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第15聲「拍(はく)とか拍子(ひょうし)、リズム、ビートって意味をちゃんと把握できてる??」【1・導入編】

っというタイトルで今回は全3回に渡り書いていきます。

1.拍とか拍子リズム、ビートって使われるけど?っていうプロローグ
2.「拍子」「拍」とは何か解説
3.「ビート」とは何か解説(裏拍もここできっちり解説)
の流れ、

さてプロローグ。

レッスンで出てくるリズム用語についてなんだけど
「4拍子」とか「8ビート」って
みんな聞いた事あるでしょ?


リズムを取れるようにというのは
ボーカルでもダンサーでもさらに言えば役者さんの台詞回しでも出てくる。


「音楽の三大要素」って何か知ってるかな??
答えられた人は偉い!
わからなかったミュージシャン!覚えよう!

「メロディ/リズム/ハーモニー」です。

更にこれは僕が自分でこうだと思ってる事だけど
歌うまの三大要素は

「メロディ/リズム/エモーション」です。

僕の歌うま三大要素はそれぞれの3つを声で操りしっかり声で作れるかなので
ハーモニーもメロディーがしっかりピッチと抑揚で表現できれば
ハーモニーを重ねられる事になるので
そこに含んでます(まあバランスとかあるんだけどね)


とは言えどちらにも「リズム」がいるよね!
すごい重要。でもね
このリズムがうまく取れない、カウントが取れない(つられちゃう)
「グルーブがない」と言われる人がとても多いんだ。
それでは致命的であーる。


そこでだ、どうやったらリズムを取れるようになるのかを
トレーナーとしてはものすごくものすごく考える訳です。
よく言われるのは

「音楽聴きながらカウントを取る事」
「その時に1エン2エン3エン4エンと数えて取る事」
「裏を感じろ」
それでうまくできない時は
「リズム取る楽器を練習してみるといい」
「とにかく体でリズム取って聴きまくれ、踊りまくれ」
僕ももちろん言う。


これでできる人はいい、いややってるとできるんだけど
なかなかこれでできない人も多い(練習が足りないのかもだけど)

でもね、できない人でもできるようにするのが
僕の仕事。
できないからって「センスないね」じゃ、だめ。
こっちが教えるセンスない笑


それでね、
色々考えて、感覚的に体で覚えられなかったら
(その方が難しいこと覚えなくていいから楽だけど)
ちょっと最初は難しいかもだけど
やっぱり音楽理論的に「リズム」というものを
しっかり頭で構造を理解してもらった方が応用も効くしいいかな
と思って(基本自分ガチ理論スタイルなので)
結構理論で教えていっている。

ただ中々通常のレッスン1時間の中でここまでやると時間が取られて
トレーニングをやっぱりしたいので効率を考えて
みんなのリズムトレーニングの前知識、予習用にこれを書いてます。
(なので読んでないとNGダゾ)


そんな感じでだ、色々教えようと思って用語をだそうと思うのだが
そもそもその用語の意味ってなんとなく皆さん曖昧に放置していて
わかってるようでわかってない感じだよなあと思う訳です。
(ちゃんと教えてくれる人もいなかったんだと思う。)


例えば最初に出した「4拍子」、これは大丈夫と思う。
みんな「1,2,3,4」って数えるやつでしょ?って思うでしょ。
まあほぼ正解(ほぼの意味は後でちゃんと説明します)

じゃあ2拍子は?
これは「1.2.1.2」ですよねとなるでしょう。
またほぼ正解。

3拍子は?「1,2,3,1,2,3」
うーんまあ正解。

じゃあ6拍子は?
「え?1.2.3.1.2.3もしくは1.2.3.4.5.6?」

正解のようで正解でもないかも。。理解してるかどうかで正解かは変わる。
こんな感じで実は曖昧だと思う。。。
何が曖昧なんだろう??という人は
なので「リズムの真」を理解できていないので
リズムが甘いのです。

一つ答えを書いておくと
ただ4拍子は4つ数える
3拍子は3つ数えれば良い
それが「拍子」という単純なものではないぞ!
という事。これが今回のプロローグ知っておいて欲しい事。


