【増税・減税】歴史好きが近年の経済対策に思うこと。
初めに、これは与党ないし野党叩きが目的ではない。単に全ての政治家の方々に言いたいことである。その上で、近年、ニュースを見ている限り、一般市民の経済苦境に対する政策というのは、増減税や給付金といった短絡的なものばかりだと感じる。
というのは、私は歴史好きなのだが、昔は楽市・楽座や度量衡の統一など革新的な政策が打ち出されたのに、最近はというと、徴収する税金を減らそう・お金を配ろうのパターンしかないと思うのだ。
確かに、楽市・楽座や度量衡の統一は1世紀に1度生まれるか否かレベルの「発明」だから、そんなものを常々期待してはいけないと言われたら否定はできない。しかしながら、税金減額・給付金程度なら正直、私でも考えられる。
歴史好きの私としては、政治家という職業は摂政・関白、執権や将軍、老中、大名といった統治者という地位の延長線上にあるものだと自ずと感じるので、どうしても今の政治家の方々にもそれぐらいの力量を期待してしまう。
振り返ると、古代~近代までは数々の革新的な政策を学習するが、現代史からはこれといったものを学んだ記憶がない。政治色が濃くなるので、中立的観点からあえて教科書などに記載していないだけなのだろうか。それならば安心するのだが、とてもそんな気はしない。
ただ、一つ古代~近代までと現代で異なる点を挙げるとすれば、少しでも政策をしくじると反乱が起こるため、為政者側も命がけであることが少なくないところだ。
例えば、鎌倉時代後期、※窮乏化する御家人への対処策を誤ったことが後の幕府滅亡の要因の一つとなったし、戦国時代は言わずもがなであろう。また、近代においても※米騒動によって寺内正毅内閣が退陣することとなった。
そう考えると、政治への関心が低い現代人にも問題があるのだろうか。
時代錯誤の実力行使は全く許されないが、政治家の提案する政策にクオリティを求めるのなら、私たちも今以上に政治に関心を持たなければならないのかもしれない。
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