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誰か1人のために



ご無沙汰しておりました。YELLOW店主のSPです。



そろそろ書かなくてはと何度試みたでしょうか。
POPUPのお知らせを除いたら11ヶ月も経過していました笑

何事も継続が大事だぞ。とスタッフのタマオに口酸っぱく言う日々。
私はなんなのだろうか。


彼が働き出して1年ほど。なんだか頼もしくなってきました。
一方私はといいますと、接客の比重も変わりまして、”ただ突っ立ってるおじさん”に成り下がっています。


流石にやばいんですよ。
私も仕入れた素敵な古着たちをきちんと説明したいのですから。
そしてタマオ君に誓いました。


“週1回noteを更新してやる”
もう後悔している。
そんなに書くことがない。


以前までの内容を期待している方がもしいるのであれば、それはすんません。
過去回にまして緩さが際立つと思いますので、お暇な方と古着に前のめりな方のみご覧くださいませ。



まあ、内容はこんな感じ。

商品紹介
買付日誌
私の日常
ぼやき

などなど。そうでもしないと毎週書けないので。お手柔らかに。
毎週水曜日(稀に変更あり)夜20時に更新予定です。

私のくだらない日々と古着の偏愛備忘録。
本日からスタートでございます。パチパチ





さて、記念すべき第1回目。
それはもう、超超超久しぶりの商品紹介です。
というかただただ仕入れた古着を愛でるだけです。


キュンときたら店頭で愛でて、レジまでドカンっと持ってきてください。
普段IGにコメントを添えてるのも私ですが、もっと濃ゆい感じ。


わざわざnoteを開いて文字を読む作業。
これすら煩わしい時代ですからね。
そういったアナログ体験が自分を豊かにしてくれたんじゃないかなあと。





あら素敵

先週末に入荷したヴィンテージスタッフたちの中から3点ピックアップ。
たくさんのご来店とご購入、ありがとうございました。


古い服を仕入れる時に意識することがありまして、
古着ってよく言うじゃないですか、
”一点物”みたいなやつ。


まじでそれ言い出したらキリなくて、そんな中でも本当に変えが効かないであろうモノを選ぶようにしています。



そういったモノが眩しく美しい。
綺麗とか汚いとではない。別の魅力です。
そんな自己満足度の高い服が万人にウケるわけないのは理解しているけど、
1着に対して一人はいるんじゃないかと信じてやまない訳です。





1930-40’s LOWE & CAMPBELL

カレッジ、アスレチックウェアで有名なこちらのブランド。
30-40年代のこのジャンル。ウール、コットンレーヨン、サテンが多いのは古着好きならご存知のこと。


ガサっとしたコットン100%に珍しい(はず)のパープルカラー。
古い服を選ぶ上で、素材と色の掛け合わせは着目すべきポイントではないでしょうか?


物珍しさが先行しがちなヴィンテージの世界ですが、
市場価値に左右されない古い服はファッションとして捉えやすいはず。






細かいエイジングに目がいくのも古い服の特徴。
アタリ、スレ、褪色。全てに惹かれてしまうのは僕だけではないはず。




コットンの厚さに対して、少々分厚いウールのフェルトワッペン。
パープルとカラシ、古い服らしい素材のコンビがリアルに着るとするならば良い違和感。



SMYNA(スマーナ)はアメリカ、テネシー州に位置する町の名前。
肝心な元の用途ですが、ベースボールでしょうか。
見たことのないスキッパーデザイン。と、訳のわからない長さの袖。


しかしこの2点は仕入れの決め手となるデザインでもありました。





パープルステッチ。
生地と同色の糸って大好き。






長年古着を着ていると、夏のバリエーションの少なさにはうんざりする部分もありまして。
こんな服が家のクローゼットに1着潜んでいたら嬉しいなと。


笑っちゃうくらい短い袖はもうノースリーブ感覚。
開いた胸元が当時スポーツウェアだったことを忘れさせる、程よい色気と清涼感。
と、ミスマッチなくたびれたコットン。


なんだかワクワクしてきちゃった。そんなあなたは是非店頭でお確かめください。






1950-60’s Levi’s 701xx

リーバイスが初めてウィメンズに対して販売した5ポケットジーンズ701。
マリリンモンローが穿いた事で”モンローデニム”と呼ばれるようになったのは誰も得はしないウンチクでして。


