見出し画像

自作ぬい覚書

こんにちは。箪笥アドベントカレンダー21日担当のぜんらでした。わたしは今25日の夜に岸辺露伴は動かないを聞きながらこの記事を書いています。ついでにぬいを1体作っています。愚かです。遅れてすみませんでした。

最近はぬいの作成にハマっているので、最初にぬいを作った時の流れをできる限りそのままにまとめてみました。思い出し日記です。確認すると10月の20日に思い立って作り始めたみたいです。早2ヶ月。もうそんな経ったのか……。
去年のミシマさんのぬい記事はこっち!!!!

PCのグッズ、どこにもない。

TRPGのプレイスタイルは様々です(諸説あり)。わたしは自分のPCやよそのPCに狂って絵を描いたりSSを書いたりイメソンを見つけて聞きまくって泣くタイプの創作寄りの人間です。
そんな人間がマジで推しのグッズがどこにもないことに悩んでいました。一次創作だから当たり前なんだが、やっぱり"現実"に欲しいじゃないですか。画面の向こうじゃなくて"現実"にいる推しが欲しい。そんなことを思いながらアクリルキーホルダーや推しカクテル、イメージ香水を作って欲を満たしている中、こんなツイートがTLに流れてきました。

ほ、ほしい〜〜〜…………。
推しのぬいぐるみ欲しい。持ち歩けるサイズの推しのぬいぐるみ持ってお出かけしたい。色々写真を撮ってみたい。あわよくば口に含みたい。
でもこれ自分のPCはいいけどよそのPCのぬいをオーダーするのはな〜……どうしよっかな……そうだ!自分で作ろう!となり、完全に見切り発車でぬい作りをスタートすることになります。
自分でよそのPCのぬいを作るなら、相手の許可を得なくても作って良いわけではないです(冷静)。
一応……一応……事前報告だったり……最中報告だったりしたけど……許可をもらっています。許可してくれた皆々様、本当にありがとうございました。
そうしてとりあえず自分のPCのぬいを作ってみて、ぬい作りに慣れて、いくか……。となり、大学ぶりに裁縫セットを引っ張り出しました。ついでにユザワヤ友の会にも再加入しました。10パーセントオフってでかいよね。

必要なもの

・布
・縫い糸
・刺繍糸
・刺繍枠
・針
・鋏
・綿
・型紙

最低でも髪用と肌用の2つが必要になります。
髪はフワフワしているフェイクファータイプの布を愛用しています。端の処理が甘くても目立たないから初心者にオススメ!
特にヌノトミーさんのブラシファーが使いやすくてベネです。今はロックダウンの影響で再入荷が遅れているとのこと。

肌に使用する布は主にクリスタルボアかおもちボアを使用しています。どっちでも良いですが初めて刺繍するぜ!って人はクリスタルボアの方がオススメです。
おもちボアはストレッチボアとも言い、言葉の通りよく伸びます。おもちみたいに伸びる。めちゃくちゃに伸びる。マジで伸びる。綿を入れたらぬいぐるみが2割増ででかくなっててびびった。接着芯で伸びないようにしないと刺繍どころではないです。でも布の感触がミチっとしててわたしは好きなのでおもちボアを好んで使用しています。

その点クリスタルボアはあまり伸びない布なので、接着芯とかつけずにそのまま刺繍ができます。細かな刺繍をするときは断然クリスタルボアです。ぬいのサイズ感も思った通りになります。布の感触は割とサラッとめ。

好きな方を使いましょう。わたしはクリスタルボアで刺繍に慣れてからおもちボアで作ってやっぱりクリスタルボア神やな……って思いながら交互に作っています。

縫い糸

なんでもいい。なんならミシン糸でもいい。わたしはすっげえ昔にキンカ堂で買った白い糸で作ってます。

刺繍糸

ユザワヤとかオカダヤに行ったら買える。100〜200円くらい。なんならダイソーやセリアにある刺繍糸でも良い。百均のはちょっとちぎれやすいけどひと房に何本も色んな刺繍糸があるレインボータイプがあって、少しだけ使う色の糸が入っていると嬉しい。
ところで刺繍糸にはラメ刺繍糸というものがあって、これがめっちゃかわい〜!!!!!!!!!!刺繍めちゃくちゃしづらいけどかわいいので使ってください。目とか手足の🐾とかに。女児なのでキラキラが大好きです。

