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「戦略」と「戦術」。そして陥りやすい罠とは。

働いている中でよく聞く言葉である「戦略」や「戦術」。
正しく言葉を捉えることで思考もクリアになるので、整理したいと思う。

1. 戦略とはなにか。

戦略とは、ひとことで言い表すと
「目的達成のために『どこで』戦うかを定義すること」。

例えば。
"広大な土地で宝を探す"という目的がある場合、「どこから掘るか」決めることが戦略であるといえる。
ここで大事なのは、100%の範囲(ここで言う、広大な土地がどこからどこまでなのか?)を把握した上で戦略を策定すること。
理由は単純で、目的に対する守備範囲を正しく把握していないと、宝が埋まっている部分を無視し続けてしまう可能性があるからである。

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※把握できていないと、、

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2. 戦術とはなにか。

戦術とは、ひとことで言い表すと
『目的達成のために「なにで」戦うかを定義し、実行すること』。

宝探しでいうと。
スコップで掘るか、ショベルカーで掘るのかを決めること。敷地の広さや掘らなければいけない深さ・幅によって何を使うかは変わってくる。

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ここまでの話で、
「目的→戦略→戦術」の順番で物事を考えることが重要であるということが整理されたと思う。
何のために戦うか・どこで戦うか・何を使って戦うかという順番。
(あとはここに「いつまでに」戦い終えるか、が入ってくる。)

3. 意外と陥りやすい「戦略」と「戦術」の罠

戦略・戦術の話については、もうすでにご存じで常識だと思った方が多いのではないかと思う。
しかし理解していても陥りやすい罠が1つあるので、その部分を整理していきたい。

下の図を見ていただき、良いと思う順に並べてみてほしい。
(戦略・戦術をそれぞれ良し悪しでグラフ化しているA.B.C.Dを、良いと思う順に並べる。)

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A→B→C→Dの順番を思い浮かべたあなたは、罠に陥っているといえる。
(正解はA→B→D→Cである。)

ここで例を変えて、「東京からUSJに遊びに行く」という目的で考えていく。
それぞれ戦略と戦術を言葉にすると、
戦略:どこに向かうのか。
戦術:何を使って向かうのか。

ここからA.B.C.Dを具体的にするとどうなるか考える。

A:良い戦略・良い戦術
戦略:東京から大阪へ向かう
戦術:飛行機で向かう

B:良い戦略・悪い戦術
戦略:東京から大阪へ向かう
戦術:歩きで向かう

C:悪い戦略・良い戦術
戦略:東京から北海道へ向かう
戦術:飛行機で向かう

D:悪い戦略・悪い戦術
戦略:東京から北海道へ向かう
戦術:歩きで向かう

Cがなぜ最も良くないのか。「軌道修正ができない・手遅れになるから」である。
Dの「悪い戦略・悪い戦術」の場合、歩いて向かっているため引き返すことが可能だが、Cは戦術自体が強力であるため、飛行機に乗ってしまってから引き返すことが困難なのだ。

今後事業を背負うことになる同世代も多いと思うが、「強力な武器を持った時こそ、武器ありきではない戦い方にこだわる」ことを意識してほしい。(1番は自分への誓いである。)


単純なことを述べていると思いますが、重要だと思ったので再度まとめました。こんなテーマについて知りたい・考えてほしいということがあればぜひ教えてほしいです。

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