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骨盤を回旋する「タイミング」を整えるドリル

胴体を回旋させるスキルは、大転子周囲やアキレス腱などの筋腱を引き伸ばすことによる弾性エネルギー活用を促進するとともに、着地点を身体の真下に引き付けることによるブレーキ要素の軽減をもたらします。

このスキルの要点は、最大荷重のタイミングと大転子周囲の筋腱がストレッチされるタイミングが「カチっ」とハマることで、それによって急に強い追い風が身体を推し出してくれるかのような推進力を感じることができます。

ただ、それには「最大荷重のタイミングと大転子周囲の筋腱がストレッチされるタイミングが『カチっ』とハマる」こと必要で、このタイミングがズレると、ただただ胴体を回旋しているだけで、推進力を得ることができません。

僕も、ゆっくりペースの時は再現性高いものの、LTペースくらいになるとその再現性はなかなか維持できていませんでした。これってなんでなんだろう???

そんなことを考えながら、昨日も午前と午後、LTインターバルをやってました。

午前は電動トレッドミル、午後は外の不整地にて実施したんですが、その不整地で木の根っこを飛び越えたりしてるとき、ふと感じたんです。それは…

胸郭の回旋と骨盤の回旋に、わずかばかりのタイムラグがある方が大転子周囲のバネ感を得やすい。ということです。

具体的にいうと、胸郭がわずかに先に回旋し、それに追従する形で骨盤が回旋する、というタイムラインです。ここが今日のポイント。

以前「胴体は一枚岩で回旋させる」とお伝えしていましたが、確かに逆方向に回旋することはないものの、完全に同期するかというと、どうもそうではないんじゃないか、と。

以前、腕のスイングで胴体回旋を誘導するというお話をしましたが、まさにそれ、なんです。つまり、たとえば右腕を後方に引く(あるいは左腕を前方に出す)ことによって胸郭の右回旋を、コンマ数秒先に出しちゃう。

そしてその動きに追従するように骨盤が右回旋することで、最大荷重と右大転子周囲やアキレス腱の筋腱が引き伸ばされるタイミングが合致し、追い風に推されるような推進力を得ることができる。

ただ、こうやって字面にするとめっちゃわかりにくいですよね。書いてる僕自身も、こりゃ少なくともコーチしてる国府高校の生徒には伝わんないな…と思ってます。

そこで、能書きはいったん置いといて(ここまで読ませておいてアレですが)、ぜひともあなたにやっていただきたいドリルがあります。

そのドリルというのが、こちらです。

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¥ 150

高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員