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第144回MMS(2017/03/17対談)「創業40年、FA設備全般のプロデュースをしている電機製造業がワクワクの新規事業に取り組む」後編 有限会社中村電機 代表取締役 中村 勝彦さん

本記事は2017年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。

▶前編から続く。

●ワクワクする新しい取り組みについて

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三木:最近中村さんはちょっと新しい動きを始めてるということで、どういう動きを?

中村:ちょっとここを見ていただければ。産業用ロボットをコントロールすることで、でもワクワクしてるんですけども、ちょっと遊び心のあるワクワクするモノが作りたいなといつも思ってて、そこでワクワクを探しにちょっと行ってきました。

三木:どこに行ったんですか?

中村:秋葉原に行きました。ここでちょっとお恥ずかしい話、メイドさんのいるところで会社の名前を書いてもらってこんなオムライスを作ってもらって、すばらしいビームをいただきまして(笑)、萌えエネルギーをここに注入していただいたりとかして探しに行ってきました。そこで色々思って、「さあ何だろう?」と思った時に、こういうネットとかでも色々キャリーちゃん意外に好きなのでカラオケでもよく歌ってるんですけど、おもしろい自販機だなって探したりとかして、「これ何でできてるんだろう?」ってちょっと調べたらラッピングっていう簡単に言うとシールを貼ってるんですけど、バスとか電車もそういうので作ってるんです。「これは…!!」っていうところでちょっと自分は閃いたというかちょっとやってみようかななんて思って、「そういやうちに似たようなのがあるな、ちょっと四角で似てるじゃん」なんて思って、「じゃあちょっとやってみっか!」っていうところでワクワクするものを作っちゃいました。名付けて「痛盤(制御盤)」ですね。痛車に対抗して。痛車っていうのはこういうアニメのキャラクターだったりとかを使ってすばらしい車がたくさん走ってますけども、秋葉原にもいっぱい走ってました。

宇都宮:痛タクもありますしね。痛タクシー。

中村:痛タクシーもありましたね。互助交通の中澤さん(zenschool12期生)のところのやつもちょっとヒントですね。

あれも「これタクシーやってるんだったら、ちょっと俺も負けないぞ」みたいな感じで、「俺もちょっとワクワクしてきたぞ」と思って。

三木:これは女の子のキャラクターが載ってますけど、このキャラクターはどこから?

宇都宮:著作権とか。

中村:これはビットトレードワンさんっていう私の友達です。

アニキ系のところで一緒に活動してるんですけども秋葉原に事務所があったりとかして。

三木:何をやってるっしゃるんですか?

宇都宮:キャラクターをお持ちなんですか?

中村:そうです。これがもうそこのキャラで、簡単に言うとすごくニッチなんですけどゲーマー用のキーボードを作っている会社がありまして、そこの社長の阿部行成さんとちょっと色々と秋葉原で意気投合して、「痛盤っていうのをちょっと作りたいんで」と。キャラをみんながもっと使っているメジャーなやつを使いたかったんですけど、意外に調べると色々問題がありまして。

宇都宮:そりゃ問題がある。使用料が発生するので。

中村:ビットトレードワンの阿部社長にキャラがあるのを知ってたので。(ハンダゴテ持ってたりして)

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三木:実際に今こちらのほうにあるということなので見せていただきます。痛(制御)盤ですね。

中村:名付けて痛(制御)盤というモノになります。

三木:かわいいですね。

中村:これがはんだごて持ってます。これがビットトレードワンさんの会社のオリジナルキャラですけど。

三木:メイドっぽい感じですね。

中村:ちょっとそういう感じなんですけども。これをベースにデザインしてもらって、彼の会社こういうデザインをやってるのでデザインしてもらいました。弊社は結局制御盤の中身、実際はこの中身こんなんになってるんですけど、空箱のここにそういう電機の部品とかを色々入れて組み立てるんですけども。

宇都宮:中身をちょっと萌え系のレイアウトにすれば。

中村:そうですね。今度LEDでビカビカにしようかなと思ってるんですけど。

宇都宮:開くと声するとかね。

三木:この痛盤はどういうところに置いてもらいたい感じですかね?

