【第23回特典】2020年度試験対策厳選問題~調査・診断編
問題
住宅診断において、ルーフバルコニー直下の室内で水染み跡が認められた。次の記述のうち、ルーフバルコニーの状況から漏水原因を推測する内容として最も不適切なものはどれか。
① サッシ枠と外壁の取り合い部分のシールに破断が認められたため、雨水浸入箇所の候補として取り上げた。
② バルコニーに敷かれたウッドデッキに腐食が認められたため、雨水の浸入箇所の候補として取り上げた。
③ ドレインが2箇所以上、もしくはバルコニー手すり壁面にオーバーフロー管がなかったことから、降雨時の排水処理が間に合わなかった可能性があることを取り上げた。
④ 物干し金物を外壁に固定しているコーチボルトに緩みが認められたため、雨水の浸入箇所の候補として取り上げた。
解答
正解 2
解説
① 適切である。シール破断により直ぐに漏水とはならないような納まりをするのが通常であるが雨水の浸入箇所として候補に上げるべき劣化である。
② 最も不適切である。バルコニーに敷かれたウッドデッキでは防水を行っていない。従って、ウッドデッキに腐食が認められても雨水の浸入箇所とは考えられない。
③ 適切である。ドレインは複数個設けるか、1箇所となる場合はオーバーフロー管を設ける。監修住宅金融支援機構「木造住宅工事仕様書」8.15.5 参照。ドレイン、オーバーフロー管共に不足している場合は、ドレインの詰まりや降雨量によっては溢れることが考えられる。
④ 適切である。コーチボルトは躯体若しくは躯体部分の下地材へ外部から直接固定するものであり、緩みは躯体等への雨水浸入箇所となる可能性が考えられる。
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