【自戦記】指す将順位戦9th 7回戦 vs.やきそば


対局内容

動く将棋盤

https://noike.info/yourls/ps1vr36hqf

kifファイル(iphone等はコピペしてぴよ将棋とかに貼り付けてください)

https://www.shogidojo.net/kifu/show_kifu.php?id=46849&dd=810166d2900b22226f811b95d5c1ccae&dojo=osaka


序盤の構想

振り駒で先手になり、いつもの中飛車を選択。
やきそばさんは予想通りの三間飛車で相振りの立ち上がりに。

▲5七銀~▲3八金を急ぐのが、この当時に対三間として最有力と考えていた形。
金銀を3~5筋に配置して相手からの攻めをがっちり受け止める構想。
また、角道を閉じて金銀の配置が早くしているため、三間相手からの速攻を封じる意図がある。

<定跡形を避けた理由>
定跡では美濃+浮き飛車にする形が浸透しているかと思うが、実践で試したところ飛車を浮くと三間側から銀を進出されて圧迫されたり、三間側が早く攻め形をつくられて主導権を握られつづける展開が多く、今の自分では指しこなせないと感じたのがきっかけ。

その後は左玉・角交換系の相振り飛車を試したが、

・左玉:左穴熊は三間から速攻する筋をされるとこちら側が乱れた形で乱戦になるのと、youtubeで対策動画が流行っている関係か仕掛けの精度が高い相手が多く勝率が出なかったため没。
美濃も試したが、相手と同じ硬さなのに相手だけ石田流のような好形に組みやすく、こちらへ三間側の角が直射していることもあり攻めが通りやすい。
指したい理由もなくネガティブな感触だけ残ったので没。
福間先生のような居飛車に振り直す形も試したが、対抗形で薄い玉形を指すのが自分の棋風に合っておらず、互角の捌きから攻め合いになり負けのような展開が多く没。
と思いついたパターンが全滅したので撤退。

・角交換系の相振り:そもそも早めに角道を閉じられると誘導できない。焼きそばさんが角道を止めるタイプであるため使えない予定。

としっくりこず。

主に三間からの速攻が解消できないのが課題だったので、「中飛車で最低限必要な▲5六歩~▲5八飛だけ決めて、それ以外は金銀を急いで備える展開はどうか?」と考えたのがきっかけ。
実践で試したところ感触が良く、勝率もそこそこ出たので好感触。

この時点でやきそばさんとの対戦までは2週間ぐらいだったので、相振りの対策として細部を煮詰めて使用することにした。

3八に銀を上がらないのは端が早い場合には▲2八銀と受け止めたいのと、場合によっては▲4八銀と4・5筋に効かせる含みを残したかった。
蛇足だが、玉は3九より右には配置するつもりがなかった。(端攻めのときに遠い位置にいたい)

その後は中飛車の相振りでよくある、「中飛車だと攻めてる位置が遠いので振り直す」を適応して向かい飛車に。

向かい飛車の理由は角交換になったときにも好位置になりやすいのと、いざというときに浮き飛車にして左辺に利かす含みがあるため。

向かい飛車は攻め形の構築に手数がかかるのがネックになりがちだが、序盤に金銀を早めに配置できるためゆったりした流れにしやすく、デメリットをカバーできていると感じた点も高評価だった。

この後は角交換して筋違い角+棒銀や歩を手に入れてからの▲6六角と設置して端攻めするのが予定。できれば先行する展開を目指していた。
囲いはこの後▲4八銀or▲2八銀ぐらいで止めてもよし、相手が力をためてきたら合わせてがっちり組み上げるもよしの考えでいた。

中盤

そんな感じで序盤はほぼ予想通り。
中盤でやきそばさんがどのように指すかという場面で、3筋の交換から4筋を目標に形を整えてきた。

3一飛から危険を察知。

3筋の交換時点では石田流に組んで攻めてくると思っていたので、「ガッチリ組んで迎え撃てばOK」と反撃含みに指そうと思っていたが、4筋に振り直してくる形はあんまり想定してなかったので再考。

