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本の読み方。

いつからだろうか。
ある時から、本の読み方が変わった。

そのある時までは、
  本に書かれていることを、
    著者が伝えようとしていることを、
      理解しようと読み解こうとしていた。

特に小説でない本からは、
  何かエッセンスを掴もうと、
    頭を働かせていた。

大好きな作家の若松英輔さんに直接会うことができた日から、変わった。
過去に、その日の出来事は少しふれている。

note、始めてみました
無を想像し、新たな何かを創造する


その日以来、特にこの一年は、理解しようとは文字を追わなくなった。

言葉を感じることに、
  言葉を受け取ることに、
    言葉が顕われることに、
      意識が変わった。

そして感じたことから、
  何を感じたのか、
    なぜ感じたのか、
      という自分の内側に問いかけるようになった。

といっても、本を全く理解しないわけではない。
いや今まで以上に、理解が深まったようにさえ思える。


解釈、これは人それぞれ異なる。
作者の解釈、読者の解釈、読者の言葉を聞いた人の解釈。

全て、同じではない。
同一ではない。
同一である方が、むしろ怖い。

解釈には、主観の部分が、その人の価値観などが大きく作用する。
なら解釈の前に、主観的な感じることの方が大切だと思うようになった。

いや、客観的な方が大切だという人もいるだろう。
しかし、客観的な判断にも、主観的な考えや思いなどが隠れている。
その隠れていることに気づくためには、何が必要だろうか。


若松英輔さんの新著『弱さのちから』を読み終えた。

いつぶりだろうか。
若松さんの本を買うのは。

欲しい本は、溜まっている。
持っている本も、何冊もある。
何度目になるかわからないが、読み返したい本も、何冊もある。

にもかかわらず、一番新しい本を直感的に買った。
買った、というよりも、買ってしまった。

本を開くと次のような言葉があった。
思わず、深呼吸をした。

弱さを克服し、
強くなることが
善とされてきたが、それは本当だろうか?
自分と他者の弱さを見つめ、
受け入れることから、
信頼やつながりを育む
真の強さが生まれるのではないか?


そして、「はじめに」を読んでいて驚いた。
同じ日に買った『モモ』が紹介されていた。
買ったのは、NHKの番組「100分de名著」を見たから。

何か大切なことを感じて買った本が、つながっていった。


頭で理解しようとしても、
  複雑な組み合わせを整理して再編集することはできない。
目に見えないつながりは、頭では決して見えないから。
目に見えないものが何となく見えることで、再編集できる。

このことを私は、パズルとパッチワークと呼んでいる。

最近以前よりも、この感覚の直感から直観へがスムーズになった気がする。
感じすぎると心が疲れるので、その辺りはうまく受け流していこう。

ゆらゆらと、ゆらぎのある世界で暮らしていこう。
ゆらぎのある暮らし

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