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公文式、本当に「やってて良かった」のか

こんにちは。じょばんにです。

今回はTwitter上で、とある方が公文について書いておられてたのを見て刺激を受けた次第です。


私自身は1歳の段階で公文式に登録し、英・数・国・ドイツ語に触れたことがあります。

なぜこんなにホイホイやっていたのか、ネタばらしをしてしまうと、母が現在指導者だからです。

うちの子もおかげさまでちまちまベイビー公文を遊び半分で始めています。

私の場合、英語は教材を進めるというよりは、必要に応じて中学以降英作文を中心に学び、数学はF(小6レベル)まで、国語は最終教材までやりました。ドイツ語はすみません、大人になって興味本位で初めてからかなり早めに挫折しました笑。

これから公文を子どもにやらせようか、今やっているけれどほかのことも始めた方がいいのか悩んでおられる方の指針になればと思います。


公文式が目指すところ

そもそも、公文式の教育理念をご存知でしょうか。HPには色々と書いてありますが、一番は

「自学自習できる姿勢を身につける」

これに限ります。

むしろこれ以外を公文に求める必要は無い、ぐらいに思っておいた方が良いかもしれません。

公文式に体験に行かれたことのある方はご存知かもしれませんが、公文式のスタートは驚くほど簡単な教材から始まります。

驚かれる方が多いのですが、小学校3年生で掛け算や割り算ができても、足し算からスタートすることがほとんどです。

その理由は

自分でできる「楽だ」と思うところから始める

ためなのです。

勉強に対する「苦」を取り除く練習を最初はひたすらにやります。

だから教材は基本的に「聞かなくてもできる」ものになっています。次のステップへ進む時は、次の教材も「聞かなくてもできるレベルか」を図ります。つまり、今の教材が楽々できているかどうかなのです。


いつから始めるのが良いか

これはもうはっきり言って好みです。

が、家で教育する方法がわからない、という方は小学校に入る前に始めておくのがおすすめです。

公文は必ず5枚なら5枚、10枚なら10枚1セット単位で時間を測って学習します。

すると「勉強する時間」という癖が自ずと身につくことになります。こうした生活リズムを小学校入学前から作り上げておくことで、「小1プロブレム」対策が可能です。

ただしそう簡単に「自学自習」は身につきませんので、幼児教育の時はつきっきりが基本です。恐らくそれは、どこにいっても同じことでしょう。幼児教育はなるべく親がついてやらなければ効力を発揮しないことがほとんどです。


また小学校に入ったからといって、遅いということではありません。

勉強は「癖」「習慣」ですからもちろん定着に時間はかかりますが、そもそも「勉強癖」のついていない子ほど、公文の学習は有効性があると私は考えています。


どの教科を、いつまでやれば良いか

公文式の教材は基本200〜400枚のプリントを1学年相当として、アルファベット順に進んでいきます。例えばAが小学校1年生相当であればBが2年生相当…というような形です。

教室にもよりますが、公文は基本国・数・英3教科で回している教室がほとんどで、それぞれ全枚程度の教材があります。

教科ごとに特徴をお話ししたいと思います。


国語

国語は小学生レベル(F相当)までは基本穴埋め問題です。

これはTwitter上でも指摘されていましたが、子どもさんによっては「考えなくてもできる」レベルのものもあります。

ただ、国語が潜在的に苦手なお子さんはかなり簡単なところからつまずかれます。実はこの穴埋めでのつまずきを無くしておくことが重要だと私は考えています。

進めるお子さんは先の学年までどんどん進んでも良いと私は思います。文章を読むために必要な力は「推察力」だと私は思っているので(その辺りはまた今度…)、多読という意味でもどんどん色々な文章に触れることは悪いことではないと思います。

心配せずとも子どもはつまずくべきところでつまずきます。つまずいた時に気づきが生まれ、振り返れば良い。公文式はそれが可能な教材のように思います。

ちなみに漢字の学習もありますが、個人的にはそこは重要視すべきで無いと思っています。漢字の定着も多読が基礎にあると考えるからです。

話が横に逸れそうですが、国語はI(アイ)教材までは進んでおくとかなり力が着く、というのが私の見解です。

I教材のメインは「要約」。

正直めちゃくちゃ面倒ですが、これができない高校生・大学生がかなり多いのが現状です。文章の読み方が分かっていない証拠だと思います。

要約の力は国語教育の中では珍しく、どの世代でも一定して求められている力です。

公文でIまで段階を踏んで根気よくコツコツやる力を身につければ、要約の練習を乗り越えることはそんなに苦ではなくなっているはずです。

逆にI以上は知識欲を満たす範囲だと考えます。

よって国語はI教材までは有効性が高いと考えます。


算数

公文の特徴として一つ、皮肉って取り上げられることは

「なにもかもがめちゃくちゃ面倒くさい」

ことです。

算数は特にこれが顕著です。

例えば割り算や掛け算の筆算は3ケタ、4ケタ、余りもガッツリ…大人も面倒…みたいなのをガンガン(復習も含め)やらされます。

でもここを通ることで、分数がものすごく楽になります。だからこそ、6年生の範囲(F)まではやっておくべきです。どんなに大人になっても掛け算・割り算・分数は日常生活でも役立ちますから。