刺繍枠・針・鋏・チャコ・綿

ここらへん凝らなければ全部百均で揃うしなんなら刺繍枠と綿以外は小学校の裁縫セットにも入ってるんじゃないか?
刺繍枠が百均で売っていたのにはビビりました。刺繍ライクな世の中になった。15cmくらいの刺繍枠が1個あれば10cm〜20cmまでカバーできます。サイズ違い揃えても百均なら500円以内に収まる。神。チャコなんて最悪フリクションライナーでええ。時間経過で透明になるチャコも便利です。
でも綿だけは粒わたというものがオススメ。普通の綿でももちろん良いんだけど、粒わたのほうがぬいの身体の隅々まで詰めることができて、出来上がりがもちっとします。便利。

型紙

有料販売されている型紙を買うも良し、インターネットで公開されている型紙をお借りするも良し、自分で作るのも良しだと思います。私は下記URLの型紙を印刷した後に自分なりに弄り回したものを使っています。パターン設計Ⅱを落としたことを悔やみながら弄る型紙は楽しいなあ!

10cm型紙:t.bilibili.com/55910664918253…

20cm型紙:drive.google.com/drive/folders/…


必要なもの終わり。

あると便利シリーズ

なくても全然困らない。

①ミシン
ミシンがあればそれなりに便利です。細かい部分は手縫いですが、10cmも20cmも直線の部分はわたしもミシンに頼っています。立体縫製Ⅱ-2を落としていても直線ならミシンが扱える。すごい。ちゃんと授業受けてればもっと応用できたはずです。戒め。

②刺繍シート
型紙に書いた刺繍のガイドを写して、布の上に重ねてその上から刺繍をするためのものです。ハマナカの水で溶ける刺繍シートが良い(らしい)と聞きました。私も1枚持っていますが、一度使ったときの感覚に慣れなくて使っていません。使いこなせたらもっと刺繍の幅が広がるんだろうな……と思いながらも、水で洗うのめんどくせえ……と刺繍しづれえ……が今は勝っています。一応百均にもあるようです。

ぬい作りの流れ

⓪作るキャラを決める
①型紙を布に写す
②刺繍する
③裁断
④縫製
⑤綿入れ
⑥綿入れ部分を縫い閉じ
簡単!

⓪作るキャラを決める


UberEATS配達員の套路森 傘くん

弊探索者です。糸目なのが本当に楽です。目の中を刺繍しなくていいからです。

①型紙を布に写す


使ってないマットレスを台代わりにしています

これは先述した10cmの型紙のURL先にある「海星型」と呼ばれる型紙を使用しています。ヒトデ型⭐️ パーツが少なくて超楽です。
これは試作なのでフリーハンドで顔の中身を描きましたが、クリスタやSAIで型紙を読み込んで左右対象定規を使いながら描いて印刷する方が100倍良いです。
チャコでゴリゴリ型紙に沿って線を引いていきます。

②刺繍

いちばん大変で楽しいところ。

完成品しかなかった

みんなは刺繍シートとか買って型紙の表情を写した刺繍シートを布と一緒にズレないように刺繍枠にはめて縫おうね。私は刺繍シートとの相性が壊滅的に合わなかったので使っていません。
なのでチャコで布に無理矢理描いた顔の上からチャコが隠れるように刺繍するとかいう荒業も荒業すぎるパワー刺繍をしています。樋口愉美子もびっくり。

全然⓪の子とは違う子なんですが、これが
こうなる!

なので私は時間が経つと消えるチャコペンを愛用しています。

刺繍の流れとしては2本取りアウトラインステッチで先にガイドを縫い、囲んだ中を1〜4本取りサテンステッチやロングアンドショートステッチで埋めていく……って感じです。何言ってんだこいつ?
先に塗りつぶす箇所を囲むように外側を縫って、後で中を埋めていきます。線画を書いてから中の色を塗る的なそんな感じで刺繍します。考えるな、感じろ。
これが一番わかりやすいステッチのやり方動画でした。見て。チェーンステッチ可愛くないですか?くさり編み💘