石田流と比べて4筋の当たりが強く、潰れるかもという感覚だったので8筋を交換して浮き飛車にして最大限の備えとした。

この後はお互いに組み合いに。
途中で焼きそばさんから7筋を突いて来たのに乗じて2歩目を手に入れられたので、端を攻める条件が良くなって形成は少し良い感触だった。

でもこれよく見たら△7三桂あるな…(飛車逃げる手に△6五桂が両取り)
指されなくてセーフ←よくない

その後は相手の攻め形が整っていたこともあり、受けに回って攻め駒を攻める展開にした。
この判断自体は悪くなかったが、せっかく2歩持っていたので受けに回る前に端に手をつけておいた方が良かったかもしれない。カウンターの際に条件が良くなるため。

その後は疑問手もあったが、やきそばさんからの△1七歩の感触が良くなく、こちらの有利を意識した。攻めの銀桂がつんのめったような格好で、攻めを決めるのは容易ではない。

後手は攻め続けるしかないがつらいところ

その後もやきそばさんは懸命にせめてくるが上手くいなして切れ模様に。
後はきちんと着地するだけ。

だったのだが。

終盤

最終盤の指し手が冴えなかった。
1発目が下記の△2九銀成に対する▲5五歩。

取っとけば問題ないが?

直後に△4六桂が直撃していきなり危なくなる。

上記の場面で最初は▲2九同玉を考えたのだが、駒の利きや持駒を諸々勘違いし、△3七桂成が詰んでいるように見えて第一感で候補から外してしまった。
その後に▲4七玉を思考するが、これに対して△4六桂~△5八桂成~△5七金で崩壊していると勘違い。(左に逃げられるから大丈夫。よく読め。)
この瞬間にいきなり形勢が悪くなったと思ってパニックになり、思考がフリーズ。「とにかく角つかわせないようにしなきゃ」と時間いっぱい使うこともなく▲5五歩と指してしまった。
お恥ずかしい話である。。。

その後のやきそばさんの△7四金がゆったりした手で、打った金が遊ぶ展開になって少し盛り返したかと感じるも、△2八成銀に対する▲4六銀が痛恨の一着。

な ぜ 打 っ た し 。

この銀は前述の「とにかく角つかわせないようにしなきゃ」の流れを組んだもので、「持駒ないから角封じれば攻めは続かずGGやろ」となってしまった。△5五角が両取りになっているのが偉く見えて、その筋しか見えなくなったのは視野が狭かった。
実際には▲2八同金△5五角に▲7七歩~▲7六歩と金を取り返せるので、後手からの反撃が遅いうちに玉頭から反撃していい勝負だったのだが、全然見えていなかった。

本譜は△2七成銀と金を回収したのが大きく、欠片も読めてなかった△8七金で飛車を手に入れられて万事休す。

この陣形で飛車渡すのはあかんよ

その後は粘って見るも陣形が薄すぎて飛車を渡した罪が重く、アヤが作れず負け。

終わりに

リーグの中で一番楽しみにしてた手合いだったので中盤ぐらいまではいい試合にできたのは幸いだった。途中までは熱戦だったが最後は大差になったのが悔やまれる。

前局のわわわさんとの対局もそうだが、
相振りで受ける展開になる→受け切りを目指す→途中で抜けて相手の攻めがつながって相手陣が手つかずで希望がなくなる
のような似た展開で負けているので、この負け方はこれからの改善課題かと思う。

指し方や駒組みの見直しをしていければと思う。やっぱり自分の棋風としては攻めるときに良さが出ると思うので、そのような展開を目指せるような駒組みを模索していければと思う。

