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地域の食と農に出合えるお店を目指して。全農の飲食店舗「みのりみのる」です。

こんにちは。全農広報部note部員Nです。
わたしたち全農は、みなさんの日々の食事に欠かせない国産農畜産物の流通に関わる仕事をしています。流通というとスーパーなどを通じてお届けすることが多いですが、直接みなさんに提供する飲食事業にも取り組んでいます。今日は全農が運営する飲食店舗「みのりみのる」を紹介します。

「国産食材100%使用」「地産地消」コンセプトに
13都道府県で22店舗展開



2010年9月にオープンした「みのる食堂銀座三越」「みのりカフェ銀座三越」をはじめ、北海道、岩手、宮城、東京、京都、大阪、岡山、広島、福岡、大分、佐賀、熊本、長崎と、13都道府県で22店舗展開しています。ご飯をしっかり食べられる食事メニューがそろう「みのる食堂」と、旬の果物を使ったスイーツやサンドイッチなどの軽食を提供する「みのりカフェ」。いずれも使う食材は100%国産農畜産物です(国産で用意するのが難しいコーヒーや香辛料など、一部原材料を除きます)。


みのる食堂やダイニング、グリルといったレストランでは、地元産の牛・豚肉で作るハンバーグやステーキ、オムライスにカレー、ローストビーフ丼などのご飯ものなど、子どもから大人まで楽しめるお食事メニューが中心です。ドリンクには国産野菜や果物で作るスムージーにフレッシュジュース、デザートでは旬のフルーツをふんだんに使ったスイーツやパフェなどが楽しめます。また、お店によってはアルコールも用意。地元のクラフトビールや日本酒、ワイン、ウイスキー、地元特産のカボスやレモンなどを使ったサワーと、その地域ならではのラインアップになっています。

みのりカフェは、国産小麦を使ったサンドイッチやフルーツサンド、スープなどの軽食が中心で、フルーツを堪能できるパフェやスイーツが充実。また、福山店&元気市広島店では地元の卵と国産小麦、国産米粉で作るクレープ、福岡パルコ店は季節のフルーツを使った「バブルワッフル」と、店オリジナルのメニューも展開しています。
 
最近では、お総菜やお弁当を販売する「みのりみのるキッチン元気市広島店」や、焼き鳥&鶏総菜のお店を手がける株式会社アサヒブロイラーとコラボした「みのりみのるチキン」、焼き肉店舗「和牛とごはん 焼肉じゅん」も展開しています。

食堂、カフェ、ダイニングとスタイルはさまざまですが、どのお店も地元産を中心とした国産農畜産物を使った料理の提供、そしてその地域ならではの魅力を発信することにこだわっています。

例えば「お肉」といっても、全国各地にさまざまな銘柄があります。ステーキだと仙台店では脂身と肉本来のおいしさのバランスが絶妙な黒毛和牛「仙台牛」、広島店は広島和牛元就(もとなり)のなかでも上質な霜降り肉を厳選した「侍BEEF元就」が登場。豚肉なら、盛岡店はエサに海藻粉末を与えてお肉の風味とうま味にこだわった「いわて純情豚」、岡山店は岡山県産白桃の搾りかすを与えて育てた「ピーチポーク」、大分店ではもちもちでジューシーなSPF豚肉「桜王」が味わえます。

ごはんは、盛岡店なら岩手県産米「銀河のしずく」、岡山店は牡蠣殻を与えて栽培された「里海米きぬむすめ」、京都店なら「丹波キヌヒカリ」など地元のお米をご用意。牛乳やチーズなどの加工品も札幌店では酪農家さんたちが共同で作った会社「よつ葉乳業」、東北の店舗では蔵王酪農センターの「蔵王チーズ」を使うといった具合に地元や地域のものを使用しています。
また、長崎店では地元の特産「ゆでぼし大根」や、農家のお母さんが昔ながらの製法でつくる「我妻みそ」など、地元の伝統的な食文化も取り入れています。
 
店舗のことはこちら!

