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私の頭の中の言葉たち 日々思ったことと読書記録  音大2年生🎹

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思い出して

私は音楽大学でピアノを専攻している。 今までたくさんの曲を弾いてきたけれど、その中でも特に思い入れの深い曲について今日は書こうと思う。 ショパン/バラード第1番 O…

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2か月前
26

「こんな世の中で生きていくしかないなら」

「こんな世の中で生きていくしかないなら」りゅうちぇる タイトルに惹かれて手に取って、著者名を見て驚いた。本を遺していたなんて知らなかった。 これは読まなければと…

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4日前
9

「生を祝う」

「生を祝う」李琴峰 すごい小説だった。 一度でも自分の生まれたきた意味とかを考えたことのある人には刺さる部分が多いのではないか。 話の展開がある程度予想できてし…

なつ
2週間前
6

「愛がなくても生きてはいけるけど」

「愛がなくても生きてはいけるけど」詩 Instagramでいつも読んでいる大好きな詩さん。 (@utatanegram_0713) 書籍化すると聞いたときは本当に嬉しかった。 いつも心に響…

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1か月前
8

「四月になれば彼女は」

「四月になれば彼女は」川村元気 ずっと気になっていた小説で、映画を先に観てから読んだ。 (改変がたくさんあったから映画が先で本当によかった笑。) 「愛」は捉える…

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1か月前
19

強くなくていい、弱さを曝け出して生きたい

自分がまさか、そんな風に思う日が来るとは思わなかった。 いつもヘトヘトになるまで頑張って、疲れたら思いっきり休む。で、また頑張る。そんな日々の繰り返しだった。私…

なつ
1か月前
13

「N/A」

「N/A」年森瑛 なんか、思春期と言えばそう片付けられるのかもしれない自分の中の葛藤やナイーブな気持ちをリアルに描いた作品だと感じた。主人公の心情が痛いほどわかっ…

なつ
1か月前
8

「人生で大切なことは、すべて『書店』で買える。」

「人生で大切なことは、すべて『書店』で買える。」千田琢哉 タイトルから共感しかなくて、内容も首がもげそうになるほど頷きながら読んでしまった。 私は小さい頃から絵…

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1か月前
57

自分を表現する方法がわからなかったのかもしれない

3月31日。明日から新年度。 ということで1年間を振り返ってみようと思う。 やっぱり今年はなんといっても「自分」について深く考えた1年だった。大学生になって環境も変わ…

なつ
2か月前
9

「一線の湖」

「一線の湖」砥上裕將 「線は、僕を描く」の続編。 この作品も、描写がひたすら美しくて読んでいて心が洗われるようだった。とくに第4章は本当に惹き込まれた。 前作もそ…

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2か月前
3

「植物少女」

「植物少女」朝比奈秋 とても静かな物語なのにどこか重く、生々しい。不思議な感触だった。 植物状態の母とその娘の関係性もとても興味深い。 植物状態って言葉は知ってる…

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3か月前
6

自分の外側に目を向けたら

なんだか今日は"自分そのもの"をちゃんと認識できた気がする。 ずっとずっとずっと自分のことがよく分からなくて。思ってることとやってることが違う。言いたいことと言っ…

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4か月前
7

「歌われなかった海賊へ」

「歌われなかった海賊へ」逢坂冬馬 心揺さぶられて、ひりひりするような小説だった。描写にリアリティがあって、戦時中のドイツの世界に引き込まれた。 私はこの本を読む…

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4か月前
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「彼女はひとり闇の中」

「彼女はひとり闇の中」天祢涼 叙述トリックに見事に騙された。結末には本当に驚いた。 ミステリとしてとても面白かったのだけれど、事件の背景に描かれた現代社会の問題…

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4か月前
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「自分で『始めた』女たち」

「自分で『始めた』女たち」グレース・ボニー 自分でビジネスをしている女性たちがインタビュー形式で紹介されている。 彼女たちの言葉はどれも素敵で励まされるものばか…

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4か月前
10

「20代の生き方で人生は9割決まる!」

「20代の生き方で人生は9割決まる!」金川顕教 私はあと数ヶ月で20歳になる。 充実した10年間にしたいなと思っていて。だから20代関係の本を色々読んでこれからの人生に…