ちなみにドレミの歌ってあるよね。
あれは2拍子と4拍子と、書かれてる楽譜によって違う
同じことじゃないの?
いや厳密にはちょっと違ってくる(この話もまとめて後で説明)
ノリが変わるんですよ。


さて話は一度「ビート」へ。
「4ビート」って言葉も聞いたことあるよね?
「4ビートって4拍子?」
「8ビートは8拍子?」
ここになるとわからないから多分多くの人がスルーしていると思う(苦笑)


歌でロングで伸ばすとこで「伸ばして、えっとアー2、3、4、5、6、7、8で切る」みたいのもあるし
「ワンエン・トゥーエン・スリーエン・フォー・ファーイブ・シッッックス・セーーーブン・エイトオ」みたいのもあるよね!

これは拍子とか何ビートとかじゃなくてただのカウントかな。
ただここに「エンドが裏」と言うのが入ってくる。
もちろん間違いではない。ただ「裏拍」の話がカウントに入ってくるから
ごちゃごちゃになる。


ここら辺をスッキリさせて置いた方が
リズムは楽しくなるし、肝のリズムが決まると音楽は羽ばたく!
※ちなみに4ビートとか8ビートは和製英語だよ。
ネットだと英語圏だと基本伝わらないと書いてある(行って使った事ないからわからない笑)
僕の生徒さんのイングリッシュネイティブスピーカーは
全部英語でのレッスンだけど使ってもなんとなくニュアンスでわかってる感じかなあ(4th note beatとか言えばいいけどね、多分)

今回のコラムはほとんどが日本の人が読むので日本で使われている言葉で、
その意味と違いを全3回徹底解説していきます。

さてこのコラムのタイトル
「拍(はく)とか拍子(ひょうし)、リズム、ビートって意味をちゃんと把握できてる??」あえてこう書いたんだけど

まず拍子もビートも「リズム」です。「拍」も広い意味では「リズム」に入るかな。
じゃあ拍子もビートも同じ「リズム」なら
「拍子」=「ビート」か?
答えはバツです。

リズム(rhythm)
とは何かだけど
こうゆう英語の意味は英和辞典よりも英英辞典の方が調べるのは良い
rhythm=a regular repeated pattern of sounds or movements です。
「音とか動きが一つのパターンを作り繰り返されるもの」だね。

「拍子」と「ビート」も一つのパターンが繰り返されるので「リズム」。
じゃあ「拍子」と「ビート」の違いは何か?

まずは音楽の取扱説明書や文法書と呼ばれる
「楽典」にはそもそも「ビート」という言葉は出てこない。
なぜなら「楽典」はクラシックの事を書いている本でクラシックには「ビート」はないから
と言ってしまって良いかな(違ったらどなたかご指摘ください)


日本で「楽典」は1883年(明治16年)に海外の本を翻訳する形で当時だと文部省から出版されている。

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(国立国会図書館デジタルコレクションより)
現代音楽の「ビート」と呼ばれるものが生まれたのはもちろん定かではないのだけど
1900年初頭のOriginal Dixieland Jazz BandというJazz Bandだったり
その2と4にアクセントをつけるスタイルが
1940年代のFats domminoの「the fat man」で使われたという感じのようだ。

この年代から考えてみても
1883年に日本で初めて出版の「楽典」は少し前だから楽典に「ビート」の事が書かれてないのはわかるし
現代音楽を音楽の文法、音楽理論の絶対神のようなイメージの
「楽典」で全て説明できるとは限らない事も知っておいて欲しい
(特に現代音楽や民族音楽)

※もちろんかなりの範囲で説明できるけど(やっぱりクラシックが作った「音楽」という構造は受け継がれて発展してるからね)

ちょっと話が脱線してしまったけど
「拍子」と「ビート」とはそれぞれ何か。
次でまず「拍子」について説明していくよ!

#ボイトレ #ボイストレーニング #ボイストレーナー #発声練習 #音楽用語


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