内装も各店にこだわりがあります。札幌店は歴史的建造物をイメージしてレンガ、岡山店では国産デニム発祥にちなんでデニムを使ったり、長崎店ではステンドグラスといった長崎ゆかりの素材を用いたりと、内装デザインにも地域の特産や文化を取り入れています。
 
ーと、どのお店にも特徴があって、すべてを紹介しきれないのですが、「地産地消」をコンセプトにその地域のお米や野菜、果物、畜産といった食材から食文化まで、その土地の魅力を感じられるお店づくりを心がけています。webサイトに各店舗のメニューも載せているので、どんな食材がどのような料理で登場するのか、チェックしてみてください。

全国の特産ともコラボ
旬を楽しむフェアを開催

みのりみのる店舗では地元の食材を使うことはもちろんですが、全国のJAをはじめ、経済連や全農と協力して、全国各地の旬を楽しめるフェアも期間限定で開催しています。

「長野県産ぶどう三姉妹フェア」や「秋田県産米サキホコレフェア」など、全国各地の特産をクローズアップすることはもちろん、九州のアスパラガス産地でつくる「九州産アスパラガス主産県協議会」とコラボして、福岡、佐賀、長崎、熊本の4産地のアスパラガスをリレーして楽しめたり、以前noteでも紹介した「いちご主産県情報交換会」と協力して各県自慢のイチゴを味わえたりと、全国各地にある「おいしいモノ」たちと出合える機会を作っています。

*おしらせ*
「長野県産ぶどう三姉妹フェア」
今年本格デビューの長野県オリジナル赤ブドウ「クイーンルージュ」と、「ナガノパープル」「シャインマスカット」の3品種をぜいたくに使用したパフェやフルーツサンドなどを提供します。
令和4年9月23日(金・祝)~10月10日(月・祝)
みのりカフェ三越銀座店/みのる食堂三越銀座店/みのりカフェ アミュプラザ博多店

また、今年3月に創立50周年を迎えた全農は、日本上陸50年のゴディバジャパンと「GODIVA×全農 コラボレーションプロジェクト」を発足しました。

日本各地のフルーツとチョコレートの新たな出合いを楽しんでもらおうと、一年をかけて50のコラボレーションに取り組んでいます。みのりみのる店舗でもコラボメニューが登場。パフェやドリンクを店舗&期間限定で提供しています。8~9月の第8弾はイチジクとコラボ、これからブドウや柿、リンゴなどが登場する予定です。お楽しみに!

きっかけは生産者の声
みのりみのる店舗を始めた理由

ところで、全農がみのりみのる店舗をなぜ始めたかというと、きっかけは生産者さんからの要望でした。

JAには、5年後、10年後の地域の農業を担っていく生産者さん=「地域農業の担い手」を訪ねて、担い手の意見や要望を聞き地域農業の発展を支援していく「TAC(Team for Agricultural Coordination)」という活動があります。その活動を通して聞いた生産者の「日本農業の価値を伝えてほしい」「農業のイメージをかっこよく変えたい」「消費者のニーズが知りたい」といった声に応えようと、全農は2010年に「みのりみのるプロジェクト」を立ち上げました。そのプロジェクトの柱が、国産農畜産物を提供する「みのりみのる店舗」の企画、運営です。

みのりみのるプロジェクトでは、飲食店舗の運営のほか、生産者の思いや地域の魅力を伝えるフリーペーパーを発行したり、生産者と生活者が触れ合うマルシェを開催したりしています。「農業への理解」「地域振興」「自給率の向上」「生産者と生活者を結ぶ場づくり」などにつながるプロジェクトとして、全国の生産者さんやTAC担当者、JAのみなさんと連携して取り組んでいます。

生産者の思いと地域の魅力を伝えたい
『AGRIFUTURE(アグリフューチャー)』発行

AGRIFUTUREは日本の農業や国産農畜産物の魅力を消費者に伝え、より農業や地域に目を向けてもらおうと、全農の直営店舗などで配布しているフリーペーパーです。毎号、1つのJAにスポットを当てて、生産者をクローズアップする「生産者の声」をはじめ、「地域百景」「クローズアップ」など地域の魅力を伝えるコーナーを展開。生産者の思いや地域の特産物、文化や歴史などを紹介しています。AGRIFUTUREは登場するJAのTACや営農担当者さん、全農の担当者らと協力して制作しています。
「近くに全農の直営店がないよ!」という方もご安心あれ。冊子はwebサイトでも見ることができます。取材の様子を動画でも紹介しています。

AGRIFUTURE No.98「JA秋田おばこ」
ちょこっとご紹介

秋田県南部の大仙市、仙北市、美郷町(一部地域を除く)を活動エリアにするJA秋田おばこは、全国有数の米産地。「あきたこまち」などの秋田米を中心に、枝豆やトマト、アスパラガス、菌床シイタケ、花などを生産しています。また、生産者と消費者をつなぐ場としてファーマーズマーケット「しゅしゅえっとまるしぇ」を運営しています。