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4か月前
9
思い出して

思い出して

私は音楽大学でピアノを専攻している。

今までたくさんの曲を弾いてきたけれど、その中でも特に思い入れの深い曲について今日は書こうと思う。

ショパン/バラード第1番 Op.23

平昌五輪などで羽生結弦選手がSPで使っていたり、アニメ・漫画「四月は君の嘘」で主人公が演奏していたりと、クラシックに馴染みがない方でも一度は耳にしたことのあるのではないだろうか。

私が高2のとき、前期試験(音楽科だった

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「こんな世の中で生きていくしかないなら」

「こんな世の中で生きていくしかないなら」

「こんな世の中で生きていくしかないなら」りゅうちぇる

タイトルに惹かれて手に取って、著者名を見て驚いた。本を遺していたなんて知らなかった。
これは読まなければと思いページを捲る。

優しい文体で書かれた愛のある素敵な言葉たち。
心が軽くなったり癒される反面、この考えを持つ人がどうして…と思う気持ちも拭えなかった。

私にとっては、心に留めておきたい言葉ばかりの一冊だった。ただただ、この本を書いて

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「生を祝う」

「生を祝う」

「生を祝う」李琴峰

すごい小説だった。
一度でも自分の生まれたきた意味とかを考えたことのある人には刺さる部分が多いのではないか。

話の展開がある程度予想できてしまうところもあったのだけれど、それ以上に「生」について考えさせられる描写に惹き込まれたし、エゴというか主人公の感情が剥き出しになった場面はすごく人間味があって心を抉られるようだった。私が同じ状況だったらどんな心情になるか、考え込んでしま

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「愛がなくても生きてはいけるけど」

「愛がなくても生きてはいけるけど」

「愛がなくても生きてはいけるけど」詩

Instagramでいつも読んでいる大好きな詩さん。
(@utatanegram_0713)
書籍化すると聞いたときは本当に嬉しかった。
いつも心に響く言葉をくれたり、救われたりしている。この本の中にもそんな言葉がたくさんあった。きっと読む人それぞれに、心に残る一言があるんじゃないかな。

好き。

騙そうとしてくる人とか、利用しようとしてくる人っているけど

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「四月になれば彼女は」

「四月になれば彼女は」

「四月になれば彼女は」川村元気

ずっと気になっていた小説で、映画を先に観てから読んだ。
(改変がたくさんあったから映画が先で本当によかった笑。)

「愛」は捉えることのできないもので、不確定なもので、いつ壊れるのかわからない脆いもので。
それらを探してもがいている登場人物たちが、すごく人間味があるというか、読んでてもどかしい気持ちに何度もなったけれど、でも愛おしくて。
小さい頃憧れていたキラキラ

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強くなくていい、弱さを曝け出して生きたい

強くなくていい、弱さを曝け出して生きたい

自分がまさか、そんな風に思う日が来るとは思わなかった。

いつもヘトヘトになるまで頑張って、疲れたら思いっきり休む。で、また頑張る。そんな日々の繰り返しだった。私は調子の波がすごくて、頑張れるときは疲れも感じずエンジン全開でぶっ飛ばせるのに、波が最低のときは一日中ベッドから動けないくらい無気力状態になる。
前までは、それでも頑張れるならいいと思ってた。でも最近、そんな何もできなくなるまで頑張る努力

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「N/A」

「N/A」

「N/A」年森瑛

なんか、思春期と言えばそう片付けられるのかもしれない自分の中の葛藤やナイーブな気持ちをリアルに描いた作品だと感じた。主人公の心情が痛いほどわかった。もう少し年をとってから読み直したら、「ああ、こんな時期もあったな」と思えるのかもしれない。でも今の私にはダイレクトに刺さる小説だった。

本や映画、歌詞などでこんな素敵な人間関係が描かれる。私は昔からそういう関係に憧れていた。
でも

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「人生で大切なことは、すべて『書店』で買える。」

「人生で大切なことは、すべて『書店』で買える。」

「人生で大切なことは、すべて『書店』で買える。」千田琢哉

タイトルから共感しかなくて、内容も首がもげそうになるほど頷きながら読んでしまった。
私は小さい頃から絵本を手当たり次第に読んでいた。小学校に入ってからは休み時間は図書室にいることが多かったし、今でも片道1時間半の通学電車の中でひたすら本を読んでいるというくらいの本好きだ。
教科書や経験よりも本から学ぶことは多い。本当に。
この本を読んで、

