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厄除け祈祷 ~丹生都比売神社へ~【和歌山】

今年は前厄なので、年が明けてから早いうちに厄除けのご祈祷をお願いしたいと思っていました。
地元の氏神様や、毎月一日にお参りしている和歌浦の玉津島神社さんなど、信用してお任せしたいところはいくつかあるのですが、なぜか、
「厄除けは丹生都比売(にうつひめ)神社でご祈祷を受けたい」
しっかりとそんな気持ちになったのです。

丹生都比売神社・拝殿

丹生都比売神社はかつらぎ町天野に鎮座する、高野山の守護神。弘法大師空海が密教を開く場を探していた際、高野山へ導く助けをしたとされる女神・丹生都比売さまがおまつりされています。
世界遺産にも登録されている紀伊国一の宮で、淀殿が寄進したと伝わる丹の色の太鼓橋が美しい古社。境内は少し厳しさを感じるほどに澄んだ空気感で、私はこのピリッとした感覚に惹かれています。

冬には雪が積もることも。善女龍王様の池が凍っています。

物事が上手く進まない時や、良かれと思ってしたことが明らかに失敗だった時など、
「丹生都比売さま、聞いてください~~~」
と、泣きつくように参拝したなら、
「はい、おみくじは凶ね!反省してさっさと仕切り直し!」
あたたかく包み込むのではなく、バンッと未来への背中を押してくれる、私にとって丹生都比売さまはそんな女神さまです。
(「凶」と「大吉」が出る率が異常に高いです)

新しく架け替えられた祓橋

ところで丹生都比売神社の建つ天野は、標高400メートルを越える山の中にあります。冬期は山道が凍って危ないので、ご祈祷をお願いするには良いお天気が続く、気温の高い日を選ばなくてはなりません。
幸い、松の内が明けてからの1月11日、
「これならノーマルタイヤの軽自動車でも大丈夫!」
という条件が揃ったため、少し朝早めに家を出て、丹生都比売神社へと向かいました。

平日の午前中のためか参拝者はほとんどおらず、静かな境内には清冽な冬の気が満ちていました。
ご祈祷を受けたのは私一人だけ。内陣を震わせるような力強い太鼓の音と祝詞、そして華やかな金幣で丁寧に祓っていただいて、体の芯からすっきり。
不透明なレイヤーが一枚剥がれたような感じもして、これで一年間、安心して過ごせそうです。

実は厄除け祈祷をするのは、今回が初めての経験です。
十年ほど前までは神社仏閣にはまったく関心がなく、ご祈祷というものがあることすら知りませんでした💦
そして、19歳の厄年には数針縫うような大きなケガをし、33歳の厄年には父を亡くしました。

きっと厄年には誰もが辛い目に遭う、というわけではないと思います。
ただ、これまでのことを考えると、私自身はきちんと厄除けをしておいた方が無難な気がします。

後日、丹生都比売神社の公式Instagramで、丹生都比売神社には弘法大師空海が彫ったとされる「厄神明王」がおまつりされており、西宮市の「門戸厄神東光寺」、京都の「石清水八幡宮」と並ぶ「日本三大厄神」(三大厄除けの神)のひとつなのだということを知りました。
「なぜか厄除けは丹生都比売神社で」と思ったのは間違いではなかったのだな、と納得し、直感というのは案外大切なのかもしれない、とも感じた出来事でした。



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