中村:これは本当に町工場のとこでこういうのを使ってもらえると、みんな工場の暗いイメージを一蹴するような感じなんですけど。

三木:空気が明るくなる感じ。それぞれの会社のキャラとかも貼ってもらえれば。

中村:そうですね。これ今こういうキャラですけど、実際これはちょっとインパクト的に痛盤っていうキャッチーなテーマで作ったとこなんですけど、実際は会社のマークを入れたりとか、風景写真だったりとかにして施工することはできるので、そこら辺はお客様のニーズによって好きな写真ができます。これを実際作ったのはうちの会社の看板を作ってくれてる看板屋さんに依頼をして、タイホーの大峰社長とアニキ系の会で色々と付き合ってるんですけども、彼に「ちょっとこれ作ってよ」っていう話を言ったら、そこの社長はこういう萌え系キャラを見ると「はー?」みたいな感じだったんですけど。

一同:(笑)

中村:「何を言ってるの?」みたいな感じで、そいつからは結構じじい扱いをされてて、「じじい頭おかしくなった」ってそんなことを言いながらも、「ちょっと頼むよ」って言って「しょうがねえな」っていう話で作ってもらって。

宇都宮:出来はどうですか?

中村:出来は全然もう…これをプリントアウトしてちゃんと貼ってくれて。本当ありがたいなと。

三木:横もかわいいキャラが。萌え系のキャラが。

宇都宮:扉の切れ具合がちゃんと処理してますね。合わせが。

中村:この辺やっぱり看板屋さんしっかりしてくれてるんですよね。

三木:これ何かコネクター持ってますけど。USBか。

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中村:USBのコネクターを持ってるんですよ。

三木:すごいな。持ってるものが違うんですね。この子はUSBを持っていて。こっちははんだごて。こっちの子は何を持ってるんですか?

中村:こっちの子もUSBのコネクターをキーボード用のをたぶん持ってるんですけど。

宇都宮:中村電機さんに来れば見れるんですね?これは。

中村:これは弊社に来ていただければ現物見れますので、ぜひ詳しくはWebで。

宇都宮:展示会にも出すんですかね?

中村:そうですね。ちょっとおもしろい展示会に出したいなと思ってるんですけど。

宇都宮:普通の機械要素展に出せばいいじゃないですか。

三木:機械要素展がいいかも。萌え盤ならこちら。萌え盤って言ったほうがいいんじゃないですか?

中村:そうですか。

三木:痛盤よりは萌え盤。

中村:萌え盤、そういった形でちょっと今作ったりとかしてるんですけど、でも協力していただいた方々のおかげで今こういうものができあがったので、うちだけの力ではないんですけど。本当にそこはおかげさんで作ってもらってる時は、企画から考えたら頭の中「おお~おもしろそうだな」みたいな感じで、話を持っていって逆切れされたりとかもしながら(笑)、でも何となく作ってくれる頼もしいお友達なんで。

宇都宮:モノができたらまた違いますよね。

中村:そうですね。できたらみんな「インパクトあるね」とは言っていただいてるんですけども。

宇都宮:みんなやればいいのにね~

三木:展示会は萌え盤ということでいかがでしょう?痛盤よりは萌え盤のほうが。

中村:そうですね。分かりました。

宇都宮:語呂が響きがいい気もするし。

中村:ぜひそういうチャンスがあれば。

三木:ローマ字で“MOEBAN”というそういう商標を取っていただければ。

中村:そうですね。そうか。商標を取ればいいのか。これが現物でございます。

三木:ありがとうございます。では中のほうに。

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中村:こちらはアクセサリーなんですけど、さっきの電線で作ったアクセサリーの色んなバージョンがありますね。こういうカラフルなモノを作ったりとか、これはコマの時にこういう方々にもお世話になって何となく飾ってるっていう感じなんですけども。

三木:コマ大戦。これは何ですか?

中村:これはモグラ叩きゲームって言って、正直これ全部自社で作ってるんですけど。

宇都宮:FA機器でやった(笑)PLCで作った?

中村:PLCでこれ、要は反応…

宇都宮:無駄遣いしてますね。技術を(笑)

中村:こうやってスイッチを入れるとここがピカピカ光って、ここが光ったらポンと押す、こっちを押す、こっちを押すっていう形のモグラ叩きゲームを作らさせていただいて。

宇都宮:このボタンでやるんですか?非常停止ボタンで。バーンって叩けるようにして。

中村:これもうちの設計、ここタッチパネルで30秒以内に何個叩いたかって出てくる。

宇都宮:そこは萌え盤にしといたほうがいいですよね。

中村:そうですね。これももしそういうのを施工できる時はして、持って行くっていうのはちょっとこれでか過ぎちゃって背負って持って行くしかない。

宇都宮:確かに(笑)。ランドセル風にしとけばいいんじゃないですかね?

中村:そうですね。こういうのをちょっとやってて、こんな感じで色んなランナップというか人間めいたものを作ってみたり、いつも想像をかき立てながらやってるところでございます。

三木:はい、ありがとうございました。現物を見せていただいて。

●町工場に必要なワクワク感とzenschool受講のきっかけ

三木:ちょっと今後の抱負というか、こういうことをきっかけにどういうことをこれからやっていこうかなと考えてらっしゃいますか?