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自分を表現する方法がわからなかったのかもしれない

自分を表現する方法がわからなかったのかもしれない

3月31日。明日から新年度。
ということで1年間を振り返ってみようと思う。

やっぱり今年はなんといっても「自分」について深く考えた1年だった。大学生になって環境も変わって、新しい出逢いがあって、いろいろな人と関わる中で、あれ私って何だろうと思う瞬間が増えて。

ちょっと抽象的になるかもしれないけど、これまでの私について言葉にしてみようと思う。

私は話すのがあまり得意じゃない。人前で話すのが恥ず

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「一線の湖」

「一線の湖」

「一線の湖」砥上裕將

「線は、僕を描く」の続編。
この作品も、描写がひたすら美しくて読んでいて心が洗われるようだった。とくに第4章は本当に惹き込まれた。
前作もそうだったけれど、砥上さんは生きることの素晴らしさ、一瞬一瞬の輝きの美しさを伝えてくれる。やはり、何かに直向きに打ち込んでいる人間はかっこいい。私も彼らのように強かに生きていきたい。

やってみないと分からないことはたくさんある。
私はこ

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「植物少女」

「植物少女」

「植物少女」朝比奈秋

とても静かな物語なのにどこか重く、生々しい。不思議な感触だった。
植物状態の母とその娘の関係性もとても興味深い。
植物状態って言葉は知ってるけど具体的にどんなふうなのかは知らなかった。それをリアルに描写している。人間の生の尊さを感じられる小説だった。

生きるってなんだろう、とよく考える。
今までいろんな本を読んで考えてきたけれど、究極に言うと”呼吸する”ことが生きることに

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自分の外側に目を向けたら

なんだか今日は"自分そのもの"をちゃんと認識できた気がする。

ずっとずっとずっと自分のことがよく分からなくて。思ってることとやってることが違う。言いたいことと言ってることが違う。頭の中では完璧にイメージできるのに実際にやろうとするとできなくなる。なんか違う、なんかズレてる、こんなもんじゃない…と思いながらも具体的にどこを直せばいいかもわからなくて。

いつも周りを通してじゃないと自分を見ることが

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「歌われなかった海賊へ」

「歌われなかった海賊へ」

「歌われなかった海賊へ」逢坂冬馬

心揺さぶられて、ひりひりするような小説だった。描写にリアリティがあって、戦時中のドイツの世界に引き込まれた。
私はこの本を読むまでエーデルヴァイス海賊団という存在を知らなかった。自分よりも年下の少年少女がナチに対抗していたなんて…。歴史に残らない、学校でも習わない、でも実際にこの物語のような事実はきっと、たくさんあるのだろうなと思う。

めちゃくちゃ共感した。

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「彼女はひとり闇の中」

「彼女はひとり闇の中」

「彼女はひとり闇の中」天祢涼

叙述トリックに見事に騙された。結末には本当に驚いた。
ミステリとしてとても面白かったのだけれど、事件の背景に描かれた現代社会の問題について考えさせられた。

この部分がまるで自分に言われているようで衝撃的だった。

私は人に相談するよりも自分で物事を解決したいタイプだ。今まで自分の性格とか人生について悩むことはあっても、考えて、いいと思う方向に進んできた。嫌なことも

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「自分で『始めた』女たち」

「自分で『始めた』女たち」

「自分で『始めた』女たち」グレース・ボニー

自分でビジネスをしている女性たちがインタビュー形式で紹介されている。
彼女たちの言葉はどれも素敵で励まされるものばかり。

けれどそれよりも、それぞれのページに載っている彼女たちのカラー写真がとても印象的だった。全員の目に強い光と力があった。揺るぎない意志があらわれていた。
ファッションや仕事場の様子も、ひとりひとりこだわりが詰まっていて見ているだけで

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「20代の生き方で人生は9割決まる!」

「20代の生き方で人生は9割決まる!」

「20代の生き方で人生は9割決まる!」金川顕教

私はあと数ヶ月で20歳になる。

充実した10年間にしたいなと思っていて。だから20代関係の本を色々読んでこれからの人生について考えたい。

まずは1冊目。

著者の方は20代で起業し成功を収め、生涯自由に暮らせるお金を稼いだ人だ。
その方の言葉は、少々暴論に聞こえるところもあったけれどすごく刺激的で、私もこんなふうに全力で何かに没頭したい、頑張っ

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