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「マルフォイ」の意味、知ってます?

『ハリー・ポッター』を読んで以来、つくづく思ってることがあります。

キャラクターの名前って、めちゃくちゃ大事だな!!

突然なんなんだって感じですよね。私もそう思う。
いや、今ですね、とあるキャラへの愛が強すぎて、どうしていいかわからないんですよ。大声で叫びながら草原を裸足で駆け抜けたい。

私の好きなキャラの名前がかっこよすぎるんですよ!!!!!!!!

この記事は、オタクが早口で喋ってるだけの記事と思って読んで下さい。
導入が雑ですが、もう本題いきます。

悪名としての「マルフォイ」

私はこんな記事こんな感想を書いてしまうくらいには『ハリーポッター』のドラコ・マルフォイというキャラクターが好きなんですけども、ふと「マルフォイって名字、どういう意味なんだろう?」と思って調べてみたんです。

そしたらですね、フランス語で「マル(mal)=悪い、フォイ(foi)=信用」、つまり繋げて「信用できない」という意味になるそうです。
ちなみに、ドラコ・マルフォイは主人公ハリーのライバルであり、いわゆる”悪側”に属するキャラクターです。

「信用できない」って、マルフォイ、名字からして悪役じゃん!!!

と大興奮してしまいまして。作者のネーミングセンスに。

イギリス本国だと当然の感覚で捉えられてるのかもしれないですけど(日本でいうと「剛田武という名前なんだから”力が強いキャラ”なの当たり前」みたいな?)、それにしてもハリーポッターの世界のキャラ、全体的に変わった名前が多くて、性格とか立ち位置を考えると、本当によく練り上げられてるなあって感心してしまうんですよ。「ラブグッド」とか「レストレンジ」とか。

「マルフォイ」という名字が「信用できない」という意味を持っている・・・ということで、次に、マルフォイ家の人々の名前について考えてみます。

まずはハリーのライバルである、ドラコ。
ドラコはラテン語で「蛇、ドラゴン」の意味。彼が所属するスリザリン寮のシンボルが蛇なので、まさに「スリザリンの申し子」って感じです。

次に、ドラコの父親のルシウス。
ルシウスはルシファーを語源としており、ルシファーはキリスト教におけるサタンの別名、つまり悪魔を意味します。モロ悪役の名前ですね。

さらに、ドラコの祖父、アブラクサス。
本人は話には出てこないのですが、名前だけは登場するので調べました。そしたら、これもまた中世のキリスト教において悪魔とされる存在の名前でした。作中に登場してないけど、おそらく悪い人だったろうな、と思わせる名前。

とにかく、代々、悪の家系って感じ。めちゃくちゃカッコイイ。
さらに、ドラコの母親の名前も「ナルシッサ」・・・湖に映った自分に見とれて花になってしまったという逸話のあるナルキッソスからとられた名前ということで、自己愛の象徴。高慢なドラコの母にふさわしい名前だと思います。


悪役にこそ、ふさわしい名前を!

私は基本的に、主人公よりも悪役サイドにハマるタイプのオタクです。最近の作品でいうと、映画『バーフバリ』のバラーラデーヴァ様が最高に好き。
悪役にハマるタイプのオタクとして常々思うのは、やっぱり悪役の名前がカッコイイのって、大事だな、ということ。

例えば、RPGをやって、いろいろな魔物に苦戦しつつも、やっと魔王城にたどり着いたぞ・・・!と感慨深く挑んだラスボスの名前が「へっぽこ弱太郎」だったら、コントローラー投げたくなりませんか?
しかも、その名前で普通に強かったらイラッとしません?それなら最初からファントム・オブ・なんちゃらとか、ダーク・ブラッド・なんちゃらとか、強そうな名前つけとけよって、私なら思う。あるいは、ちぐはぐな名前をつけたのなら、その理由をしっかり描いて欲しい

シリアスの中に、ユーモア要素を入れること自体は良いと思うのですが、やっぱり格好良く終わるところは、格好良くあってほしいんですよ。
というわけで、悪役やラスボスには、その強さにふさわしい名前がついてる方がいいなあと思うわけです。

傑作と感じる作品の悪役には、たいていゾクッとくる名前がついていたり、逆に平凡な名前で日常に溶け込んでいるからこそ恐怖を煽ってくるものだったり、だいたい「うまい名前の付け方してるなあ」と思うことが多いです。

もちろん主人公たちの名前も大事ですけど、やっぱり立ち向かう相手がカッコイイと、より燃える作品になる、と悪役オタクとしては、そう感じます。

”魔”を狩る検事、「狩魔豪」

というわけで結論は「ちゃんと意味のある名前がついてる悪役・ラスボスって良いよね!」なんですけど、ひとつ具体的に挙げてみます。

私の大好きなゲームのひとつに、『逆転裁判』という作品があります。
簡単にいうと「無実の被告人を弁護して無罪を勝ち取れ!」っていう内容の、弁護士VS検事の法廷バトルゲームです。

で、主人公の弁護士の前に立ちはだかるラスボス的な検事として「狩魔 豪」というキャラがいるんです。

狩魔豪と書いて、「かるま ごう」。
彼は”40年間無敗の検事”という、そんな存在が現実にいたらヤバイでしょっていう感じの、まさにラスボスにふさわしい存在なんです。

そんな彼の名前が狩魔豪。”カルマ”で、”業”なんです。
何かものすごく、因縁を感じるというか、業が深そうというか、おどろおどろしいというか、強そうじゃないですか?

で、実際、めちゃくちゃ手強いんですよ。もう、ガンガンこっちの弁護の隙をついてくる。提示する証拠品がわからなくて、ヒイヒイしながらゲーム進めました。主人公と一緒に冷や汗ダラダラになりながら。

『逆転裁判』は基本的に”名は体を表す”というスタンスで、変わった名前(例:「星威岳 哀牙/ほしいだけ あいが=愛が欲しいだけ/目立ちたがりなキャラ」とか「ジョバンニ・ジコール/序盤に出てきて事故るだけのキャラ」)が多いんですが、その中でも飛び抜けて「狩魔豪」は格好良く、その性格や強さにふさわしい名前だな、と思います。

あんまり話すとゲームのネタバレになるので、これ以上は触れませんが、本当に狩魔豪はよくできた名前だなと思います。ちなみに英語版だと「マンフレッド・フォン・カルマ」になっていて、ちゃんと「カルマ」要素が残されているのが素晴らしい。

言語の壁をこえても、きちんとその意味を残してくれる作品、本当にありがたいです。あ〜かっこいい。

他にも『スターフォックス』の「レオン・ポワルスキー」とか、『ダレン・シャン』の「デズモンド・タイニー」とか、この名前のこういうとこが最高にかっこいいんだよ!!!っていうのはいくらでもあるんですが、とりあえず今回はここまでにしておきます。エキサイトオタク、泥水でした。

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