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深センのリアルシャオミの家に住む米粉が語るシャオミの概要と魅力

2019年12月中国メーカーのシャオミが日本上陸。
当初の予定よりも急遽早まった記者会見で日本にいるシャオミファンたちは固唾を呑んでその情景を見ていたに違いない。

私とシャオミとの出会い


さて、私がシャオミの存在を知ったのは2011年。
ちょうどPM2.5が飛び交う北京に留学していた頃だ。
その際は、Appleのパクリのメーカーだと嘲笑していたが、今となってはiPhoneユーザーから完全なるシャオミのファン(以後、米粉)に変貌している。
米粉と呼ばれる由来は、シャオミを中国語で小米と下記、ファンやフォロワーのことを粉丝(フェンスー)と呼ぶため、それらを組み合わせてシャオミのファンのことを「米粉(ミーフェン)」と呼ばれる。

今回はそもそもシャオミとはどのような会社なのかを前半に解説し、後半では、AppleとSamsungだけではなく、ソニーやシャープ、京セラのスマホが乱立する日本市場にどうして進出しているのか、そして、どのような商品を日本市場に投入し、どのように日本でブランディングをしてくのかを考察していきたいと思う。

シャオミとは?

おそらく中国に一度も訪れたり、中国のことを興味持たなかったりする人にとってシャオミとは得体のしれない企業であろう。
そのため簡単にシャオミの概要をお伝えしよう。

今からちょうど10年前の2010年、シリアルアントレプレナーの雷軍(レイジュン)が創業した総合家電メーカーであり、2011年にシャオミの第一号製品であるMi ONEを世の中に生み出した。
後ほど詳しく解説をするが、総合家電の中でもスマート家電に強みを持っており、個人的には世界一のスマート家電メーカーであると感じている。

「すべてはファンのために(Just For Funs)」というスローガンを掲げており、その文字通りシャオミのファンのためにあの手この手で素晴らしいサービスを提供し、シャオミから決して離れられなくなってしまう仕組みが整っている。

「シャオミのすべて」を読めばもっと深い背景が理解できるのでオススメです。

シャオミのスマホを生み出した社会現象

シャオミが初期に投入したMI ONEは見た目がiPhoneにソックリのスマートフォンであり、事実、Appleのパクリだと揶揄された時期もある。
発売された当時は、フィンランド企業のnokiaのガラケーからスマートフォンへ切り替わる移行期だったが、iPhoneの価格が10万円前後と一般の中国人には手が届かない高級品であった。
そんな中、シャオミは1万円前後のハイエンドスマートフォンを開発。
その価格帯で提供できた前提としては「ファンのために」というスローガンもあり、粗利をたったの5%に設定。

アメリカで販売されているiPhoneXが粗利率64.2%にしているという話があることを考慮すると、シャオミの価格設定は薄利多売。
そしてオンライン販売に限定することで、オフライン販売にかける人件費や賃料を含めた販管費を他のスマホメーカーと比較しても大幅にカットすることに成功した。
それと同時に小品種大量生産を採用することで一台あたりの生産コストを安価に抑えていた
その結果もあり、中国のスマートフォンユーザー数の増加に貢献。

創業から4年後2014年にはAppleを追い抜き、中国国内のシェアで1位を獲得し、グローバルでもSAMSUNGとAppleに次いでシェア3位を獲得する快挙を成し遂げた。

ただのスマートフォンメーカーではなく、スマートホーム企業

ここまでの情報を読むと、「シャオミは中国国内でAppleを凌駕したスマートフォンメーカーなんですね」と思われるかもしれないが、答えはYESでありNOである。
というのも、2016年からスマートホーム事業に着手し、シャオミの今の姿が現れ始め、実に多くのスマート家電やPCで周辺機器など幅広いラインナップを販売しているからである。

米粉が感じるシャオミの魅力の1つは、なんと言っても「コスパの良さ」だ。
日本では未だに中国メーカーの製品のことを「安かろう悪かろう」とバカにするが、確かにそのようなメーカーはあるものの、上述したようにシャオミの高いクオリティーの製品を安くで提供しているのはお分かりいただけだろう。

