初めての借金【リボ払い編】

 初めての借金は大学3年生の4月。キッカケは兄に貸したETCカード。
 兄は運送業を営んでおり繁忙期の3月に「会社のETCカード足りんからお前の貸して」と連絡が来た。「お金は返ってくるしまあえっか」と何の気なしにETCカードを貸したが、4月になっても兄からの返済はなし。やっと連絡が付いたかと思えば「会社の締め日月末やから5月1日に振り込む」と一言。

「え?カードの引き落とし26日やねんけど」

請求金額は15万円。月7万円そこらのバイト代で足りるわけがない。焦り倒した結果とりあずリボ払いに変更。正直この時は借金と自分を甘くみすぎていた。「お金が返ってくれば一括で返せばいい」、「利息なんてたかがしれてる」と考え借金をしているという感覚はゼロ。
 5月になり兄に迷惑料として利子をつけて20万円を返済させた。しかし、パチンカスには引き落とし日までお金を残しておくということは難しい話。すぐにパチンコ屋に駆け込み人生初の10万円負け。この負けを取り返そうと連日パチンコ屋に通い20万円はすぐに溶けた。結局、初めてのリボ返済額は最低金額の4000円。普通の人ならここで危機感を覚えるはずだが、無頓着な自分はこう考えた。

「毎月4000円だけでいいんや、楽勝やん」と。

 そこからは早かった。パチンコで負債を増やし、生活費はクレカ支払い。引き落としが足りなければリボ払いに。あっという間にクレカの上限である30万円に達してしまった。しかし、アホな自分はYouTubeの「若いうちは借金をしてでも遊べ」という言葉を本気で間に受け、社会人になったらすぐに返済できると考えていた。そして、一度狂った金銭感覚は元に戻らず、2枚目のクレジットカードを作成に至るのであった。

「ここでやめておけばよかった」

本気でそう思う借金デビューのお話。

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