やきそばさん、対局ありがとうございました。

棋譜

開始日時:2024/09/08 10:00:33
終了日時:2024/09/08 11:13:39
棋戦:R対局 持ち時間15分
手合割:平手
先手:arahagi_(1205)
後手:yakisoba3175(1460)
手数----指手---------消費時間--
1 5六歩(57)   ( 0:09/00:00:09)
2 3四歩(33)   ( 0:02/00:00:02)
3 5八飛(28)   ( 0:01/00:00:10)
4 3二飛(82)   ( 0:03/00:00:05)
5 6八銀(79)   ( 0:02/00:00:12)
6 4二銀(31)   ( 0:14/00:00:19)
7 5七銀(68)   ( 0:01/00:00:13)
8 5二金(41)   ( 0:05/00:00:24)
9 3八金(49)   ( 0:01/00:00:14)
10 6二玉(51)   ( 0:33/00:00:57)
11 7六歩(77)   ( 0:01/00:00:15)
12 4四歩(43)   ( 0:02/00:00:59)
13 9六歩(97)   ( 0:01/00:00:16)
14 9四歩(93)   ( 0:01/00:01:00)
15 7七角(88)   ( 0:01/00:00:17)
16 7二玉(62)   ( 0:02/00:01:02)
17 8六歩(87)   ( 0:07/00:00:24)
18 1四歩(13)   ( 0:04/00:01:06)
19 8五歩(86)   ( 0:01/00:00:25)
20 4三銀(42)   ( 0:03/00:01:09)
21 8八飛(58)   ( 0:01/00:00:26)
22 1三角(22)   ( 0:18/00:01:27)
23 4八銀(39)   ( 0:18/00:00:44)
24 3五歩(34)   ( 0:20/00:01:47)
25 4六歩(47)   ( 0:15/00:00:59)
26 3六歩(35)   ( 1:34/00:03:21)
27 3六歩(37)   ( 1:07/00:02:06)
28 3六飛(32)   ( 0:05/00:03:26)
29 4七銀(48)   ( 0:00/00:02:06)
30 3一飛(36)   ( 0:08/00:03:34)
31 5八金(69)   ( 0:02/00:02:08)
32 2四角(13)   ( 0:08/00:03:42)
33 3七歩打     ( 0:05/00:02:13)
34 4一飛(31)   ( 0:05/00:03:47)
35 8四歩(85)   ( 0:09/00:02:22)
36 8四歩(83)   ( 0:06/00:03:53)
37 8四飛(88)   ( 0:01/00:02:23)
38 8三歩打     ( 0:01/00:03:54)
39 8五飛(84)   ( 0:00/00:02:23)
40 3三桂(21)   ( 0:12/00:04:06)
41 4九玉(59)   ( 0:02/00:02:25)
42 8二銀(71)   ( 0:05/00:04:11)
43 3九玉(49)   ( 0:57/00:03:22)
44 6二金(61)   ( 0:07/00:04:18)
45 3六歩(37)   ( 1:18/00:04:40)
46 7四歩(73)   ( 3:03/00:07:21)
47 7五歩(76)   ( 1:55/00:06:35)
48 7五歩(74)   ( 0:31/00:07:52)
49 7五飛(85)   ( 0:02/00:06:37)
50 7三歩打     ( 0:01/00:07:53)
51 6六角(77)   ( 0:41/00:07:18)
52 3四銀(43)   ( 3:34/00:11:27)
53 3五歩(36)   ( 2:38/00:09:56)
54 3五角(24)   ( 0:18/00:11:45)
55 3六銀(47)   ( 0:03/00:09:59)
56 2四角(35)   ( 0:05/00:11:50)
57 3五歩打     ( 0:01/00:10:00)
58 2五銀(34)   ( 0:12/00:12:02)
59 4七銀(36)   ( 1:30/00:11:30)
60 1五歩(14)   ( 1:31/00:13:33)
61 2六歩(27)   ( 1:11/00:12:41)
62 2六銀(25)   ( 2:20/00:15:53)
63 3四歩(35)   ( 0:02/00:12:43)
64 3七歩打     ( 0:55/00:16:48)
65 2八金(38)   ( 0:38/00:13:21)
66 4五桂(33)   ( 0:51/00:17:39)
67 4八銀(57)   ( 0:52/00:14:13)
68 1六歩(15)   ( 0:51/00:18:30)
69 1六歩(17)   ( 0:17/00:14:30)
70 1八歩打     ( 0:37/00:19:07)
71 1八香(19)   ( 0:21/00:14:51)
72 1七歩打     ( 0:03/00:19:10)
73 1七香(18)   ( 0:05/00:14:56)
74 1七銀成(26)   ( 0:51/00:20:01)
75 1七金(28)   ( 0:25/00:15:21)
