづれ有用植物#233(イラクサ科:イラクサ/カラムシ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#232(クラサキ科キュウリグサ属:キュウリグサ)

          新芽を一斉に出す時期の前の、地面がよく見える冬頃に規則正しくかわいらしく地面にロゼット状でひっそりと冬越ししている植物がある。 上記写真根の様に根元の葉はスプーン形で規則正しく並んでいる。 個体によってはもっと葉の数が多く幾何学的に美しい。 キュウリグサ(胡瓜草)と呼ばれる越年生2年草です。 葉を揉むと、キュウリの様な匂いがする事から命名されたそうです。 同じ科で有名な植物には、ハーブにも利用される「ボリジ」があります。 花期は3月から5月頃にかけて淡い青紫色の花を咲か

          【週末投稿】つれづれ有用植物#232(クラサキ科キュウリグサ属:キュウリグサ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#231(キク科ハハコグサ属:ハハコグサ)

          春になると、細いへら型の葉で全体が白い綿毛に包まれて白っぽく見える草を見かける事がある。越冬性の2年草の草だ。 中国からインドシナ、マレーシア、インドにまで分布し、日本では北海道から九州にかけて全国に見られます。 春になると、茎を伸ばして4月~6月頃に茎の先端に小さな頭状花序を散房状につけ、黄色い花が密に集まって多数咲かせます。 ここまでくると、ハハコグサを知っている人なら「あ~、あそこに生えている」と気づくようになる。 花が終わると、タンポポの様に綿毛を付けて種が風で飛

          【週末投稿】つれづれ有用植物#231(キク科ハハコグサ属:ハハコグサ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#230(アカテツ科オオミヤカテツ属:カニステル)

          日本の果物売り場では、見かける事がまずありえない程珍しい果物です。 果実はエッグフルーツ、クダモノタマゴとも呼ばれます。 果実は甘く、粉質で水分が少なく、ゆで卵の黄身や蒸し芋のようなほくほくした食感があります。 10mほどに成長する小高木の常緑樹です。 緑白色の花を咲かせ、7cmほどの長さの黄色がかったオレンジ色の果実を実らせます。 一般的なフルーツの芳香や酸味、ジューシーさがなく、食べると口の中の水分を吸うため喉が渇く。食べ頃を判別するのが難しく、完熟にならないと非常に

          【週末投稿】つれづれ有用植物#230(アカテツ科オオミヤカテツ属:カニステル)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#229(ヒガンバナ科ネギ属:ノビル)

          人里の手の入った土地に生える、野生のネギとして有名なのが今回ご紹介するノビルです。ノビルは東アジアに広く分布しており、日本では北海道から沖縄までの山野、土手、道端、畦道や堤防上などで、比較的日当たりの良い丈の低い草が生えているところによく自生している多年草です。 ネギ科だけあって、全体の姿や臭いは小ネギやニラに似ています。 春の代表的な山菜の一つで、古来から薬草としても用いられてきたそうで、滋養強壮や食欲増進に役立つとされています。 晩秋から少しづつ細長い葉を伸ばして越冬

          【週末投稿】つれづれ有用植物#229(ヒガンバナ科ネギ属:ノビル)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#228(アブラナ科タネツケバナ属:タネツケバナ)

          晩秋になり野草たちが枯れ始める頃、小さな野草たちのなかには冬の間に広げた葉で光合成を行い、エネルギーを少しづつ根にため込みます。 こよみ上春になるまだ寒い頃に他の野草が繁茂するより先駆けて、一気に蓄えた栄養を使って茎を伸ばし開花し、種を作る戦略をもつ植物があります。 その一つがタネツケバナです。 冬越しをする野草たちの多くは、ロゼットという形状で地面にぺったりを葉を這わせる方法を採り、霜による凍結を防いでいます。 さてこの植物は、 日本全土に分布し、アジアの農耕地域に広く

          【週末投稿】つれづれ有用植物#228(アブラナ科タネツケバナ属:タネツケバナ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#227(キク科ヤブタビラコ属:コオニタビラコ)

          白梅が咲くころ、ナノハナ類や日本タンポポが咲く前に、人里の各地に小さな黄色い花を咲かせる植物達が現れる。 タビラコと言われる植物達です。本州、四国、九州に広く分布し湿地を好みます。朝鮮半島や中国、日本を原産地としています。 日本では「小鬼田平子」と記載し、中国名は「稻槎菜」になります。 春の兆しが見え隠れする頃、人々が食べるものを求めて探し当てた植物なのでしょう。各原産地とされている所では地上部を刈り取って収穫し、煮て灰汁を取った後に食卓に取り入れている文化があります。

          【週末投稿】つれづれ有用植物#227(キク科ヤブタビラコ属:コオニタビラコ)