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ボードゲームは上手にやらなくていい。まずはやってみればいい。

GW中、東急ハンズさんなどの店頭に立ってトポロメモリーの実演販売をやっていました。これもボードゲームデザイナーの仕事です。

道行く人に「ゲーム遊べるよ!」と声をかけると「なになに?」という感じで近寄ってきてくれて、ルールを説明すると「なるほどー」となって、やってみて、「うおお、これ面白いっすね」となってくれます(買っていただけるかどうかはまた別ですが…)。

ただ、まれにルール説明を聞いたあとで「えー難しそうー」などと言いながら、ゲームをせずにスーッとその場を離れてしまう方もいます。僕からするときっちり話したあとですから、別に買わないでもいいんで、少しは遊んでいってくれれば…!と思います。でも、そういう方々にはゲームを「上手にできないといけない」という気持ちがあるのかなと思います。

見当違いのことをしたら恥をかくんじゃないか、勝てなかったらダメなんじゃないか…無意識下で、そんなことを考えてしまっているのでしょう。気軽にできる割に、ボードゲームには勝ち負けとか優劣がはっきり出るというシビアな面があります。気持ちはわかる。

しかし、そんな人には「ボードゲームは現実じゃないすよ」と言いたいです。負けても勝っても、現実のステータスにはなんら影響ありません。結局、悔しかったり、うれしかったりするだけです。

もちろん、勝ちたいと思う気持ちは超大事です。勝ちたいと思って本気になるからこそ、見えてくる楽しさはあります。参加者それぞれが自分のもっている実力の精いっぱいを出して勝ちを目指しにいくことで生まれる、”本気の遊び場”のもつモノスゴイ魔力は、ラスベガスなどを見ればわかるでしょう。

でも我々はラスベガスみたいにお金を賭けるわけじゃありません。少なくともルールを聞いてみようと思ったくらいに興味をもてたなら、やってみたほうがオトクです。よくわからないままでもやってみて、なんとなくでも楽しめたら、いいじゃないですか。それで「上手になりたい!」と思えたなら、それから結果にシビアになればいいんです。

「子供は遊びの達人」なんてことをたまに言いますが、それは発想の自由さに加えて、遊びを見つけた時にまず「やってみる」というアプローチができるからだと思います。スーッと去るのは100%大人です。

しょせん、ゲームです。仕事じゃないんですから、上手くできなくたっていいんです。

ナイスプレー!