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「やりとり」がうまくできない原因は何か?

 では、なぜ「やりとり」ができなかったり、するつもりにならなかったりするのか?それには、2つの原因があります。

 ・子どもの方に、生まれつき脳の機能に凸凹がある
   ➪注意集中、視覚、聴覚のどこかに凸凹があり、うまく大人からの情
    報を取ることができない
   ➪実行機能の凸凹のため、自分の知りたい情報は取りたいと思うが、
    関心のないものは情報を取る気がない

 ・子どもから働きかけてくるが、大人方がそれに応えない
   ➪子どもの世話を含め子育てする気がない
   ➪大人から子どもに指示命令するだけで、子どもからの働きかけは
    無視する
   ➪両親とも生活するために仕事が忙しく、子どもに関わる時間がない
   ➪育児するのが下手だったり、能力に欠けていたりする。多くの場
    合、保護者自身が発達の凸凹のために社会生活につまずいている

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 以上2つの原因をあげましたが、この2つが重なっている場合もあります。なぜなら、脳機能の凸凹は遺伝するからです。
 つまり、子どもと保護者の両方に脳機能の凸凹がある場合が多いということです。子どもからも「やりとり」うまくいかず、保護者の方もうまく「やりとり」ができないということです。

 脳の機能に凸凹がある子どもを、凸凹があるタイプ(凸凹タイプ)。脳機能に凸凹がない子どもを平均的なタイプ(平均タイプ)と言います。この2つのタイプの「発達と愛着」と「やりとり」の関係を整理しておきます。次のようになります。

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  平均的タイプでも、保護者がうまく「やりとり」しないと、発達は未熟になり、結果として発達の凸凹と同じ様相を示します。その上、愛着も形成されません。
 一方、凸凹タイプでも、保護者が発達を学び正しい関わり方をすれば、発達に偏りがあっても集団生活が困らない程度に育ちます。そして、凸凹タイプゆえの才能を発揮します。それに、愛着もそれなりに育ちます。

 つまり、脳が平均タイプであろうと凸凹タイプであろうとあまり関係はありません。家庭環境の方が影響が大きいのです。だからこそ、保護者に発達のことを学び、アセスメントできるようになって欲しいのです。

 次回は、平均タイプと凸凹タイプの学び方の違いを書きます。あと少し、発達の話にお付き合いください。


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