はじめまして、林です。

みなさん、はじめまして。林圭介(はやしけいすけ)です。
僕の自己紹介ページを読んでくれてありがとうございます。
少し長いですが、僕がなぜ個人活動でベンチャー企業の社員教育をしているのかお話させてください。

経歴:渋谷の150人のITベンチャーで役員経験を経て、教育系ベンチャーのCOOに

記事執筆時点の2020年2月現在、僕は教育系ベンチャーの「POPER」という社員数十名の会社のCOOを務めています。

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学習塾向けの業務管理のクラウドツールを開発している、いわゆるBtoBのsaasです。
もちろんCOOなので事業計画の立案もしますし、入社したばかりの社員6名のときは営業もマーケティングもなんでもこなしていました。色々と苦労もありましたがいいメンバーとお客さまの出会いにめぐまれ、現在では業界シェアNo1のプロダクトです。

前職ではwillgateという社員150名の渋谷にあるベンチャーで新規事業部署の担当役員としてWebメディア事業を新規で立ち上げました。
僕が辞めた2018年以降も成長を続け今では月間650万UUに達しています。

とにかく色んなビジネスの仕組みや戦略を考えるのが好きで、時間の余裕がある時は他社さんの事業戦略やビジネスモデルの構築の相談にのったり、出張で次世代経営者層向けに事業計画とかビジネスモデルについてセミナーをしてたりします。

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28歳ではじめての会社員。エリートとはほど遠いスタート

僕の周りのスタートアップ経営者には、戦略コンサル出身者や大手一流企業で修行→ベンチャー経営という方が多いですが、僕は違います。いわゆる「雑草組」です。

僕のキャリアはちょっと変わっていて、せっかく親に無理行って高校・大学と慶應に通わせてもらいましたが、いわゆる「企業」への新卒入社はせず、小さなデザイン事務所に入所するところから始まりました。


その後何年か修行して25歳のときに独立。今考えると、実力も人脈も資金も何も無い状況なので当たり前なのですが、とにかく働けど働けどいっこうに収入が増えませんでした。


大学の同期が年収一千万だとか、ハーバードに留学だとか、六本木の一等地のオフィスで働いてるだとか、そういった華々しい情報がFacebook経由で流れてくるなか、僕は実家の1部屋を作業部屋にして年収200万くらいの苦しい生活をしていました。

このままでは自分の生活は一生変わらない。あと2年でもう30歳。変わるなら今だ。そう思い僕は28歳で初めて会社員として働くことを選択します。

ゼロから始まった会社員生活。独学で学び、奇跡的に4年で役員に

・一社目で身につけたのは「資料作成力」
就職した先はGaqoo(ガクー)という10人ちょっとのベンチャー。
僕はWebマーケティングコンサルタントとして配属されます。

社長の宮川さんに「林さんは人とは違ったキャリアを歩んできたから普通の人が持ってない魅力がある。あとはいい資料がつくれるようになればきっと近いうちに1000万稼げるようになる」。
と面接時に言われ、当時会社をつぶしたばかりで自信を失っていた僕はその言葉を信じて藁にもすがる思いで、がむしゃらに資料作成スキルを磨きました。


とはいっても、今までデザイン畑にいたので僕は28歳で初めてパワポとエクセルを触るという残念な人材で、せっかくもらった大事な商談の提案資料も、時間こそかけるものの、何を伝えたいのかわからない資料を提出しちゃう状況でした。

でもほんの10人程度で運営してる会社です。そんな僕に手取り足取り教えてくれる余裕なんてありません。みんな終電近くまで毎日働いてましたし、土曜日に出社してる人なんてざらにいました。

そんな中で僕は、社長が今まで作成した資料やネットでひろってきた資料をそのまま上からなぞってトレースするところから初めました。多分50個くらいの資料はただただそのままなぞったと思います。

そこから2年でおそらく100社分くらいの提案資料をつくりました。完璧とよぶには不十分でしょうが、それなりの資料がつくれるようになり、日々の成果も認められ僕はWeb事業部の部長に任命されます。

・2社目のWillgateで「ビジネスモデル」を学ぶ
大好きなGaqooでしたが、残念ながら新規事業に失敗し僕が所属するWeb事業部を売却する選択をします。そこで手を挙げてくれたのがWillgate専務の吉岡さんです。


Willgateは当時2014年段階ですでに社員100名を超えていて、主軸のSEO事業で業界での存在感の大きい会社でした。そしてSEO事業以外にも事業の柱をつくっていきたい、と事業の多角化を目指すタイミングでした。

急に入社が決まったこともあり最初は扱いに困っている感はありましたが、時間がたつにつれ少しづつプロジェクトリーダー→マネージャー、と責任を与えられ、入社してから2年がたったタイミングで僕は新規事業であるメディア事業部の執行役員に任命されます。

ベンチャーとはいえ、設立から10年近くたつ会社です。会社立ち上げ初期からいるメンバーも多数いました。そんな中、外からピュッときた僕にここまで大きなチャンスをくれて本当に小島社長には伝えきれないレベルの感謝があります。

