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台湾へ、自殺寸前だった女の一人旅⑦4日目_嘉義

こんにちは。
自殺寸前だった私が、台湾へ一人旅し得たものを書きます。始めての方は序章を参照ください。
今回は、4日目の嘉義。
嘉義はずっと行ってみたかった場所です。何年も前から、阿里山鉄道に乗りたくて、でも行ったその年に台風で線路が壊れいまだ全線開通には至っていません。(何年も前からすぐ直るすぐ直るを繰り返しいまだ及ばず)

行った場所:
嘉義→ヒノキ村→文化路夜市
食べたもの:
台鉄弁当、緑豆スムージー、パンケーキ、豆花
体験:
南部の暑さ、嘉義の街並みの平べったさ

3泊したホステルとも今日でお別れ。3日間毎日違った朝ごはんを提供してくれてとても心のこもったホステルでした。

ホステルの前のガジュマル、私がさよならしたあともここで大きくなるんだな


春節のため、台鉄の自強号以下は全て売り切れ。しょうがなく高めの高鐵で嘉義へ向かいます。安いチケットもあるのですが、なぜかweb上でクレジットが使えず正規値段で乗り込みました。
早めのお昼に、台鉄弁当(ベジタリアンver)を。お米の上に、野菜炒めと大き目油上げがどかんと乗ったお弁当は、幕の内弁当とはかけ離れた豪快さと、これぞ台鉄弁当というおおざっぱさで、台湾に来ると一度は食べたくなります。いつも「台鉄弁当」というネーミングに心躍らせて買うけれど、野菜炒めとお米を食す、この繰り返しです。

どかん!100元


景色は、板橋から桃園、台中へ下るにつれだんだんと木や畑が多くなってきます。

嘉義についたのは、11時頃。
暑い!南部の暑さをなめていました。前日の寝不足がたたり、下調べ不足(イメージだけは立派にあったけど町の地図とかは皆無)のため

駅前


駅の観光案内所で地図をもらいます。
ただいつも思うのが、町の地図がないのです。たとえば、横浜に行ってくれるのが神奈川県の地図。みたいに広大な地図のため街歩きには適さない。
あきらめて、とりあえず駅前のホテルに荷物を預けます。
フロントの方に、中国語勉強中の旨を伝えたら、容赦のない早口中国語が。いや、もう少し簡単にスローリィに話してくれないか。

嘉義の街歩きが始まります。
ただ、暑い。そして町が平べったい。
日本の地方都市と似てます。平地に平べったく町が続いていて中心地が鉄道の駅から離れています。観光スポットは外円と中心に分かれていて、とにかく暑い、25度以上はありました。
ふらつく頭で、とりあえず名物らしいスムージを買い、

緑豆スムージーうまぴ


ヒノキ村へ。日本統治時代の日本家屋をまとめて、カフェや雑貨が集まって観光スポットになっています。
ここで糖分をとらなければ行き倒れる、と思い、オシャレそうなカフェへ。このカフェが台湾で入った唯一のオシャレカフェでした。
台湾って、ひとり1消費(60元以上)みたいなシステムのカフェが多く、例えば3人だったら、コーヒー2杯+食べ物1個、で3つのなにかしらの消費をして長く居座ることが多くあります。飲み物持ち込み可が多く、昔だと、デパート内のしゃれたカフェ内でも持ち込んだタピオカドリンクをお店のカップに移し替えてくれるなんてこともありました。最近はさすがにないかな。
ここでいただいたのが、愛するパンケーキ。
私、パンケーキラバーのため、パンケーキを探して渡り歩いています。
ただ、私の感覚だと、数年前は日本のパンケーキ(スフレパンケーキ)も流行っていたらしいのですが、台湾はワッフルがよく出ます。チェーン店系カフェでもワッフル、観光地のカフェでもワッフルが多いです。なんでだろう。
ここではスフレパンケーキがあったため、台湾に来たお祝いと称して一番高い苺パンケーキを注文しました。


幸せの音が聞こえるパンケーキ

パンケーキに尺をもって申し訳ないのですが、
鬱状態のときって、判断力も弱っていたので、好きなものを食べるのにも罪悪感、思い切り感があって、今回の旅はそれを一個づつ乗り越えて、えいやって、例えば苺パンケーキを頼む、ひとりで平らげる、こんな楽しいことしていいんだと、改めて自分に教え直してあげる経験をしました。

出てきたのは最高に美味しそうなパンケーキ。微妙なニュアンスなのですが、色合いが明るく感じられます。日本のパンケーキって抹茶だったり、バナナにしてもなんとなく色合いが落ち着いているように思われます。
パンケーキを平らげ、もう私の中で嘉義が終わりました。

いや終わってはいけないんだけど、
暑すぎて足がもう動かなくなったんですよね。この先にいけば、嘉義公園だったのに、バスで一度駅前に戻ります。
ホテルにチェックインすると、クイーンベッドサイズのお部屋。日本にいる猫たちを呼びたいぐらい広さです。
そこでガツンと寝てから、夜6時頃、這ってでも夜市へ向かいます。

文化路夜市は嘉義の町の中心地に横に伸びる大きな夜市です。
駅からだと歩いて15分ほど。バスでもどこかしらの最寄りに行けます。
春節のため、明らかにいつもより人でが多く、ただ、台北の街の夜市よりは道幅が広いため、ぼんやり歩けます。
お腹がいっぱいだったので、嘉義で有名らしい豆花屋さんへ。

シロップも豆乳です


ここは、シロップも豆乳でできていて全体的に白いのです。濃ゆい豆花が沁みます。大通りを利用した夜市のため、一本道に、食べ物屋さんだけでなく、プレイコーナーや雑貨全てあり、家族連れが多い雰囲気。

なぜか、嘉義は今回の旅であまり記憶がない。
台北から出てきて初めての町だったからか、暑かったからか、町らしい町で気おくれしたのか、
できたら阿里山森林鉄道に乗りたいと思っていたが、そのチケットも当日粘らず。その時はそれではなかった、と体が反応したのかもしれない。
その日は、早めにホテルに帰って眠ります。
嘉義にいること、それだけで私は満足。
そして、台北での体験も素晴らしかったけれど、まだこれから台湾周遊の始まりだと先のことを思いつつ、この時間を大切にしていたかったのでした。

これまで無理をするのが大前提になっていて、それは生活も旅も休日も、365日24時間。無理というのは自分のキャパを超えること。世間の無理でないことは私にも無理でないと言い聞かして、私にとっての無理な生活をしていた。そもそも世間ってなんなのか。台湾にくると、例えば、台式朝ごはんやさんや牛肉麺、果物やさんって夜中から朝方にかけてが開業時間です。
お昼ごろ歩いていると、お仕事お疲れー、みたいな気持ちよさで鍋を洗っているのを見ると、この人たちは仕事終わりで、でも他は今から仕事始まりで、そもそも仕事してない人たちもいて、お廟を全力で守っている地域住民もいるし、台湾の風習である村総出のお参り中の村人たちもいて、普通、の概念が消えていきます。
自分のペースで生きることが、それこそが力のように感じています。

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