②生活保護申請

まず初めに、生活保護は健康であろうと病気であろうとこのままでは生活することのできない状況であれば申請できます。
つまり持ち家があり、仕事をしている状態であっても生きていくだけのお金がなければ生活保護をうけられるということです。

しかし実際問題、自治体(役所や福祉事務所など)ではすんなりと生活保護の申請を受けようとはしません。いわゆる水際作戦で何かと理由をつけて遠回しに申請を受けないようにしてきます。
しかしこれは違法です。出るとこに出れば法的に処罰されるでしょう。しかし申請する側は生活保護という後ろめたさや知識のなさからその違法行為に対応できなかったりします。
なぜこれほどまでに生活保護が受けづらいのかというと、各自治体の財政状況の厳しさや不正受給などとの関連もあると思います。
ただし、各自治体や担当する人によって対応が180°変わってきます。申請する自治体の場所や面談してくれる人によって生活保護の受けやすさが違ってくるということです。
また各自治体によって多少ですが受けられる恩恵が違ってきます。

ここからは具体的に私がどういった経緯で生活保護受給まで辿り着いたか話していきます。
まず生活保護を受けることを決めてから役所に行きました。鬱状態だったので役所に行くことが精神的にかなりの負担でした。色々と現状を聞かれました。生活保護を受けたいことも伝えました。そこでまず勧められたのが寮付きの会社でした。その時の私はすぐに仕事が出来る精神状態ではなかったので、そのことを伝えました。
すでにこの時点で役所側の水際作戦が始まっていて、私は生活保護の申請をしに来ているのにまったくもって申請の手続きを行ってくれないのです。役所はなんとしても生活保護にならないように仕向けてくるのです。この時の私は生活保護の知識などまったくないので相手に言われるがままに従うしかありませんでした。
話を戻しますが寮付きの会社を断ったあとに紹介されたのは自立支援センターという行政機関です。
ここは住む場所や仕事のない人、いわゆる路上生活者が就労を目指していく場所です。ここでは2週間の待機期間を経て、何も問題なければ就労を目指していくことになります。私はここに行くことになりました。
門限が18時だったり部屋が6人の相部屋だったりしましたが、その2点だけを除けば三食食事付きで風呂にも入れて路上生活よりはマシだと思います。
私はこの2週間の待機期間の間に心療内科の受診と臨床心理士によるカウンセリングを受けました。
その後医師から鬱状態で就労不可という診断がくだされ、自立支援センターを退所して生活保護に向けてようやく動き出しました。
自立支援センターを退所したので私には住む場所がありません。一人暮らしを希望したんですが、無料低額宿泊所というところを紹介されました。
なぜいきなり一人暮らしできないかというと、お金をもらってすぐにいなくなる人も多いからです。一人暮らしするにあたり、役所から賃貸の初期費用などが出ますが生活保護を受給する人はお金をもらってすぐに音信不通になるパターンがよくあります。
ですから一人暮らしするまでの様子見の場所として無料低額宿泊所が紹介されるのです。別に法的には無料低額宿泊所を経由する必要も無いのですが、この件については役所の言い分もわかります。
現に無料低額宿泊所ではそういった方がたくさんいました。
私の場合、個室を希望したせいもあってか東京の役所で生活保護を申請したにも関わらず、千葉の無料低額宿泊所にいくことになってしまいました。

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