「生産者の声」には、秋田米の生産者・佐々木竜孝さん、枝豆生産者の小松瑞穂さん、ダリア「花火ダリア」を生産する井上侑さんが登場。「クローズアップ」では今秋本格デビューの秋田米・サキホコレ、「地域百景」では玉川温泉と角館祭りのやま行事を詳しく紹介します。

インタビューに答える佐々木さん。農業や米作りへの思いを話していただきました。webサイトではインタビューの様子を動画で見ることができます。紙面には息子さんも登場。この先が楽しみです。
JA秋田おばこの営農担当さんに案内してもらい、管内の名所や観光地をまわります。こちらは六郷湧水群の1つ。
制作にあたり、ご尽力いただいたJA秋田おばこのTAC&営農担当さんや全農あきたの担当者。

AGRIFUTURE Voi.98「JA秋田おばこ」 はこちら!

産地の声を直接伝える
「みのりみのるマルシェ」開催

AGRIFUTUREで紹介したJAの特産品などを生産者やJA職員自らが、銀座三越の9階特設会場で直接販売します。マルシェには旬の農産物をはじめ、加工品や地元の特産品なども並びます。

というわけで、9月17日にはNo.98で紹介したJA秋田おばこが登場!秋田米「あきたこまち」をはじめ、枝豆や白ネギなどの旬の野菜、いぶりがっこなど地元の特産品をそろえ、みなさまをお出迎えしました。

マルシェの日は隣接するみのりカフェ&みのる食堂銀座で、マルシェに登場する商品を使った限定メニューを提供します。みのる食堂ではJA秋田おばこの生シイタケやエダマメ、白ネギを使ったお総菜、みのりカフェでは「アスパラガスのチキンチーズサンド」が登場しました。「知る」「買う」「食べる」を通じて、旬の食材や地域の魅力を伝えています。

また、みのりみのるマルシェは大阪と広島でも定期的に開催。JR大阪駅のアトリウム広場では西日本地区の産地やJAが登場、JR広島駅北口ではJA全農ひろしま直営の農産物直売所「とれたて元気市」の新鮮な青果物や加工品を販売しています。

*お知らせ*
「秋の大収穫祭」
キャベツやズッキーニなどの野菜セットや、ブドウ、柿、ミカンの果物セットをはじめ、全国各地から旬の野菜や果物が勢ぞろい。シルクスイート・なると金時・五郎島金時・紅優甘と4種類のサツマイモが楽しめる食べ比べセットなどもあります。
令和4年10月22日(土)銀座三越9階テラス
10:00~18:00

「福岡の実り」
福岡オリジナル品種の甘柿「秋王」、キウイフルーツ「甘うぃ」をはじめ、温州ミカンや新鮮野菜をご用意。
令和4年10月29日(土)JR大阪駅2階アトリウム広場
11:00~18:00

「みのりみのるマルシェat広島駅」
第1&第3金曜日 JR広島駅
11:00~15:00

みのりみのるプロジェクトは、国産農畜産物の消費拡大と日本農業のファンを作ることを目指してスタートしました。全国にはたくさんの生産者がいて、さまざまな農畜産物があります。生産者さんの熱い思い、地域の農畜産物や魅力を、みのりみのる店舗やAGRIFUTUREを通して知ってもらえたら…と思っています。

もしお仕事や旅行で近くにいらっしゃる際、その土地の農畜産物に興味があれば、みのりみのる店舗に立ち寄っていただければと思います。また、webサイトではAGRIFUTUREのバックナンバーも閲覧することができます。みなさんの地元はもちろん、全国各地の記事も見ていただけるとうれしいです。ちなみに、わたしの地元・富山県ではJAなのはな(富山市)が登場。富山で園芸担当だったわたしは、梨生産者の「土田さん、渋い〜」、白ネギ生産者の「五十嵐さん、いつもの笑顔!」と、ニヤニヤしてしまいました。

みのりみのるプロジェクト

おまけ
部員N、勝手に「みのりみのるラリー」実施中!

ただいま、フェザン盛岡、エスパル仙台、銀座、みのりみのるチキン、さんすて岡山、fukuyama、エキエ広島、アミュプラザ博多、福岡パルコ、アミュプラザ大分、季楽(佐賀)に行きました。
8月にはみのりカフェ&みのるダイニング京都ポルタ店がJR京都駅前地下街に移転オープン。京野菜はもちろん、「京の肉」や「京都米」「京都の地酒」と京食材をとことん使ったメニューを提供しています。ん~、早く行ってみたい!