しかし残念ながら事業をつくった経験のない僕は2週間くらい途方にくれます。「新規事業成功させるっていっても何からやればいいの?やべ、俺できるのかな。。」
そんな状況でした。

そこで「とにかく世の中の事業を知る」ことからはじめようと色んな会社のビジネスモデルを分析することから始めました。
すると、世の中には無数の会社があるけど、事業の形は無限でなく、おさえておくべきセオリーがあることに気づきます。勉強したことをそのまま目の前の事業に反映してみて、成功したり・失敗したりを繰り返すうちに事業が成長してくれました。

若くして成長したいと思い飛び込んだベンチャー。チャンスにめぐまれ成長できた。でも一方でベンチャーの「成長のための環境」には違和感があった。。。

僕は本当に運がよかったと思います。
スタートこそ28歳と遅いものの、その後チャンスは常にジャストなタイミングでやってきたし、いつも伸び悩みそうなときに刺激をあたえてくれる上司との出会いがありました。

でも普通はそうはいかないですよね。ベンチャーなんだから、教える余裕なんてない。

チャンスはあげるけど教えない、運よくいい上司に出会えれば人より成長できる、という現実。

そこに違和感を感じていました。
みんな大手よりも成長できることを期待して入社しているのに、、、

なぜベンチャーでは育成が難しいのか。それは教育に関する『ある原則』がもたらす構造的な課題だと思う

ベンチャーの人材がなかなか育たないという現実。
特に「マネジャー・部長」のミドル層が育たない、という現象に関しては顕著で、ベンチャー経営者でそれを口にしない人はいないくらい「あるある」になってしまっているように思います。
なぜなんでしょう?
それに対しての僕の考えは「教育の構造が間違っているから」です。

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ビジネスの世界で活躍できるように物事を教えるのは非常に難しいですよね。知識やノウハウを伝えることができても、
・なぜそのように考えるのか、
・それをしないとどんなデメリットがあるのか
・その先どんな壁が待ち受けているのか

本質的な部分まで踏み込んで教育を施すには、
対象者の2段階先まで経験している必要があると思います。

しかし実際の現場ではどうでしょうか。
おそらくリーダーが新人を。
マネージャーになりたての人がリーダーを教育している実態ではないでしょうか。なんなら「3か月前まで自分と同じ役職だったのに」という人が上司になり自分の育成担当、ということだってざらにあると思います。

しかし先ほどの僕の考え方が正しいならば、
リーダーを1人前のマネージャーに育てるならば、リーダーの2段階の上の部長が、マネージャーを部長クラスに育てたいならば役員クラスが担当するしかありません。

しかし実際はどうでしょうか。
ベンチャーの部長や役員は自らもまだ現場最前線にいて、教育する時間の余裕がないのが現実だと思います。それが僕の考える、「いいマネージャーが育たない」現象の発生理由です。

だったら外部から支援すればいい。
せっかく成長をもとめてベンチャーに入るんだからそれをかなえてあげたい。

ベンチャーの教育リソースがとれない問題は、ほうっておいても解決しないと思います。

Salesforce社のように、年収1000万越えの教育担当役員をガンガン採用する胆力と資金に余裕のあるベンチャー会社は多くはないと思います。
じゃあこのままでいいのか、そうじゃないよな。。


だったら小さなことでもいいから、自分ができることをしようと思ったんです。なんだか自分だけが運よくチャンスをもらってラッキー、っていうのは違うなと。

もちろん本業でスタートアップ企業の取締役を務めてますから時間に限りはありますが、自社ではもちろんのこと、できるだけ多くのベンチャー企業の「次世代経営層」に教育をしようと思っています。
ビジネスは自ら主体的に「つくりだす側」にまわると何倍も楽しい。
逆にずっと「従う側」ではいずれ気持ちが切れてしまう。

・具体的に何をやってるの?

冒頭でお伝えした通り、今はセミナー形式で事業計画の作り方やビジネスモデルとは?的な内容を教えていますが、今後はより多くの人に価値が届くように以下のようなコンテンツを少しづつ作成しています。

 1.論理的思考、資料作成力が向上する「パワポドリル」
 2.ビジネスモデルの型を理解する「ビジネスモデル大全」

もちろんそれ以外にも学ぶべきものは沢山あると思いますが、
この2つは自分が書籍やネットから学び、独習に苦しんだ、且つできるようになって市場価値が高まった過去があるためまずはここから始めています。


ビジネスで成長したい、という人を支援することが自分のライフワークになることを目指して。



そんな気持ちから、教育者として行動をはじめようと2020年初頭に思い立ち、少しずつ活動の幅を広げています。

もし一緒にやろう、とか、ウチの会社で何かやってほしい
という方がいらっしゃったらTwitterからDMくれると嬉しいです。一人でやるよりチームで達成できるとより面白そうだなと思いますので。

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>>ビジネスハウツーメディア「BizLog」さんに取材していただきました。

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