資格試験について

そもそも、資格試験を受けるにあたって、色んなことを言う人がいると思います。民間資格はね〜とか、資格なんて要らないよ、とか。私も、似た体験があります。

私の体験は、いつもはやる気のあるキラキラした同僚が民間資格を取得することに抵抗があるようで、少し見下された感あり、そういう考え方があるんだと今でも記憶に残っています。でも私はその時キャリアチェンジをして、何でもいいから自分も周りも納得させられる何かが欲しかったし、勉強する対象が欲しかった。だからその考え方はスルーして、勉強をすることを決意したのでした。

確かに、国家資格であれ民間資格であれ、受験料に加えて登録料や、更新の研修など、お金もかかるし面倒臭いこともあります。民間資格に至っては、やはり誰かが儲かってるんだな、上手く踊らされてるのかなと感じることもある。

でも、民間であれ何であれ、まず資格を持つことは、第三者を納得させられる物差しになる事は確かです。特に建築やインテリアなどの業界では、誰がどのくらいの知識を持っているのか計りづらいので、より役立つと私は考えます。インテリアコーディネーターにしかできない事はないですが、建築家にはその資格が無いとできない事もあります。

資格を持つ事で納得させられる第三者ですが、まずはクライアントがあります。クライアントは、素人さんが多いと思いますが、仕事を頼む時や頼もうとする時、どのくらい知識や経験があるのだろうと知らないうちに計っていると思います。その様な時に、名刺に資格が書いてあると、緊張をほぐし、少し耳を傾けやすくなっている場合もあるかと思います。

就職や転職の際にも、やはり役立つと思います。募集要項に**資格とよく書いてありますし、面接などで話してもわからない部分はそこで補ったりしていると思います。私の前職でもそういったことが多々ありました。まず、新しく**さんという人が来る、**資格と**資格を持っているらしい、即戦力にきっとなるね、という具合です。

また、この業界で一番大事なのは、同僚や協力会社さん、横の関係にある会社さん等だと思います。そういった方々に、安心してもらったり、このくらいのことは話しても大丈夫だなと思ってもらったりという物差しを持っているのは強みになると思います。

もう一つ加えたいのは、勉強すること、です。少し私の話をします。

私自身、勉強してこんなに充実感があり、豊かな気持ちになるのは以前は知りませんでした。私は他の業界からの転職組で、以前はクリエイティブな世界に居た事もあり、コンセプトを発展させたり、ビジネスの仕組みを構築したり、マーケティングを考えたりと、勉強は必要ではありますがそれぞれ独自の世界でのルールなどを吸収して議論して発展させていくという様な世界に居たので、皆と全く同じ知識や法律を知っているというよりかは、独自性や発想力を必要とされている場面が多くありました。ですので、いわゆる勉強というのはそれこそ日本の中学校くらいまで遡り、(一部海外での高校もあるにはあるが)それ以降は大学の論文を書く時に少し同じ知識や見識が求められる、といった感じでした。もちろん、勉強と呼ばないまでも、知識であったり、というのは必要なので同じなのですが、学術的ではなかった。

でも建築士やインテリアコーディネーターの勉強内容は、ほぼ必ず答えがあって、皆と同じ事を勉強します。だから私はその世界観が強烈に楽しかった。もちろん、クリエイティブな世界も大好きなのですが、まだこの業界の知識が浅い私にとって、今まで疑問に思っていたことや知りたいことなどがどんどんわかってとても楽しかったです。

資格がなくても、知識や経験がある方もいらっしゃると思います。私が以前一緒に仕事をしていた先生の様な方は一つも資格を持っていませんでした。それでも素晴らしいデザイナーさんです。ですから資格を持っていることだけが全てではないと思うのですが、それでも教科書全部知っているかといったら知らない事もあるかと思います。

大抵の人は、就職して少しの間は勉強したり吸収すると思いますが、そのあとはあまり勉強をしないと思います。ここで差がつくのです。毎日、毎月、毎年、少しずつ、その知識の差は広がっていきます。必要がなければ、もちろん勉強の対象は資格試験でなくても良いと思うのです。ですが、資格試験は自分で何かテーマや研究対象を決めて勉強するよりも手っ取り早いです。特に今世の中が先が見えない、トンネルの光が見える様な見えない様な状況にいて漠然とした不安を抱えている方も多いと思います。そういった時に、何かこれをやった!と言えることがあると、少しその不安が和らぐと思います。

私がここで言いたい事は、少しでも資格を取ろうかなと思ったら、是非やってみることをお勧めしたいです。思った時が吉日です。


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