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『月』を観た。

二か月ぶりに、映画を見てきた。
二か月前に見たのは『怪物』
今日は『月』
怪物は、監督・脚本が神過ぎるタッグ!!なこともあって数か月前からバンバン話題作として宣伝回って来ていて待ち望んで楽しみにしてたけど、
月は、公開前日辺りで急にフッと予告動画がおすすめで回ってきて、あ、観たいな、となり上映劇場を発見したので行ってきた。
田舎の映画好きあるある言いた~い♪
田舎の映画好きあるある言いた~い~♪
わりとマイナーな邦画を観たいと思うことが多いから、これは気になる!と思った作品の上映劇場のページを確認する時って結構ドキドキする。

『月』キャストの豪華さから、普通にどこでもやってるだろう…と思ったけど意外とあまり公開範囲は広くない印象。

わりと近場で上映してくれてて良かったネ


光の当て方、画面の色味が終始ホラー映画のようだった。
月の光がぼんやりと照らし出た現実は、目を凝らしてちゃんと見ようとしないと見えないし、見えたとして、それについてなにか行動を起こせるのか?
見えたフリして綺麗ごと並べるのは簡単なんだけど…
宮沢りえさん演じる主人公が、自分の綺麗ごとではない内面の部分を長尺セリフで吐露するシーン、眼力凄かったな。思わずグーーーーっと力んでしまった。
この映画の、主題であろう部分には、自分の答えが見つからなかった。
自分だったらどうするか?がわからない。
この映画のモチーフになった人物の行動を肯定してはいけないことだけわかる。
色々思うことはあるんだけど、自分の立場でそれを感想として口にするべきじゃないかも。
前に『梅切らぬバカ』を観た時も、同じようなうにゃうにゃした感想だった。

ちょっと主題からズレる?ところかもしれないけど、主人公と周囲のメイン登場人物が各々、小説・イラスト・アニメーションとか芸術的な活動をしていて
そういう、才能の世界で、上を見れば見るほど絶望してしまう世界で、フラストレーションを抱えていて
この部分に関してはとても身に覚えがあって、わかりみが深かった。
自分も副業として漫画・イラストでちょこ~っとだけお仕事いただいたりしているので
イラストくらいしか、ちょ~っとだけ得意なことがないから、自分からイラスト取ったら、自分ってなんなんだろう?って、ちょっとおセンチになっちゃうときだってある。
この映画の登場人物たちみたいに「自分の才能が評価されなかったら、誰にも見てもらえなかったら、私はなんの為に生きているの?自分になんの価値があるの?」とか
そこまで壮大な感じじゃあないんだけど、こういう気持ちはなんか、やっぱちょっとわかっちゃう。
わかっちゃう部分もあるけど、こんなに壮絶に思い詰めたことがないのは、絵を描くことに対して本気で死に物狂いで向き合ったことないからか…という気づきがあった。
自分にとって重要なことではあるけど、正直いつでも手放せるもの、って感じ。本業にはしたくない。
事実、2~3年間くらいぱったり絵を描いていない時期もあって、最近「やっぱ絵、描きてぇ!」ってなって、ふらりと復帰したばかりなのである。
評価、とかは置いといて、自分を癒すために絵を描くことが必要なんだ、となったからである。
え、待って?なんの話?なんの時間?
隙あらば自分語りのやつやっちゃった。

あともう一つだけ、少し、自分事としてウッ…となったのが
感情を読み取れない相手に対してこちら側が「こうだろうと」決めつけてしまう、といったシーン。
自分は職場で発達障害をお持ちの方たちと関わることがしばしばあって(not福祉系職場)
以前、その中のお一人がご転職をされることになって
特性上、対人関係苦手な感じで感情をあまり表現されない、表情から読み取れないso coolな方だったので
「別部署だし、あんまり最後の挨拶~とか興味なさそうだし、いいかな~」と、行動を起こさなかったことを思い出して。
あ、あの時、自分も勝手に決めつけたな、と。
まあ想定通り、挨拶云々とか全然興味なくて、全然気にしてないかもしれないけど。
そして、いまさら思い出したとて、なんだけど。
これから先、生きていく中でまた、もしも、同じような場面があったら思い出せるようにしたい。努力義務。

生きているってなんなんですかね…
人間ってなんなんですかね…
作中でもサト君が言っていたけど「生産性がない~」というセリフ
自分の人生とか振り返ってみたら、一応健常者として生きているけど、自分って生産性…あるか???って疑問がわきまくる。
あるんすかね…?(困惑)(震え声)
全く自信が持てねぇや…

目が見えてたって見えてないことあるし、目を逸らしていることがめっちゃあるし、
耳が聞こえてたって聞こえてないことがあるし、聞こえないフリしてることがめっちゃあるな。
これも作中の登場人物のとあるセリフから、ああ~~そうだなって。(語彙力ZERO)

うーん、難しいことわからないんだけど、オダギリジョーさんの“普段めっちゃ優しくて声を荒らげたことなんてなさそうな人が、怒った時“の演技が上手かった。
二階堂ふみさんの、明るい雰囲気なのに「うわ、不気味だな」って一瞬で思わせる演技、最高。大好き。にやにやしちゃった。

まだちょっと書きたいかなと思うことあるんだけど、
上澄みだけすくった程度の、何も知らない自分があまり語りすぎるのもなんだか。

どうしても内容的に、みなさんも、是非!と言えない作品だけど
もし、ご興味があれば、ご自身の心身が健康状態なときに見ることをおすすめしたいです。
色々なことを考えました。
まあ…映画観終わって色々なことを考えないことがあんなりないけど。
感想をもっと上手く言葉におこせるようになりたい…

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