大地のメンタルトレーニングその2 主役は地面 自分は脇役
前回から、ゴルフおいて、いかに大地のエネルギーを使えるかについてお伝えしています。
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「試合で動きが固くなるアスリートへ 大地のメンタルトレーニング」
多くのゴルファーは、力の法則を誤解して使っています。誤解した動きから生まれるのが「力み」です。
前回は、アドレスしてクラブを始動するまでのトレーニングについてお伝えしました。今回は、バックスイングがテーマです。
バックスイングには力が溜まるテークバックと力が逃げるテークバックがあります。
多くのゴルファーが、力が逃げるテークバックをしているのです。力が逃げるので、その段階で力が足りないと頭がジャッジします。そこで、余計に力が入ってしまいます。
力が入らないためには、いかに力を外に逃さないか。その鍵は大地とのつながりにあります。
前回、大地と繋がっていない動きは、大きく粗くなってしまうとお伝えしました。そして、特に始動が粗いと力が外に逃げていきます。
普段多くのゴルファーが、自分がクラブを動かすという意識で打っていると思います。ただ自分がという意識による動作では、力が逃げてしまうのです。
小さくかすかに動いているとき、実は力が溜まっている状態です。
そして、かすかな動きに必要なのは大地の力です。大地がクラブを動かせるか。地面が主役、自分は脇役です。
力がたまるテークバックの極意は、地面にあります。といっても、自分が地面を使うと考えると、しっかりと足の裏を地面につけて踏ん張ろうとします。これは、自分から地面へとパワーを伝えている状態なので、これもパワーが逃げていきます。地面から自分への矢印を感じられるか。
まずは、立ってみて、地面からのパワーを感じてみましょう。そのパワーが足の裏から、お腹、背中、頭、腕、手首、そしてクラブへと流れているのを感じましょう。
大地が主役のトレーニングを続けていると、力が溜まるバックスイングの感覚が少しずつ分かってきます。
ここで呼吸法のエクササイズをしてみましょう。
まずは、意識的に息を吸うときにゆっくりと静かにはじめてみましょう。また、吐くときも同様です。
いかがでしょうか?
それでは、次の大地の呼吸をしていきましょう。まずは、坐禅の姿勢でも、椅子でもどちらでもいいので、坐りながらしっかりと地面の存在を感じます。地面が自分を支えてくれている感覚です。
そして、支えてくれている大地の存在を感じながら、大地が呼吸しているイメージで息の出入りを感じてみましょう。上手くやろうとしなくて大丈夫です。しばらく感じてみてください。
そして、次に息が出て行く終わりと息を吸い始める始動を感じてみましょう。「間」があることが分かるでしょうか。
最初のように息をゆっくりとか深くとか、頭で意識的に何かをコントロールしようとすると、どうしてもその瞬間に動きが強くなります。強いというのは、粗い状態です。これでは、エネルギーは逃げていきます。
一方で、大地が呼吸しているのを感じられていると、自然に動きは繊細になっていきます。次第に息は細く長くなっていきます。くれぐれも自分で細く長くしようとしないでくださいね。あくまで大地が呼吸をしてくれているのです。
ちなみにバックスイングで力が逃げず溜まってくると、動きはコンパクトになっていきます。そして、動きは柔らかくなり自然にフォローが出るようになります。
一方で、バックスイングで力が逃げていると、大ぶりになっていきます。そして、インパクトが強くなりすぎたり、緩んだりして、結果としてフォローは小さくなります。
また、大地の力がスウィングに伝わっていると、プレーンも変わってきます。大地には大地のスウィング軌道があるのです。
あるプロゴルファーは、「地面は主役で自分は脇役ですが、脇役の村人Bも大事なことが分かってきました。」と話していました。
この選手は、緊張したときに大ぶりになる癖がありました。以前は、緊張したときほど、踏ん張ってアドレスし、頑張って打とうとしていたのです。一方で、大地が主役のアドレスでは、地面に合わせて立っているだけ、そして打った後、頭には何も残っていないそうです。無理に頑張ってもいないし、手応えもない。
以前のように打つ前に感じていた緊張感や不安が消えたそうです。
これが大地のゴルフです。ぜひ、大地のスウィング、大地のプレーン、大地の球を体験してみてください。
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