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ニューヨーク・ブルックリンで電気のF1王者が決定

– フォーミュラE 第5(2018-2019)シーズン 第12・13戦 -
完全電動のレーシングカーによるバトルが行われ、電気のF1とも呼ばれる「フォーミュラE」(FE)。昨年の12月にサウジアラビアで開幕した「シーズン5」は、北アフリカ、南米、中米、アジア、欧州を経てアメリカに上陸。週末に開催されたダブルヘッダーで幕を閉じました。

「ニューヨークシティE Prix」と呼ばれる今回のレースは、ブルックリンの一般道を閉鎖して設けられた、1.4マイル(約2.24キロメートル)のストリートコースで行われました。年間順位2位の選手に対し32ポイント差で土曜日の第12戦に臨んだ昨シーズンのチャンピオン、ジャン=エリック・ヴェルニュ(フランス)選手。結果次第では、最終戦を待たずに2年連続の王座決定も可能でしたが、レース序盤に他車と接触して後方に沈んでしまいました。

この日のレースで優勝を飾ったのは、シーズン2(2015/2016)チャンピオンのセバスチャン・ブエミ選手(スイス)。今シーズンは、一周の速さで競う予選で見せるスピードが、レース結果に結びつかない苦労を強いられていましたが、この日は一度もトップの座を譲ることなく今季初勝利を手にしました。

年間ランキング2位でヴェルニュ選手を追うルーカス・ディ・グラッシ選手(ブラジル)は、14番グリッドから5位に入る激走で10ポイントを獲得し、最終戦に望みをつなぎました。

翌、日曜日に行われた最終戦。22ポイント差で追うディ・グラッシ選手は優勝が絶対条件。11番手スタートから粘り強く、かつアグレッシブな走りで7位まで浮上しましたが、最終ラップで年間ランキング2位を争うミッチ・エバンス選手(ニュージーランド)とクラッシュしリタイヤ。一方のヴェルニュ選手は7位でゴールし、2シーズン連続でフォーミュラEのチャンピオンを獲得しました。

「モタスポ!Park」がお世話になっている、ドイツの部品メーカZF社が開発した高性能ダンパー(サスペンション部品)とパワートレイン(動力系部品)を搭載したマシンで参戦した「HWAレースラボ」チームは、ストフェル・バンドーン選手(ベルギー)が8位、ゲーリー・パフェット選手(イギリス)は10位でゴールし、ダブル入賞でシーズンを締めくくりました。

ちょっと変則的なシーズン構成のFEは、これでシーズン5の全日程が終了しました。シーズン6(2019/2020)は、11月22日にサウジアラビアで開幕します。

NYC, FIA Formula E, round 12
1. S. Buemi
2. M. Evans
3. A. F. da Costa
4. A. Sims
5. L. Di Grassi

NYC, FIA Formula E, round 13
1. R. Frijns
2. A. Sims
3. S. Buemi
4. S. Bird
5. D. Abt

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