見出し画像

マイルス・デイヴィスのAtoZ「A」「Agitation」

頭文字アルファベットの「A」から「Z」で始まるマイルス・デイヴィスの名曲・名演奏ベスト1を挙げていくという暴挙、スタートします。

最初に登場する「A」はライヴ盤「AT PLUGGED NICKEL , CHICAGO」に収録された「Agitation」です。YouTubeで探したら、後述するコンプリート盤からセカンドセットの演奏が見つかったので貼っておきます。(このテイクはお勧めするテイクに比べてイマイチかも。)

https://www.youtube.com/watch?v=OysU83Hgqtg

1960年代の黄金クインテットの演奏。黄金クインテットというのはマイルス(tp)、ウェイン・ショーター(sax)、ロン・カーター(b)、ハービー・ハンコック(pf)、トニー・ウィリアムス(ds)の5人です。このメンバーによる演奏はどれも素晴らしく、4枚のスタジオアルバム、出ている限りのライヴアルバム、全部オススメです。ただ、アコースティック楽器によるジャズの最高峰、究極の演奏なので、ジャズ初心者がいきなりコレを聴くのには垣根が高いかもしれません。

スタジオ盤の「E.S.P.」が初出で、そちらのテイクはドラムソロで始まる。ドラムとベースにはほとんどソロを取らせないマイルスなのに、曲の頭に2分も叩かせるというのは珍しい。また、マイルスはミュートでプレイしている。

「プラグド・ニッケル」ではオープンでバリバリ吹いており、ライヴということでテンポもやや早め。カッコいいので、こっちのテイクを挙げさせていただきます。

プラグド・ニッケルでの演奏は1965年12月22日と23日の二日間に渡って行われ、最初はベストテイク(と思われる)の9曲がvol.1とvol.2、レコード2枚に分かれて発売されました。その後CDになり、後年、ライヴのコンプリート7枚組ボックスセットが出ています(何種類かあるみたい)。私が持っているブツは、22日のファーストセットからサードセット、23日のファーストセットからフォースセットまで網羅。凄いです。全部聴くとぐったり疲れます。マイルスのボックスセットはこれ以外にもモントルー・ライヴの20枚組(!)とか、フィルモアの完全盤4枚組とか、セラーズ・ドア6枚組とか手加減なしに次から次へとじゃんじゃん出てくるので嬉しい反面、タイヘンです。正規アルバムだけでも100枚くらいあって集めるのに苦労するというのに、どーすんの?まあ、結局買うんですけど。(←買うんかーい!)

ちなみに「A」には名盤「Kind Of Blue」に収められ、その後のライヴでもさんざん演奏された「All Blues」や、名義はキャノンボール・アダレイだが実質マイルスがリーダーのアルバム「Somethin' Else」に収められている「Autumn Leaves(枯葉)」など、気になる曲がたくさんあります。ここだけの話ですが、ジャズファン大絶賛の「枯葉」、なぜかあまり好きじゃないんですよ・・・。わかっとらん!と叱られそうだなあ。

とまあ、こんな感じで「B」以降も少しずつ更新していこうと思っております。ちなみに何の役にも立ちません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?