③裁断

いちばん楽しくない。ハウスダストアレルギーなので布を切って舞う埃で死ぬほどくしゃみが出ます。頑張ってチョキチョキしていきます。

これは20cmの型紙。量が多い

縫い代抜きの型紙が多いので、裁断の際は縫い代込かどうか型紙をしっかり確認しましょう。上にあげているURLの型紙は縫い代がないので、裁断する時は①で引いた線の5mm外側で裁断していきます。前身頃、後身頃から裁断していこう。

髪をくっつけよう

顔の布を裁断する前に、前髪を作ります。
頭の型紙と同じ形でパターン引いてから、前髪っぽくなるようにチョキチョキします。顔の刺繍済みの布と合わせて、ちょうどいいな!って思った2mm5mm下でしつけておきましょう
ぬいぐるみの頭は丸いので、平面でちょうどいい長さだと思っていても、綿を入れて球体にしたときに……こう……前髪の部分が上に……あがります。ちょうどいいところにしておくとオン眉になる。これの順当な回避方法は布用ボンドで前髪を肌の布にくっつけることになるんですが、そうすると洗濯できなくなるのでなるべく避けています。
前髪のしつけは3点くらいでいいです。顔の布とずれない程度にしておけばOK。その後縫い代5mmいれて裁断します。

④縫製

なんだかんだ楽しい。わたしのやり方も一応書いておきますが、普通にこの方の動画をみた方がわかりやすいです。

⓪ダーツを縫う
①後頭部を縫う(⚠️綿をいれるため後頭部下2,3cmは縫わずに開けておきます)
②耳と顎を顔につける
③後頭部と顔を合わせ縫う

③ができるとこう

④身体の前身頃と後身頃の脇を合わせて縫う
⑤尻から首元まで縫う

⑤までできるとこう

⑥頭と身体を縫い付ける ……前に、ぬいのカーブしているところ(手の先とか足の先とかとか)の縫い代部分の余りをチョキチョキ短くしておくと良いです。綿をつめた後に縫い代分モコモコするのを避けるためです。縫ったところまで切らないように注意してください。別にしなくてもそれほど出来に差異が出るわけじゃないので割愛しても良いです。
頭と身体を縫う時は、身体を表にひっくりかえしてから頭の中に突っ込んで首を縫います。



言葉で説明するのが苦手過ぎる。動画見て。13:09の辺りからです。

⑦綿を入れるために開けておいたところから表に返す
無理矢理返す。鉗子があれば楽に引っ張り出せますが、もっていないのでそこらへんのペンタブの頭とかでゴリゴリ押し出していきます。

⑤綿入れ

さっき表に返すために開けておいた場所から綿を入れます。身体の端の端の端っこまで詰めるので、手足の先までApple Pencilの頭とかでごちゅごちゅ綿を押し込んでいきます。

そしていちばん楽しいところがここ。

尻!!!!


尻!!!!


尻!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

尻!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

尻作りもやっぱり説明が難しいので参考動画を見てください。良い尻。最近はどれだけ尻をもっちりさせるかで頭を悩ませています。むちむちの尻、最高……🍑

⑥綿入れ部分を縫い閉じ

特筆すべきことはないです。綿をいれるために開けておいた部分を本ぐけで縫っていきます。動画では背中から開けてましたが、慣れていないうちは最後背中を本ぐけで縫うと汚くなりがちです。なのでわたしはいつも綿入れの位置を上にずらして、後頭部だけ開けるようにしています。後頭部だけならこのとき適当に縫ってもまあまあ目立ちません。

完成!


10cmぬい。一番最初につくったぬい

立体だ~!
立体。すげえ。この世に存在している。顔も身体も握りつぶせる。最高。

製作時間は7時間……?くらい?でした。縫製は2時間ちょいくらい。刺繍にバカほど時間がかかりました。刺繍するの、難しいね……。
最近は慣れてきたのか10cmぬいなら2時間くらいで作れるようになりました。練習の成果が出てますね。20cmは8時間くらいかかります。フルタイム勤務。

いかがでしたか?

推しがぬいになっていないみんなへ。
初期費用が意外とかからなくって、割と簡単に作れるぬいを作ってみませんか?
作ったらぜひ見せてください。

すげえ勢いで増えていくぬいたち。

服飾科出身なのに洋裁が一番苦手なぜんらより。

おまけ

終わってる作業スペースを見て🤟

使われていないアイロン台の上に
使われていないマットレスを乗せた作業台

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?