そして何より中入試を考えておられる(公文を利用されている)ご家庭は、ほとんどここまでやっていかれます。中入試の計算はスピードと正確さ勝負。塾ではそれ以上のことが求められる以上、計算ではつまずいていられません。

私自身、算数はものすごく苦手でしたが計算には自信があったため、その分かなり楽になった印象です(中入試経験者)。

中入試を考えておられないご家庭でも中1ギャップのためにGあたりの先取りはとても有効だと感じています。マイナスの概念に戸惑うことが少なくなるからです。

結論としては、中入試を考えているならばF(6年生相当)、公立中学を考えておられるご家庭であれば小学6年生の間にGないしはHあたりまで進めておくと随分楽になります。


これは余談ですが、公文の算数を辞められるご家庭の方のほとんどが「図形や文章題ができないので…」と言われます。

正直、公文では図形と文章題は補いきれません。確実に他の教材が必要です。ただ辞めるのであればなるべくさっさと(子どもさんの進度・理解力・向き不向きにかなり左右されますが)Fまで進めてしまうのが吉です。もちろんお子さんの無理のない範囲で。

計算は数学の要だと私は思います。どれだけ理解していても計算力がないことにはなかなか点数に結びつきません。

「早く・正確に」計算をこなすためにも、上記の範囲を終了するまでコツコツ積み重ねる必要があると私は思います。


英語

英語を始めるタイミングは、お子さんが興味を持った段階かと思います。

公文の教室に通うと、e-pencilというリスニングの機械を目にするかと思います。子どもはこういった機械にまず魅力を感じます。

誰かがやっているのを見て「やりたい!」と感じるお子さんは多く、うちの教室での体験数はNo1です。

正直、一番公文の教材の中でオススメできるのは英語です。小学校からも英語が導入されるとなった今、需要も高まっており、教材自体もどんどん進化しています。

オススメポイントは子ども騙しに思えるe-pencilでのリスニングです。

教材全ての内容が収録されているため、プリントさえあれば何度でも簡単操作で聞くことができます。

この操作の簡易性は、リスニング力を高める、と私は考えます。

今はスマホで何でも情報を選び取ることができるため、必要ないのではという声も聞かれますが、適切なものを「探す」手間が省けるというのは実はとても大切なことです。

このリスニング力は英検でもかなり得点に反映されるので、公文が英検取得率を謳う理由はよくわかります。

そういう意味で、英語はいつ始めても、いつ終わっても良い教科だと言えます。

何にせよ「聞く」ことについて面倒くさがらない姿勢を養うことが一番重要です。


結果、やってて良かったのか

以上の点を踏まえても、私は公文の有効性は高いと感じます。実際、中入試にチャレンジする際もメリハリをつけて勉強することで、効率よく勉強できたことは公文に起因していると考えています。

ただ、もちろん補えないものはたくさんあります。

今しきりに叫ばれる「考える力」は正直公文だけでは絶対に養えません。暗記力も養われません。目標とするところが違うからです。

とにかく「自学自習」「基礎力」を養うためのツールだと考えていただくのが良いと思います。それ以上を望まれる場合は他のところに行くべきです。

逆に言えば「公文ができない」状態で塾に丸投げしてしまうのはかなり危険です。

公文ができている状態で「成績が伸びない」のと、できない状態で「成績が伸びない」のは完全に別だと思ってください。

ちなみにこの「できている」「できていない」の判断は、ご家庭でするのではなく、指導者に確認してみていただくのが一番だと思います。

こういった理解が親御さんの中で進むことで、公文式を最大限に有効活用することができると考えます。


最後に

ひとつだけ、注意させてください。

公文式はプリントは同じ、学習の仕方もほぼ決まっています。しかしその進度は完全に指導者に委ねられ、指導者の考え方によって様々です。地域性(小学校・中学受験の多い地域かどうか)によっても大きく違います。

例えば復習をほとんどやらない先生や、復習をかなり綿密にされる先生でも違いますし、中学生以上は基本的に受け入れない先生もいらっしゃいます。よって開室時間もバラバラです。

そういう意味でも、我が子に培ってほしい力をきちんと見据えた上で教室選びをされる必要があると思います。

良い指導者、悪い指導者という意味ではありません。

お子さんに合った指導者かどうか、です。

一番良い方法は口コミと、体験の際の面談です。特にこだわりがある際は、そこでご自身の考えを指導者にぶつけていただくことを強くオススメします。



思いの丈をガーッと打っただけの拙い文章で大変申し訳ありません。

少しでもどなたかのお役に立てれば嬉しいです。

またベイビー公文については別の機会にお話しできればと思います。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。






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