冗談です。


今回見つけたコチラはメンズにもチャンスがありそうなW28-29。
気合いの入ったレディにも強くプッシュしたい。






10オンスで作られる701のフェードは軽やかで、触ってみると分かりますが触れた事あるリーバイスよりも柔らかい。


オンスが違うというだけでシルエット、雰囲気、着用時の表情まで変わってきます。
そして、同年代の別モデルと比べてファッション的な位置を獲得しているのはマリリンモンローのおかげだと思います。


こんなのヴィンテージデニムをたくさん見ないと分りゃしませんが、炭鉱の匂いがしない綺麗な色落ちです。





イエローステッチ、オフセットベルトループ、Vステッチ、隠しリベット、TALONピンロック、ビッグE、etc、、、、


これらの呪文は穿くうえでマジで必要の無い情報でして。
しかし知らないとなるとそれはまた違う。
古物を楽しむなら必要なのが知識だし、知らないと値段に納得できないですよね。


それは古着以外のモノでも同じです。
なので、”知ってるからなんなの?”のスタンスはナンセンス。です。


ハア〜。イエローステッチって何でこんなに綺麗な色なのか。
バックポケットから隠しリベットが浮き出てるぞ!
Eが大文字だ!
ワー!!ループがズレてる!!



これは呪文に取り憑かれていた頃の私です。





股上の深さ。スタンダードモデルと比べた時のワタリの余裕。
同年代のデニムと比較して特異なシルエットだと思います。


そして、今回最大のポイントとも言えるこの大胆なリペア。
見つけた時は片足千切れてたのかな。
80年代の耳付きのリーバイス生地がドッキングされています。


あえてなのか、たまたまあったのかは不明ですが、濃い生地を選んだセンスが素敵すぎる。
この濃淡がより一層ファッションへの意欲を掻き立てる。
また、雑な縫製が狙ってなくて良い。裾も切りっぱなしですし。


販売目的なのか、着るためなのか。真相は分かりませんが、古着に対して愛のあるお直しである点にとてもグッときています。





このデニムは前回の買付で初めてアポイントを取ったディーラーさんから買わせていただいたモノなんですが、彼が選び抜いたヴィンテージはコンディションにフォーカスされておらず、今この瞬間にこの状態で残っている事を美徳としたラインナップでした。


そんなモノがたくさん集まるわけでもなく、ショールームのボリュームは決して多くはなかったのだけれど、愛も情熱もすごく伝わった。
彼のストイックなコレクションの内の一つがこのデニムです。


こちらも是非手に取って、感じてもらえるであろうアメリカの豊かな香りをお楽しみください。




いよいよ次が最後。
長くてすみません。久しぶりの文字起こしに少々熱が入っております。






1980’s AC/DC tour shirt

オーストラリア出身のロックバンドAC/DCのツアーT。
2週間ほど前の音モノ入荷から弾いた理由としまして、クラシックなロックTはアメリカンヴィンテージの代名詞だと思いますので。


横ノリなテンションで合わせるビジョンが見えない点、デザインのみに着目しても良いんじゃないかと思うわけです。


ただ、知らないと取っ付きにくいのは理解できるので1曲どうぞ。


あまりにも有名な曲なので、この曲のバンドかー!となれば嬉しいです。
Gt.アンガスのスタイルも好き。


tictok世代が曲を30秒ほどしか聴けない。
みたいな事を耳にしたことがあるんですけど、それってマジですか。
だから作曲家は出だしからノリ良く作らないといけない。とかもフワッと聞いたことが、、。


このBack In Black。中盤~終盤のギターソロが最高なので最後まで見て聴いてほしいな。






こちらも注目したいのはやはりこの状態。
きっと首が苦しいとか、7部袖暑かったとか。そんなところだろう。


でもそんなくだらない理由と大胆すぎるカットオフが、これがAC/DCでなかろうと、ROCKERが着用していたことを鮮明に思い浮かべる判断材料になっている。


洋服の一般的な価値は綺麗であることが優先されけど、古着というカルチャーにそんなアカデミックなルールは通用しない。


もちろんこんな状態で着た時の雰囲気がイマイチなら仕入れなんてしない。
でも着るとかっこいんだこれが。
リブあり、袖ありの同プリントが目の前にあったとしても僕はこれを選びたい。






この破れたようなカットはロック的にいうならば、歪み(ディストーション)であり、雰囲気を増幅させる点であることは間違いないであろう。


そしてこの1着も701xxを買わせてもらった彼から仕入れたモノです。
妙にかっこいんだよなー。説明のし過ぎもなんか違う気がするのがこの手のアイテム面倒なところである。




それでは今週は以上となります。
また来週。無駄(古着)を愛する貴方のためにお送りしたいと思います。
SPでした。






テテテテンッ!

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