中村:みんなワクワク感っていうのはたぶん我々町工場中小零細っていうのは必要だと思うんですよ。すごく。「みんなでワクワクしようぜ!」っていうところが…

三木:それが何か最近みんな少しずつ気が付き始めてらっしゃるんです。僕らはもう6、7年前からずっとやってて、最初は超冷たい雰囲気だったんですけど、最近ようやく少しずつ理解していただける人が増えてきた。

中村:色んなセミナーとかに行くじゃないですか。そうすると「何が必要だ?」っていうふうになると、「ワクワク感だ」っていう人たちが結構多くて。

三木:増えてきた?

中村:増えてきてます。

三木:うれしい。

中村:経営セミナーとか行くと、何が結局は必要かというと社長の元気な顔!

三木:ワクワク感のオーラ。

中村:ワクワク感がないことには会社は明るくならないぞという話を…

三木:社長が明るくないとね。

宇都宮:じゃあどうするかっていう方法論がね。

中村:そうなんです。皆さんそれを言ってるんですけど、俺は心の中で、「俺はワクワクしてるぜ!」みたいな。

宇都宮:そこでちょっと宣伝いただくと(笑)

中村:ワクワクってこんなのみたいな感じでね。

三木:zenschoolっていうのがあるよって。

宇都宮:呼んでいただければすぐに飛んでいきますので。

中村:分かりました。

三木:「そういうのを広めてる人がいるよ」って言って、「ちょっと講演に呼びましょう」みたいな。

宇都宮:方法論として具体的にやってるっていう実績もあるし。

中村:だからそこは本当に自分も必要だなと思ってたんで、zenschoolっていうところで講習を受けたと思うんですけども。

宇都宮:何がきっかけでしたっけ?

中村:きっかけは結局コマ大戦ですね。コマ大戦の…

宇都宮:何か知ってたんですか?

中村:私のアニキ系のところの先輩というか同じ仲間で大塚鉄工所の大塚さんが一緒に活動してて、あの人がコマの関係で色々やってたりとか、今も理事をやってたり行司をやってたりして、そのアニキ系のところでも私たまたまタイミングがよかったんでしょうね。緑川さんのミナロさんにアニキのところのみんなでお邪魔して。

宇都宮:工場見学の?

中村:そうなんですよ。工場見学させてもらって緑川社長と接点を持たせていただいて、緑川さんって本当におもしろいなって思ってて、自分が興味を持ったから接触してって感じですよね。

三木:最近はオリジナルキャラを大河原(邦男)さんにデザインしていただいて、それを中小企業が色々使って作ってという活動(JMRP 〜全日本製造業活性化計画〜)も始められたらしくて。萌え盤の話を持って行けばいいんじゃないですか?

中村:(ミナロの)番頭さんの齋藤さんに話すればもしかすると…

三木:もしかするとというか、たぶんOKだと思いますよ。

中村:そうですか。

宇都宮:スイッチ押すと何か…

三木:スイッチを押すとキューンとかシャキーンみたいな。

中村:キューンとかビューンとか、おもしろいですね。妄想がまた。頑張ります。

●zenschoolの仲間とのつながり

三木:zenschoolで受講した後はまだ1年封印していたと思うんですけど、そこで出会われた色んな仲間がいるじゃないですか。その辺はどういうふうにつながっていってますか?

中村:同じ9期生でまず最初に発表したのが九州の佐賀の坂田さんが西村さんのところとコラボして、確か重量物、キャスターみたいな台車「TOROKKO」を作って発表・発信して、「あららら、やるな!」って正直気持ち的には焦りました。

三木さん、宇都宮さんに「いや、それはもう自分のタイミングだよ」っていう話を言われて、「そうだな」と思っててそれをちょっと封印していて、そしたら小野さんとかは色々映画のほうとか色んなことをやり始めてて。

三木:同期生って小野さんと?

中村:あと後藤さん。後藤さんは後藤さんでうちと同じような仕事は同業に近いですよ。

宇都宮:装置屋さんですね。

中村:装置屋さんなんですけど。でもパイプで太鼓を作ってみたりだとかして、「何かすごい楽しい人だな」と思っていて。

三木:同期以外にも同窓生でつながりがたぶん…

中村:そうですね。その後富山の梶川さんとか、メタルミュージアムでしたっけ?

三木:Factory Art Museum Toyama

中村:梶川社長が相模原のほうの人ともちょっと接点があるみたいで。

宇都宮:コマ関係でつながりはあると思いますね。

中村:そうです。金属加工業うちの相模原でも地場で結構いっぱいいますので、実は金属製のプレートに日本地図をカットして、見た目は真っ平な板なんですよ。ワイヤーカットっていうすごいカットで全部作って、実はそれをパッと外すとちゃんと日本地図になってるっていう金属加工をやったやつがいて。

三木:どなたが?

