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詩集の造本

詩集の造本

本には四六版とか、菊花版、など定型の版型がある。普通の単行本などはほぼ同じ版型なので、本棚に並べるときれいに並ぶ。後は厚い、薄いがあってみたり、色があったり、モノクロ装丁だったりと、そのあたりは様々だ。ちなみに、本は十六枚を一単位として、作られていると聞いたが本当か。十六、三十二、六十四、八十、九十六、とページは十六の倍数と。また、奥付(作者や出版社などの情報の記載)は文芸書の場合、開いて左、と決まっていた(らしい)。何故か知らない。

だが、最近はそんなこと無視され、それでも別に何の混乱も起きない。ジンクスのようなものだったのか。

それで本題。詩集を持っている、しかも大量に、という人はそれほどいないと思われる。これが、二大詩書出版の「思潮社」「書肆山田」以外の版型、これ見事にみんなバラバラ。図鑑のような大きな本があり、正方形の本があり、表紙が堅い、柔らかい、もうまちまち。

私としては小さな、新書ぐらいの大きさの、フランス装の本が好み。フランス装とは表紙が折られてカバーをかねているような装丁。そして、表紙は、できればふんだんに色使いしたいのだが、色を複数使うとそれごとの版下が必要になるので費用が嵩む。もし自分で造本するなら、モノクロでいかに貧乏くさくない、自主制作っぽくなく装丁できるかに一番心骨を費やしそうだ。

モノクロの新書版、フランス装またはカバー付きのソフトカバー、オフセット印刷、といったあたりが私家版として出す本なら自分の費用に親しくなる。

本当は活版印刷が一番好きだが、今はもう夢のような贅沢だろう。ちなみに、表紙の堅い本の方が柔らかいのに比べて数段高い。別に表紙を読むわけではないので柔らかくていい。

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