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ユーザー体験は自分から

今回のお話

何らかのサービスやプロダクトに携わる中で、そのサービスやプロダクトは心の底から使い倒したくて勧められるものですか?

また人に勧めたくて一円ももらわなくても広報したくなるようなサービスやプロダクトはありますでしょうか。

今回は使いたくなるサービス作りについて考えていきましょう。

3行まとめ

①嘘はつかない
②邪悪にならない
③本当に使いたいものを作る

①嘘はつかない

サービスを運営する中で、事業会社であろうとクライアントワークであろうと嘘はついてはいけません。誰に対する嘘かと言うと自分たちに対してです。

普段サービスやプロダクトに関わる中でこんなことを聞いたことはあるでしょう。「こんなん誰が使うの?」と。

この一言は「失敗した魔封波」と呼んでも過言ではありません。
閉じ込めたはずの怨念が自分のもとへ帰ってくるのです。

こんな機能は誰が使うのだろうかと思いながらお客様のために実装する。こんな商品はお客様のためにならないけど売上のためには受注するしかないなど。

こんな怨念のような状態が蔓延しているが故に、ろくでもないユーザー体験をもつサービスが蔓延しているかと思います。
市場の原理では、淘汰されるべきサービスが真面目な不真面目である勤勉性により生きながらえていることはざらにあるかと思います。
ある意味では、そのようなことに加担してしまっていると言えるかもしれません。

お客様のためだから、お客様が言っているからといって最終的に使用するユーザーを蔑ろにして責任転嫁するようなことは望ましくないかと思います。

ユーザー体験を向上する簡単なことは、まず嘘をつかず、責任転嫁することなくサービスに向き合うことだと考えています。

②邪悪にならない

人は往々にして自分が可愛い生き物です。それは誰にでもある性質のため否定も肯定もしません。しかし、歪められたインセンティブ構造はユーザーのためになりません。

過度なオプション添加など情報の非対称性を利用して目の前の粗利を稼ぐような行動をしてはいないでしょうか。
お客さんにはバレないだろうなどど嘘を重ねることで安易な道に進んでしまいます。

邪悪というのは、単に相手を騙す、悪事を働くというような文字通りの意味ではなく自分自身の信念や規範に背き、目先の利益を享受することです。

ビジネスモデルや組織構造、立場関係などどんなところにも邪悪に陥るポイントは存在しています。

とりわけ、ビジネスモデルなどの金銭的インセンティブには非常に多くの邪悪に陥るポイントが存在しています。

邪悪に陥らないためには、真摯に自分の価値観や規範に向き合うことです。
ブラック企業でもホワイト企業でも自分自身の価値観や規範に向き合わず目の前のボールを蹴ることだけに重きを置いていては、何の価値もないかと思います。

また、他人が邪悪に陥りそうになっているときこそ手助けするような人間でいたいなと思います。

③本当に使いたいものを作る

ようやく本題的なところに来ました。
サービスを運営したり作り上げるなかで一番重要なのは、ユーザー体験というのもありますが、作っている・運営している人が本当に使いたいと思っているかどうかだと感じます。

無形・有形のサービスであろうともそこに「愛」を抱くことは可能です。
自分自身がなにより使いたいと思うからこそ、好きなとこ、嫌なところ、よくしたいところなどが見えてくるはずです。

ただ、それを忘れて事業部が立てた、会社が作ったKPIをクリアするためだけに新機能を作る、広告を打つなどしては面白くないと考えています。
もちろんビジネス面、財務面、感情面全てクリアして初めて成功しているサービスだと考えているため、使いたいけど売れませんというような状況は本当にダメだと思います。

難しく考えなくてもわかるかと思います。
本当に商品が好きでたまらない営業とそうでない営業では、どちらから買いたいでしょうか。ノータイムで前者かと思います。

まずこれを実践するには、今携わっているサービスの好きになれそうなところ、好きなところを挙げて、悪いところも挙げてみましょう。
すなわち、自分ごと化していくことでサービスの中核に入っていけると思っています。

最後に

様々なサービスや商品、プロダクトに触れていて、そこにあるユーザー体験を考えることがある意味趣味となっています。

そこでこのサービスが本当にユーザーのことを考えられて作られているかは一度体験するとわかります。

すごく態度が悪い店には二度と行きたくないですよね。
そうであるのに、自分たちはそれに加担していることがあることに自覚していないことが多いと思っています。

まず自分のために、そして知っている人のためになればという思いを持ってユーザー体験というものに向き合っていくことがサービス運営にとって不可欠だと感じます。

それでは、また。


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