中村:私のアニキ系の仲間なんですけど、テクノフロンテっていうところの会社がありまして、そこの酒巻社長がそんなモノを作っていて、「これはちょっと富山に持って行こう」っていう話で今一応言っていて、富山に飾って…

三木:見てみたいな。

中村:今度ぜひもしあれだったらお見せさせていただきますけど。そういうところの方って、梶原さんのこと「すごいな」みたいな感じで、有言実行でやってらっしゃる方を見てすごく感化されて。

三木:zenschoolの仲間たちってたぶんみんな元気な人ばっかりなので、ほとんどネガティブなことを言う人がいないので、お互いに盛り上がっていく感じですね。

宇都宮:封印もしない。

中村:そうですね。よく出てくるバネの村井さんとか色々と…

宇都宮:藤澤さん。

中村:藤澤さんとか。藤澤さんなんかもうすごい自分で楽しくてしょうがないとかって有名人になっちゃって、雲の上みたいな感じの人になっちゃってますけど。

宇都宮:立ち止まってくれない(笑)。

中村:そういう方々を色々と見てると感化されてくるものがあって、「俺も負けずに頑張ろう!」っていう…

三木:人のネットワークがたぶん一番zenschoolの価値としてはあるんじゃないかな。

宇都宮:稲城市の方にも「たましあん」がありますし。

中村:そうですね。たましあんね。高畠さんとこ同業なところがあって、「一緒におもしろいことやりたいね」なんて今言ってますけど、同じ匂いをかぎつけるのか、デザインフェスタだったりとか、あと…

宇都宮:接触しますよね?メーカーフェア。

中村:メーカーフェアなんかに行くと「あらまあ、こんにちは」みたいなだいたいいて、その辺のとこでも「こんにちは」なんて言うと、本業は金型の設計なんですけど落合さんとかは定規、文房具のやつ作ってみたりとか、何かおもしろい人たちがたくさんなんで。

●中村様の考える「日本の○○の未来」

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三木:中村様の考える日本の○○の未来についての想いがもしあれば。日本の何にしましょうか?

中村:日本の○○?そうですね。日本の○○ね。

宇都宮:大上段に構えて。制御盤業界とか、制御系、電気機器業界とか。

中村:制御盤で世界に進出してやりたいっていう、一番自分の中では未来のところ、私がよく言ってるのは一言で言うと「世界の中村電機になる」って今言ってるんですよ。社員さんとかに。

宇都宮:ワクワク?

中村:だからそのためにっていう今の動きなんだっていうところが一番頭の上のところにあって。

宇都宮:世界に何かこう表現していって、仕事なり何なり。

中村:はい。やっぱり夢というか未来というか、成田空港とかに看板がバーンと出てて、「ああ、あそこの社長何かぶっ飛んでるからね」みたいな感じに言われたらラッキーだと思ってるんですけども。

三木:たぶん1年の封印を解かれたらもうそうなっちゃいますね。

宇都宮:あとはバーンと

三木:ドーンとね。

中村:日本のモノづくりを世界に発信して、モノづくりっていうと幅が広くなっちゃうんですけども、うちの得意分野の電気制御とかで世界の人々たちに役立つ何かがモノづくりができればなと思ってます。今もネットの世界で世界につながってるっていう状況ですから、発信すると海外の人たちにも見てもらえるということができますから。

三木:萌え盤?

中村:萌え盤から、本業のロボットを制御するっていうこともうちの技術っていうのは…

宇都宮:萌えロボットとか(笑)

一同:(笑)

中村:萌えロボットもおもしろいかもしれない。そういう形で新たな切り口、サブカルチャーって言うんですか?日本のアニメだとかっていうのは世界ですごく注目されてる部分なので。

宇都宮:それは奥さんとかに聞きながら教わりながら?

中村:うちの家族がアニメ好きだったりとかしてるので、そこもどんなものがいいのか聞いてうまく取り入れられたらいいなと思ってるんで、日本のサブカルチャーを取り入れつつ世界に発信しておもしろいモノづくり、それこそワクワクするモノづくりというのを発信して、世界の中村電機になりたいなと私はいつも思ってるところです。

三木:なれます!!

宇都宮:なれます!今言い切って記録もされたので(笑)。

三木:世界の中村電機になってください。

中村:それは本当に思っております。

三木:ということで、本日は中村電機の中村社長に出演していただきました。どうもありがとうございました。

中村:どうもありがとうございました。さようなら。

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