リボンおばさん(3)
ある日、おばさんは「バンクシー」という芸術家のことを知った。
バンクシーは、誰にも気づかれずに、
街中の壁などに作品を残す。
ある日、突然、思いがけない場所に現れるバンクシーの作品は、
人々を騒然とさせた。
バンクシーの描いた少女と風船を見ていると、
その風船が、捨てられないでいるリボンの色と似ていると思った。
おばさんは、閃いた。
『そうだ。リボンを使ってバンクシーみたいなことをやろう。』
街中で少しずつ、リボンを使っていけばいい。
ただ、私は芸術家ではない。
自分なりに、工夫したやり方で楽しむつもり。
(つづく)