現代において、モノやサービスを購入するときの人間は「経済的合理性」と「共感性」の2つを軸にして考えると言われるが、シャオミは客観的に見ても両方兼ね備えた、ユーザーに寄り添った企業であると言っても過言ではない。

私が住んでいる深セン市南山区の万象天地というショッピングモールに足を運ぶと、シャオミ旗艦店1号店が構えており、いつも買い物客でごったがえしである。
見た目は正直アップルストアに近しい。私は米粉なので悪い気はしない。

そこには、がスマートフォンだけではなく、モバイルバッテリー、掃除ロボット、テレビ、タブレット、PC、空気清浄機、炊飯器、キャリーケース、リュック、IHクッキングヒーター、ドライブレコーダー、スマート家電、ドローン、ウェアラブルウォッチ、スマートウォッチ、セグウェイ、電動歯ブラシ....と数え切れないくらいの商品が並んでいる。

スマートホーム



米粉たちはそのコスパの良さからはスマートフォン以外の製品を無条件に「コスパが良いもの」と判断し、他のメーカーと比較することをあまりせずにすぐに買い物かごに入れるか、重たい荷物の場合、オンラインショップですぐにポチる。
オンラインストアでもオフラインストアでも価格は同じであり、郵送費もかからないため、米粉が好きなタイミング、好きな手段で購入が可能である。最近流行りのOMOとも言える。

特にスマート家電では、空気清浄機や掃除ロボット、洗濯機、テレビ、エアコンに限らず様々なラインナップがある。

例えば、私の住んでいるリバ邸深センに備えているスマートスピーカーかスマートフォンアプリmi homeで操作ができるスマートスウィッチ(電気のONOFF可)、プラグのONOFFができるスマートプラグ(簡単な工事必要)、エアコンの細かい操作できるスマートリモコン。

そして、非常にマニアックな話だが、スマートデバイス同士が連携するには、同じWiFiに接続するだけではうまく作動しない物もあり、その際に必要なZigbeeという回線に変換するためのゲートウェイも販売されている。

ちあんみに購入して最も良かったと思うものはスマートロックであり、指紋でもパスコードでも解錠可能で、私が不在時に宿泊者が入室する場合に役に立っている。悪用されるのは怖いが笑

イメージとしては下記のようなタイプのスマートロック。
指紋認証、カードキー、暗証番号認証全て使える。
日本ではアケルンやQrioが主流とは聞いているが、こちらのタイプのほうが見た目も自然で良いと個人的に感じる。

オタク気質のため長々と書いてしまったが、簡単に言うと、スマートホーム家電メーカーであり、そのフックとなったのがコスパの良いスマートフォンだ。
私が現在使っているスマートフォンはMi 9 Pro 5Gで、iPhoneXよりもクオリティーは高い上に5G回線に対応をしているにも関わらず、約6万円ほどで現地で購入することができる。
Amazonに全く同じものは販売していなかったが、5G対応していないタイプの同スマホがあったので是非参考までにご覧頂きたい。


総じて、何を買っても失敗がないので、私はこれからも米粉を続けていくことになる。

語り始まると止まらないので次回は日本進出した背景とそれぞれの商品の個別紹介をしていくことにする。

深セン現地からPR

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①現在私は紅いシリコンバレーと呼ばれる深センに在住しており、2020年前半から現地ファンドと日本の会社を引き合わせて新しい会社を設立し、新規ビジネスを本格的に展開することになり、現地向けのマーケティングに関わります。ぜひご指導をお願いします。

②リバ邸深センを運営しており、常時住人を募集中。
短期滞在(最短1日から)及び長期滞在(最低1ヶ月以上)から受け入れており、比較的新しい中国関連書籍を多数揃えており、深セン在住日本人の憩いの場を作っています。
ご興味のある方は気軽にご連絡を頂けたら嬉しいです。

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