76 3五香打     ( 0:50/00:20:51)
77 3三歩成(34)   ( 0:39/00:16:00)
78 3八歩成(37)   ( 0:42/00:21:33)
79 3八銀(47)   ( 0:02/00:16:02)
80 3八香成(35)   ( 0:51/00:22:24)
81 3八玉(39)   ( 0:02/00:16:04)
82 4六角(24)   ( 0:51/00:23:15)
83 3七歩打     ( 0:23/00:16:27)
84 3六歩打     ( 0:51/00:24:06)
85 3六歩(37)   ( 0:47/00:17:14)
86 6四角(46)   ( 0:55/00:25:01)
87 8五飛(75)   ( 0:41/00:17:55)
88 2八銀打     ( 0:51/00:25:52)
89 2七金(17)   ( 0:13/00:18:08)
90 2九銀成(28)   ( 0:53/00:26:45)
91 5五歩(56)   ( 0:25/00:18:33)
92 4六桂打     ( 0:51/00:27:36)
93 4七玉(38)   ( 0:27/00:19:00)
94 5八桂成(46)   ( 0:39/00:28:15)
95 5八玉(47)   ( 0:02/00:19:02)
96 7四金打     ( 0:04/00:28:19)
97 8八飛(85)   ( 0:57/00:19:59)
98 6五金(74)   ( 0:09/00:28:28)
99 7七角(66)   ( 0:09/00:20:08)
100 7六金(65)   ( 0:50/00:29:18)
101 6八角(77)   ( 0:13/00:20:21)
102 2八成銀(29)   ( 0:51/00:30:09)
103 4六銀打     ( 0:49/00:21:10)
104 2七成銀(28)   ( 0:15/00:30:24)
105 7九香打     ( 0:18/00:21:28)
106 8七金打     ( 0:30/00:30:54)
107 7六香(79)   ( 0:53/00:22:21)
108 8八金(87)   ( 0:03/00:30:57)
109 5六桂打     ( 0:03/00:22:24)
110 7八金(88)   ( 0:39/00:31:36)
111 6四桂(56)   ( 0:17/00:22:41)
112 6四歩(63)   ( 0:21/00:31:57)
113 5九角(68)   ( 0:52/00:23:33)
114 1八飛打     ( 0:56/00:32:53)
115 2九金打     ( 0:31/00:24:04)
116 1六飛成(18)   ( 0:09/00:33:02)
117 4七玉(58)   ( 0:17/00:24:21)
118 3七桂成(45)   ( 0:48/00:33:50)
119 3七銀(46)   ( 0:19/00:24:40)
120 4五歩(44)   ( 0:30/00:34:20)
121 3四角打     ( 0:56/00:25:36)
122 3七成銀(27)   ( 0:32/00:34:52)
123 3七銀(48)   ( 0:03/00:25:39)
124 4六銀打     ( 0:02/00:34:54)
125 3八玉(47)   ( 0:47/00:26:26)
126 3七銀成(46)   ( 0:32/00:35:26)
127 3七角(59)   ( 0:03/00:26:29)
128 2五桂打     ( 0:06/00:35:32)
129 2八銀打     ( 0:58/00:27:27)
130 4六歩(45)   ( 0:32/00:36:04)
131 4三歩打     ( 0:23/00:27:50)
132 4七銀打     ( 0:23/00:36:27)
133 4九玉(38)   ( 0:01/00:27:51)
134 3七桂成(25)   ( 0:37/00:37:04)
135 3七銀(28)   ( 0:04/00:27:55)
136 2七龍(16)   ( 0:40/00:37:44)
137 3八銀打     ( 0:57/00:28:52)
138 5八角打     ( 0:45/00:38:29)
139 3九玉(49)   ( 0:09/00:29:01)
140 3八銀成(47)   ( 0:02/00:38:31)
141 3八金(29)   ( 0:01/00:29:02)
142 3八龍(27)   ( 0:27/00:38:58)
143 3八玉(39)   ( 0:03/00:29:05)
144 1七香成(11)   ( 0:16/00:39:14)
145 3九桂打     ( 0:36/00:29:41)
146 2七銀打     ( 0:43/00:39:57)
147 4八玉(38)   ( 0:12/00:29:53)
148 4七金打     ( 0:03/00:40:00)
149 5九玉(48)   ( 0:56/00:30:49)
150 6九金(78)   ( 0:44/00:40:44)
151 投了   ( 0:05/00:30:54)
まで150手で後手の勝ち



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