J2 第11節 岡山 vs 熊本 レビュー

岡山 3 − 1 熊本

2018年4月28日(土)19:03KO Cスタ


◎試合全体の流れ


3バック同士の対戦となったこの試合、岡山の攻撃力・守備力ともに熊本を上回った試合となりました。熊本はショートパスをつないでくるスタイルでしたが、岡山の成長しつつある前プレにハマりリズムが出ません。岡山は前半開始からペースをつかむと立て続けに決定機を演出し熊本を押し込みます。しかし、カウンター一閃を食らってしまい先制点を奪われてしまう展開。ところが動揺することなくプレーを続ける岡山は仲間のゴラッソで追いつき前半を同点で折り返します。後半に入るとセカンドボール争いと運動量に勝る岡山が熊本を圧倒、セットプレーの流れで逆転、さらには突き放す追加点を挙げ3−1。そのままリードを守り切り、ホーム4勝目を挙げました。



☆今回のレビューのトピック

◎岡山のハイプレスとボトムチェンジしない熊本

◎三者三様の持ち味がかみ合った新しいトリデンテ

◎得点力アップにつながった意識の変化

◎ピックアッププレーヤー  仲間隼斗


それではまず、両チームのフォーメーションから確認していきましょう。


岡山のフォーメーションは3421

熊本のフォーメーションは3142

次に、両者のフォーメーションのかみ合わせをチェックします。


ともに3バック同士ですが中盤においては岡山の4枚に対し熊本が5枚と数的に有利な組み合わせになっていますから熊本がボールを保持しやすい可能性が考えられます。しかし、岡山の前線3枚と熊本の最終ライン3枚も数的に同数ですから、前からのプレスはハマりやすそうな気配がありました。




◎岡山のハイプレスとボトムチェンジしない熊本



まずは守備の方から見ていきましょう。前述のとおり岡山は前プレで熊本のビルドアップを封じようとしていました。

長澤監督:ある程度丁寧にサッカーをやってくるんで、圧力のかけ方とタイミングは整理して入ってました。守備の最初のスタートのポジションが重要だったと思っています。


「ある程度丁寧にサッカーをやってくる」ということは熊本がキレイにショートパスをつないでくるということ。前節の岐阜のようにロングボールを蹴られるとプレスが無効化されてしまいますが、熊本はそうではないのでプレスのかけ方と行くタイミングを整理していたということですね。


熊本はアンカーの米原が最終ラインに落ちてボトムチェンジ(最終ラインの形を変形させること)を行いません。ですから、最終ラインのCB3枚がボールをつないでいきます。となるとどうなるか?

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