36.[ジワジワお金もついてくる人]

【世界を眺めるソーキそば屋】

「大人になる前に今しかできない事を」

漠然とそう思っていた若い頃の僕は、
後悔しないで済むように見たい世界を
色々と見てきました。
その中の一つが
パチンコ屋での短期バイトでした。
時給が高くていい仕事だな〜と。

しかしそこで見た事は一生忘れません。

勝っているお客さんは玉が出続ける訳だから
当然ず〜っと居続けます。
そして玉の箱がどんどんウズ高く重ねられて
いきます。たいがい、そんなお客さんが
1つの列に数人いました。
お客さん目線でパッとこれを見ると、
このパチンコ屋はとても出玉が良くて
儲かりそうに見えるでしょう。

しかし、1日中列に張り付いて監視している
僕ら従業員から見ると全く違う世界です。

勝っている人の周りの台では
お金をみるみる吸い取られて帰っていく人が
圧倒的に！多いのです。
(それらが僕ら従業員の高い時給に…)
中には泣きながら「金返せ〜‼︎」と
台をたたいてお店のエライ人に
連行される人もいました。

このように、負けた人はみんな
退場してしまうから見えません。
見えるのは勝っててウハウハな人だけ。

それを見て自分も自分もと、
なんとな〜くマネをする多数の人が
知らず知らずに消えてゆく…

だから、
「別にみんながみんな一つの成功モデルを
マネしなくても良いのかも。」

僕がパチンコ屋さんの短期バイトで得たものは
高い給料ではなく、
この経験から至った価値観でした。

信長がスゴイ！エライ！
…と言っても彼には彼にしかわからない孤独な
悩みが一生付きまとっています。
常に命を狙われるから死ぬまで全力走を
するしかない生き方です。
例え世界制覇したとしても安心して眠れる日なんて来ないでしょう。

みんなうらやましい側面しか見ずに憧れるけど、
きっとそんな生き方はしたくはないはずです。
でも彼はそんな生き方しかできない人なんです。
…たぶん。

現代人のステータスとされている
タワーマンション上層階は、
美しい夜景にもすぐ目が慣れてしまいます。
現実は夏は日差しに、冬は寒風にさらされ、
災害時も逃げ遅れる可能性が高くなります。
(隕石に当たる確率も高いでしょう！)
トップとはそういうもの。

逆に低層階は、
周囲を他の部屋に囲まれるため、外気の影響を受けにくく快適を保ちやすい。
災害時も早く逃げれます。
(隕石に当たる心配も無いでしょう！)
みじめな要素なんて全くありません。

どんな事にもメリット・デメリットがある。
光と影がある。

だから
知らない誰かがボロ儲けするために作られた
「ステータス」なんかに、みんながみんな
乗る必要なんてないのかなと…。

SNSで何千何万と大量に友達がいたって
本音で話ができるのは誰だって数人が限界。
果たして一般個人にそんな大量に知り合いが必要だろうか？

多くの知り合いはいとも簡単に作れるSNS時代。
でも、心から大切にし合える人はそう簡単には
できない。
大切な人はフォロワー何千人とはとても比較に
ならないはずです。

だから
「どんな自分になりたいか？」
その選択肢は、

「権力者になる」
「金持ちになる」
「有名人になる」

それ以外でも全然いいんじゃないだろうか。
その人の環境や特性に合った
「おいしいゾーン」
な生き方がきっとあるはずです。

自分が好きな事・得意な事をめいっぱい
がんばっている人はどうしても内側から幸せが
あふれ出てしまい、とても魅力的に見えます。

そして新しい時代である今、
世間を見渡せばそんな
生き生きとしてる人達に
お金も人気も少〜しずつ移動している
ように見えます。

「ブランドに植え付けられたセンス」ではなく、
「自分で磨き上げたセンス」を持っている人。

昔の価値観を捨てる事はありません。
ただ、
生き生きとしてる人達をチラチラ観察すると
自分にも良い発見がありそうです。